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ゼリンとぷにゅぷにゅ
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初瀬川 理緒
と
佐和崎 紗月
は共に大学生で春休みの真っ只中にあった。ただし他の学生のような生活は望めない。
理緒はグラビアアイドルとして日々の撮影に追われた。そこへ新たに紗月が加わった。二人は厳しいスケジュールに合わせて活動した。蓄積されていく疲労を笑顔で隠し、真の休みを勝ち取った。
理緒はライトグリーンのブラウスに白いホットパンツという軽装で勢いよく扉を開けた。青い空に目を細め、大きな伸びをした。
「風が爽やか。貴重な休みを満喫しないと」
「本当に良い天気になったね」
紗月はフリルをあしらった上品なブラウスに空色のロングスカートを合わせた。
「それで行き先は決めているの?」
「あたしの直感を信じるのです。盲目の羊に新たな幸福の道を示しましょう」
理緒は神妙な顔で胡散臭い台詞を吐いた。
「教祖様、その深い御心で私を導いてください」
紗月は両手を組んで敬虔な信者に成り切る。
真顔は数秒で崩れた。二人は笑いながら青空の下、手を繋いで歩き出した。
風の気持ち良さにどちらも目を細めた。視線が合うと幸せそうな笑みを見せた。握る手が少し強まる。
その時、道端にある自動販売機に目がいく。近くにはこじんまりとした公園があった。今は誰も利用していないのか。ひっそりとしていた。
すかさず理緒が提案した。
「ここまで歩いてきて喉が渇いたよね」
「言われれば、そうかも」
「そこに自販機があるし、どうする? あたしは微炭酸のジュースがいいんだけど」
「私はミルクティーがいいかな」
二人は一緒に自動販売機に向かう。そこでサンプルの缶を見て目を丸くした。
ストレートティーに微炭酸という文字があった。
「初めてみたかも」
「理緒ちゃん、これ」
紗月は左端の缶を指さす。目にした理緒は、え、と声を漏らした。
「オレンジミルク? なんなのよ、この自販機は」
「この二つを混ぜたらミルクティーと微炭酸のジュースになる、なんてことは」
「試してみよう。なんか面白そう」
白い歯を見せて笑う理緒に紗月も釣られた。
個々で缶を買い、公園のベンチで試すことになった。
飲み口を開けた二人は軽く缶を打ち合わせる。
「まずは元の味を試してみないとね」
理緒は笑って微炭酸のストレートティーを飲んだ。やや首を傾げた状態で、甘さが足りないかも、と口にした。
その隣で紗月がオレンジミルクを試す。飲んだあと、口をモゴモゴさせた。
「ミルクセーキみたい」
「これらを混ぜると、だよね。問題は」
「なんかドキドキする」
二人は微妙な笑みで二つの缶を適当に混ぜ合わせた。共に回すように振ったあと、覚悟を決めたような顔で軽く呷る。
理緒は横目となった。紗月は少し遅れて目を合わせる。どちらも微妙な笑みで、ビミョー、と言って吹き出した。
あとは勢いで一気に飲み干した。
「冒険はするもんじゃないね」
「わたしは少し、楽しかったよ」
「実は、あたしも。ほんの少しだけど」
含み笑いで理緒は二人分の缶をゴミ箱に捨てた。ベンチに座り直すと空を見上げる。寄り添う紗月も同じように空を眺めた。
「大学二年になれるのは嬉しいけど、また忙しくなるんだろうね」
「単位取得は上になるほど難しくなるから、きっと忙しくなると思うよ」
「このままずっと空を眺めていたい気分になるね」
「それなら私も理緒ちゃんに付き合おうかな」
紗月は微睡むような目で言った。
ゆったりとした時間の流れの中にか細い鳴き声が挟まる。最初に気付いた理緒が周囲に目をやった。
「猫じゃないよね」
「初めて聞いたよ」
「……みゅー」
その鳴き声に理緒は瞬時に下を向いた。緑色の一部が覗いていた。
「なに、これ?」
言いながら手を伸ばす。丸い表面に触れた。摩るように動かしてみる。
「ツルツルのプルプルで、大きなゼリーみたい」
「食べ物ではなくて生き物?」
「どうなんだろう」
撫でていた手を離すとねだるように全体を現した。丸い身体で伸縮して、みゅ、みゅ、と活発に鳴いた。
理緒は両手で持ち上げた。胸に抱くと、みゅ~、甘えたような鳴き方で身体を押し付けてきた。
「可愛いかも」
理緒は適当に撫でた。脱力して楕円となり、みゅみゅ~、と力の抜けた鳴き方をした。
隣にいた紗月は少し羨ましそうな顔で見ていた。
ふと思い付いたように公園を見回す。他の個体は発見できず、儚い笑みを浮かべた。
「みにゃー」
間延びした声が聞こえた。紗月は隣に目をやる。赤い個体がベンチにいた。猫の耳のような突起が二つ、飛び出していた。
艶やかな表面を撫でると耳を伏せた。気持ちよさそうに伸びてゆく。
「紗月も抱っこしてあげたら」
「私は……してみる」
驚かさないように両手で抱え、膝の上に載せた。その状態で撫でると、みー、と愛らしく鳴いた。
紗月はポケットから一口大のゼリーケースを取り出した。
横目で見た理緒は、大丈夫? と心配そうな声で聞いてきた。
「これは猫専用のおやつなんだけど、どうだろう」
「猫っぽいし、いけるんじゃない」
その一言で紗月はゼリーを与えてみた。取り込んだ個体は左右に身体を揺らしながら消化していった。
「美味しかったみたい」
個体の反応に紗月は嬉しそうに口角を上げた。
時間は緩やかに流れていく。理緒は個体に頬を引っ付けた。撫でると起こる小波を心地よく受けた。その揺れは全身から余計な力みを取り去る。自然と瞼を重くした。
紗月は理緒の安らかな横顔を見ながら背もたれに背中を預けた。膝に載せた個体は耳を伏せた状態で、みゅー、と寝言のような声を出した。
「私も、ぼんやりして……」
青い空が瞼で閉じられてゆく。
穏やかな時に抱かれた二人は揃って夢の国へ旅立っていった。
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担当ゲームマスター
黒羽カラス
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ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
コメディ
SF・ファンタジー
動物・自然
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2024年06月21日
参加申し込みの期限
2024年06月28日 11時00分
アクション投稿の期限
2024年06月28日 11時00分
参加キャラクター一覧
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