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真紅の月
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陣と別れ、気持ちを落ち着けるべく真白はコーヒーダイナーに入った。
緑と白のセイレーン印とか黄色と黒のコーヒー豆マークとかの全国チェーンとかではない。あのあたりの大規模チェーンにはこのところ幻滅しそうなニュースがつづいており、無力ないち消費者のささやかな抵抗として意図的に避けるようにしていた。
だから真白が入ったのは、寝子島に三店舗だけあるチェッカーフラッグの看板をもつ店だ。看板と同じく、黒と白のチェッカーボード柄をしたフロアが特徴である。
まだモーニングの時間帯、それなりに流行ってはおり賑やかだ。話し声、食器のカチャカチャいう音、アメリカンオールディーズのカラッとしたBGMなどが渾然となり基調音をなしている。
シートは白いプラスチック製、窓際に座り目の前のカップを見つめる。グランデサイズ、ちびちびやれば一時間程度楽に費やせそうな量だ。
考えごとをするときは、そこそこ騒がしいほうがいい。
静かな場所で沈思黙考してたら……ドツボにはまるっていうの? どんどんネガティブになっちゃいそうだし。
「はぁ」
しかしさっそくネガティブそのもの、真白は行き場のないため息をついていた。
私、早まっちゃったかなぁ。
中学生の子に『どっちにするか選んで』なんて、軽くない選択肢を押し付けちゃったようなものだからなぁ。
つい
先日
、真白は紅美に愛の告白をした。陣がすでに紅美に告白済みなことは知っている。知っていて自分のことも「選択肢に入れて」と明かしたのだ。もちろん『どっちも選ばない』余地も入れたつもりだ。といっても紅美にとっては突然、『七枷くんか私か』という重大な選択を突きつけられたかたちになるだろう。
「あたしがどっちかを選んだら、選ばれなかったほうはいなくなんだろ? そこまではいかんくてもだ、もう絶対元には戻んねーじゃん!」
あのとき涙の粒とともに紅美が口にした言葉だ。
「ずっとずーっとあのままでいたかった」
とも紅美は言っていた。『クラン=G』と紅美にまつわるすべての登場人物が、昨年夏ごろのように遊び仲間のままでいてほしかったのだと。本心だろう。
紅ちゃんを追い詰めたのは、私だ。
だから紅ちゃん、いや、紅ちゃんの第二人格ベニーちゃんは、変化のきっかけを止めようとしたんだろうな。
つまり、千絵ちゃんのドイツ行きを。
紅子[ベニー]は幼い。パスポートさえ奪えば千絵は日本から出て行けなくなると思っているのだろう。
パスポートなんて再発行できるのにね。
もしそのことに気づいたら――。
いや、いずれ気づくよ。
真白はコーヒーを一口した。
ピコンとスマホが音を立てた。真白はカバンから取り出して、NYAINのメッセージが届いたと知った。
唾をのみこみ画面を表示させる。
『やっほー、突然だけど今夜、私の家でパジャマパーティアゲインを開催することになったよー。千絵ちゃんも来るよ。ハウアバウトユー?』
これは真白が少し前に紅美に送った文面だ。
ポイントは、パスポート盗難事件について触れていないところである。
紅美からの受け取った文面を見て最初、拍子抜けした。
『ハウバウトなんとかってなに?』
とあったからだ。
いやそれは、と書きかけて気がついた。
いくらなんでも『How about you ?(紅ちゃんはどうする~?)』くらいわかるよね。中学生なら。
紅ちゃん
本人
なら。
周囲の雑音は消えた。
短いやりとりの結果、紅美は来ないという返事に落ち着いた。
『ごめんね。行きたいんだけど』
確認すると『TOS』の適当なアイコンで『またねー』と返して、ただちに真白は陣にメッセージを送った。
『……予想通りになったよ』
アイコンも絵文字も使わない。
たちまち既読がついた。陣からの回答を待ちながら窓の外、道路に目をやる。
店のチェッカーボード床さながらだ。黒と白、二台の自動車が颯爽と駆け抜けていった。
スポーツカーっていうんだっけ、ああいうの。
真白は自動車には詳しくないが、格好いいなあとだけは思った。
たまらないねと
吉住 志桜里
は思う。
バイクは好きだ。晴天の日に流す爽快感は最高だ。春は春の息吹、夏の日差し、秋の静けさ、冬の冷たさ、すべて直接味わえるから。
だが車もいい。ハンドル握る手に伝わるマシンの振動、でかいヒップホップ流し疾走[なが]す爆走、こいつはバイクでは味わえない感覚だ。志桜里の2ドアクーペは黒、ぴったりくっつくほどの距離には、相方獅百合が同型の白いクーペで併走している。
納車。納車。
配達を待ちきれなくてディーラーまで受け取りに行った。自分で運転して持ち帰る。
車不所持のNO車状態から、ジャンプアップでコンバーチブルの2ドアクーペ、ちょっといやだいぶ背伸びしたし、うすら寒い額の残ローンを考えるとブルーだが、黒の愛車手に入れた瞬間夢が叶った高揚感、なによりかによりマジでハイ、こんなクルマころがすなんてまるでLAだがここは寝子島、
「アメリカ様のモノマネとちゃうぞ」
ふと口ずさんで志桜里は苦笑した。言うに事欠いてこのフレーズ、素人以下だがRIGHT NOW運転中で、浮かれているゆえご容赦いただきたいということで。
身を任せよう排気量はニアリー五千cc、大通りを抜け太陽は避けて自宅ガレージへ飛びこんだ。太陽が昇っているよりは沈んでからのほうが、このクルマには似合うから。
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担当ゲームマスター
桂木京介
シナリオタイプ(らっポ)
ゴールドシナリオ(200)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
日常
ホラー
オールジャンル
定員
10人
参加キャラクター数
11人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2024年06月13日
参加申し込みの期限
2024年06月20日 11時00分
アクション投稿の期限
2024年06月20日 11時00分
参加キャラクター一覧
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