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木の芽雨にはぐくまれ
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【つながり、ひろがる】
「あれ。こんにちは、綾辻さん……だったよね」
黒いレースに飾られた傘の下からあらわれた涼しげな瞳を、
綾辻 綾花
はまだ見慣れてはいなかった。だからか、かたわらの彼が不思議そうに綾花へ目くばせ、はっと気づいて返事をするまでにいくらかの間が空いた。
「……あっ。ええと、木内さん! こんにちはっ」
「うん。お連れさんも、こんにちは」
丁寧に頭を下げた目の前の彼女を珪は知らないことに気づき、紹介することにする。といって綾花もあいさつがてらに何度か会話をかわした程度で、まだあまり彼女の外見以上の特徴にふれてはいないのだが。
「珪さん。こちら、えっと、おとなりの木内 琴(きのうち こと)さんです。木内さん、こちらは
早川 珪
さんです」
「早川さんね。よろしくお願いします」
「うん。よろしく」
歳は綾花のいっこうえで19と聞いた。綾花も入学する木天蓼大学文学部の先輩にあたる。春からの新生活のため引っ越した先のアパートの隣人で、声をかけられて顔見知りとなった。
まずもって特徴的なのは、いささかにとげとげしいファッションセンスだろう。パンキッシュというやつだろうか、本人は地雷系などと称していたが。黒基調のジャケットやスカートには毒々しいショッキングピンクに、リベットやファスナーがいくつも配されている。タンクトップの胸元は大きく開いて、綾花に負けず劣らずのふくよかな双丘が強調されているし、あちこちシースルーだったり露出も多く、珪が少々目のやり場に困っているのが伝わり、綾花はちょっと複雑だったりする。髪は毛先をそろえたボブカットを赤く染めていて、頭頂部は黒くいわゆるプリン状になっていた。もっとも、一番に目を引くのは口元の真っ黒なマスクだろうか。綾花はこれを外した彼女の素顔をまだ見たことがなかった。
「綾辻さんの先輩か。これからたくさんお世話になりそうだね」
「それって私がおっちょこちょいだから、ってことですか?」
「いやいや、違うよ。頼りになりそうな先輩だねっていうことで、深い意味は……」
「ふふ、冗談ですよ」
なんてうっかり、ふたりきりのときにかわすようなやりとりを発揮してしまったが、そもそもひとつの傘にふたりが肩を寄せて収まっているものだから、よほどの鈍感でなければ察するところだろう。
「へえ」
琴は眉尻ひとつ動かさないままにそれを眺めたのちに、すすすと綾花の耳元へマスクごしのくちびるを寄せて、
「カレ?」
「えっ? えっと、それは……その」
「ヒトには言えないカンケイってやつ? 燃えるね。よかったら今度、話聞かせてよ」
思わずぽわっと頬を赤くした綾花へ、がんばって、と言い置いてから、珪へ会釈をひとつ。ブーツの靴底で雨粒を跳ね上げながらに去っていった。
古書喫茶『思ひ出』は今日も、旧市街で午睡にふける猫のようにひっそりとたたずんでいた。いつでも閑古鳥が鳴いているように見えてしまうが、そうではない。静けさもまた店主のこだわりと演出のたまものである。まあ今日はあいにくの雨だから、客足はたしかにややにぶいかもしれないが、おかげで綾花らは奥のいい席へゆったりと座ることができた。
珪とともに何度かおとずれたこともある、お気に入りの店だ。
「そういえばこのお店、
つるぎさん
とも来たことがあるんですよ」
「へえ、そうなんだ。彼女は気に入っただろうね」
珪はコーヒーを、綾花はサンドイッチにオレンジジュースを注文してほう、とひと息。サンドイッチはスタンダードなハムエッグだ。
「ちょっと安心したよ」
コーヒーをひと口ふくみながら、珪が言った。
「なにがですか?」
「さっそく友だちができたみたいでさ」
そう言って口元をゆるめる。まだそこまで親しいわけではないのだが。
とはいえ、自身の個性を抑圧することもなく奔放に大学生活を楽しんでいるらしい彼女、琴は綾花といささか趣きを違えるタイプではあれど、あの自由人ぶりはいっそすがすがしくて好感が持てたし、なにより新居のおとなりさんだ。派手な外面に反して礼儀ただしい人柄でもあるようだし、親しくしておいて損はないだろう。
「綾辻さんには、大学でも楽しんでほしいからね」
しみじみと言い、珪はコーヒーをもうひと口。
新居といえば、新しい部屋には珪の選んでくれた家具や家電もいくつかあった。珪にもらったアロマを焚き、スマホで珪の写真など眺めたならこれがもう、珪に包まれながら暮らしているかのようではないか。
思わず顔がにやけてしまう。
「ふふ。おかげさまで、幸先のいいスタートが切れそうですよ」
「それはよかった。なにか困ったことがあったら、いつでも頼ってくれていいからね。僕にも、さっきの……」
「木内さん?」
「そう、彼女にでも。もちろんほかの友だちや、大学の先生でもね」
大学の講義が始まれば、さらに新しい出会いもあるかもしれない。珪との絆も深まろう。琴とだっていずれはもう少し、踏み込んだ関係となれるかもしれない。
綾花はサンドイッチをぱくり。春の深まりにつれて広がってゆく交友関係を思わせるような、やさしく深みある味に、目を細めた。
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担当ゲームマスター
墨谷幽
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
恋愛
NPC交流
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2024年07月01日
参加申し込みの期限
2024年07月08日 11時00分
アクション投稿の期限
2024年07月08日 11時00分
参加キャラクター一覧
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