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寝子島高校
木の芽雨にはぐくまれ
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【雨におどれば】
「……??」
寝子島というのは奇妙なことが起こる場所だ。たしかにそう、それはもうひっきりなしに起こるものだから、
梓 智依子
も最近はけっこう慣れっこだったりする。
けれどそれはそれとして、午後から降りだした春の雨にあわてて取り込んだ洗濯物が、なにやらもこもこと生き物みたいに動き出したのには、智依子も眉をひそめてしまった。
「ママ、なにこれ? なにこれー!」
きゃっきゃとはしゃぐ愛娘、楓にはそんな現象も愉快なアトラクションに見えてしまうようだが、母としての智依子は手放しで好きにさせてしまうわけにもいかない。もこもこ洗濯物へダイブをキメようとする楓をはっしとつかまえると、おっかなびっくり。試しにツンツンついてみた。
もこもこ、もごもご。ばたばたばた。そのうち、すぽん! となにかが飛びだした。
「ぷはあ。やっと出られたのにゃ」
「ねこねこさん、ここどこですかニャー?」
あらわれたのは、二匹の猫だった。一匹は白黒のぶち猫、もう一匹は黒猫だ。ぶち猫のほうには見覚えがある。
「あら。この子は……」
「ねこねこちゃんだ!」
週間かぎしっぽの
ねこねこ記者
だった。一見フツウの猫だがこれで敏腕ジャーナリストである。猫が読む新聞、などと言われても一般人にはいまひとつピンと来ないものだろうが、梓母娘とはなんだか縁があり、すっかり顔見知りなのだった。
「智依子ちゃん、楓ちゃん、また会いましたにゃ」
「ねこねこちゃん~!」
さっそくもふもふの毛並みに鼻をうずめる楓だが、子どもの興味はとめどなく、その目線はねこねこ記者ともう一匹の黒猫との間をくるくるとめぐり、目を回してしまわないか心配になってしまうくらいだ。
楓はに~んまり。
「くろねこちゃんも、こんにちは! おなまえ、なんていうの?」
「お邪魔しますニャ。ねこねこさんの後輩で、『かぎしっぽオンニャイン』担当のジョニーといいますニャ」
「オンニャイン……?」
思わず首をかしげる。
「かぎしっぽオンニャインは、主にインターニャット向けにサイトで記事を更新したり、動画チャンネルで配信をおこなったりしておりましてニャ」
「猫がネット使うの……?」
実に不思議なことだが、これまた不思議な納得感があった。なんたってここは寝子島、猫の島で奇妙なことが起こりまくる場所である。なるほど、猫だってインターネットくらい扱ってもおかしくはない……はずだ。たぶん、きっと。
「ジョニーちゃん! きゃ、きゃ!」
「わあ、楓ちゃんは元気ですニャ! あ、しっぽは引っ張っちゃダメですニャ、そこはデリケートなんですニャ~!」
ジョニーという黒猫はちょっぴり変わっていて、ギザギザしっぽはまるでアンテナのようだし、目はどことなくカメラのレンズを彷彿とさせた。不思議な猫だがここは寝子島なのだし、こんな猫がいてもおかしくはない。と思うことにしておく。幸いと言おうか、楓も気にする様子はなかった。あまりに警戒心がないのもいかがなものか、と母としては憂いてしまったりもするが。
「今日は後輩を連れて取材をしていたにゃ。でも、急に雨が降ってきてしまって」
「それで雨宿りしようと飛びこんだところが、うちの洗濯物だったわけね」
申し訳なさそうに言ったねこねこ記者の頭へ、智依子はそっと手のひらをそえて微笑んだ。
「気にしないで、せっかくだし、少しゆっくりしていって。楓も楽しそうだし」
「恐縮ですにゃ」
といって二匹が縁側でゆっくりくつろぐのかと言えば、そんなことはなかった。記者魂が騒ぐ、とのことである。
「ぜひ智依子ちゃんを取材させてくださいにゃ」
「智依子ちゃんはダンスがおとくいだと聞きましたニャ、ぜひ動画を撮らせてほしいニャ!」
「動画って……は、配信するの? 私のダンスを?」
プライバシーとか個人情報とか、一瞬気になってしまうが、まあ猫用ネットの猫用動画だということだし、きっと問題ないだろう。などと納得してしまうあたり、智依子の感覚もいささかマヒしているかもしれない。
「わあ、ママ、おどっておどって!」
ともかく、猫二匹に愛娘がそろって愛嬌たっぷりに、オネガイ! するものだから、ことわるのもヤボに思えた。
「しょうがないわね。分かったわ」
気の利いたことに黒猫のジョニーがBGMをかけてくれた。『Creepy Cats』の『Pudding-Nyang-Nyang-Pyon』だ。レッツダンス!
「わあ……!」
「ニャあ……!」
ステップを踏むとオーディエンスたち、つまるところ楓とジョニーの感嘆に、ねこねこ記者のぽふぽふ肉球拍手が重なった。
自宅の縁側に面したたたみ張りの部屋で、あまりはげしい動きには向かないが、今だけここはまぎれもない智依子のためのダンスフロアだ。開け放した障子の向こう、やさしく降る甘雨はリズムを刻むDJルーティンだ。
「ママ、かっこいいー!」
なんて声に智依子もテンションを上げ、雨のなかへと飛びだした。水滴のカーテンをくぐりながらに足さばきはますます激しく、腰のひねりもセクシーに。得意のブレイクダンスは……さすがによしておく。今や自らもダンサーを目指すと公言してやまない楓が、雨天に真似をしても困るので。
やがて雨は少しばかりいきおいを増したが、智依子はとまらなかった。
後日、ふたたびやってきたねこねこ記者が楓とじゃれあいながらに教えてくれたところによれば、かぎしっぽオンニャインにて配信された智依子のダンス動画は大いに視聴回数をのばし、『いいニャ』の数も爆増であったという。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
墨谷幽
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
恋愛
NPC交流
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2024年07月01日
参加申し込みの期限
2024年07月08日 11時00分
アクション投稿の期限
2024年07月08日 11時00分
参加キャラクター一覧
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