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ヒゲ猫ペンシルと、魔法商店街のおせっかいな寓話たち
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【"送りおおかみ"(1)】
稲積 柚春
は夢見心地に歩む。視界は白い霧がかってけぶり、数メートルの先も見とおせず、えもいわれぬ不安が胸に満ちる。
「……ワット?」
声は一寸先へも届かない。
いや、今の声は? 自分が発したものだろうか? 柚春は眉をひそめ己の両手を見下ろした。かすかな違和感。これは自分の手だろうか。自分の足だろうか、自分の身体だろうか。
「ここは……どこ?」
どうやら迷ってしまったらしい。いつもの通学路のはずが、霧の向こうに見えるあの店はなんだろう。初めて目にする街並みだ。いや……そうだろうか、見慣れた街並みのようにも思える。
湿った空気に曇天。先ごろに降った雨が足元に水鏡を張っていた。柚●はひょいとかがんでのぞき込む。これは誰だろう。見知らぬ少女の顔がそこには映っていた。小首をかしげながらに見つめ、感じた違和感は気のせいであろうと立ち上がり、歩き出す。
はてそういえば、誰かを探していたような。
「やあ。今帰りか?」
「あ、▼◇くん」
×●が振り返ると彼がいた。クラスメートの男子のなかでも特別に仲がよい。さりとて付き合っているわけでもなし、その絶妙な距離感が今は心地よかった。
「送るよ」
と▼◇は言い、×●は少し頬を赤く染めながらにうなずく。
ふたりでいつものコースをいつものように歩くと、それだけで胸が満たされる。紅潮し昂揚する。足取りもはずんだ。
「学校はどう?」
「授業はタイクツ。今日の現国もちょっと居眠りしちゃった」
「はは、僕も。宮本センセイはいいヒトなんだけどな」
「体育で1500走らされたあとっていうのがね、もうヘトヘトだったもん」
「あーたしかに。あの時間割はちょっとヒドイよなー」
「ほんとほんと」
他愛のないおしゃべりがどうしてもこうも愛おしく心おどるのだろう。今にも背中に翼が生えて飛び上がり、はばたきひとつで雲を切りさき天にまで昇れそうな気分だ。
「あ」
ふと差しかかった交差点に、男が立っていた。妙に気になり、目を惹きつけられる。
「目を合わせるなよ」
▼◇がぐいと肩を抱き寄せささやく。
「憑いてくるからな。見ないほうがいい」
「でも……」
なぜだろう。先ほどまであれだけ茹で上がるように熱を帯びていた頭が急に冷え、目の前の彼への興味が薄れてゆくのを感じた。
「いこう。心配するな、送っていくよ。いいんだ気にするな、僕が好きでやってるだけで」
「そりゃあ困るなぁ」
短くととのえた金色の髪は麦畑に美しくゆれる稲穂のよう。青い瞳は磨き上げられた、まるでブルートパーズ。
「その子は僕のなんだよねぇ」
ブラックウッドの魔王樫の双杖がふたつの弧を描き、"解析"の魔法が少年を看破する。たちまち人の皮を内側から破って巨狼が踊り出ると、牙を剥き咆哮する。
「ほら、稲積。柚春。君の名前を思い出して。"リセット"するんだよ」
「わたし……僕、は?」
"変質"した稲積へブラックウッドがリセットをうながす間に、山田と志波、初瀬川に佐和崎が杖を取り上げ身構える。
口火を切ったのは意外にも佐和崎だ。かたわらの恋人へ危害を及ぼさんとする敵を阻もうとしてか、青蘭の蔓の杖を振る姿はなかなかに勇ましいものだ。
「変質して……!」
しかし放つ魔法の光を巨狼は俊敏に飛び越え、口元を歪ませる。灰色の尾がざわめき、そこから無数の杖が生え伸びると、
「あ……っ!!」
瞬時に佐和崎を一匹の子狸へと変質させる。外面がけだものだからといってそいつが理知的でないとは限らない、誰しもそうだ。特にLoreはな。これはその好例であり教訓といえるだろう。
「紗月、リセットして!」
リセットの魔法は基本だが難しくもあり、ゆえに魔法戦において要となるのだ。即座に己を取り戻さねば命取りとなる。
幸い今は仲間がいる。
「俺があいつの気を惹きつける! へーいこちらかもぉん!」
志波の向こう見ずや自己犠牲には実に、頭が下がる。得てしてこういう者が機を作り出すものだが、危険と隣り合わせでもあろう。巨狼の尾がひるがえり杖たちがうなりを上げるが、
「そこや!」
山田の雷が鉄槌のごとくに堕とされ頭部を穿ち、ぎゃんと鳴いた。まだ"致命"の魔法は効きが悪かろうが、Loreの手管をはばむにはこうしたとっさの機転も必要だ。
「初瀬川に佐和崎やったっけ、まずは解析や! ウチと志波でこいつを引きつけるから、弱点や正体を探るんや」
「正体って……さっきの男の子が化けた姿で、この狼が正体じゃないの?」
「違ゃう!」
志波が山田に教わった致命の雷を放ち、狼の顎を打ち据える。やはり効果は薄い。ヤツの弱点を探り、真の姿を暴かねばなるまい。
「このやたらに凶暴そうなデカブツ姿は、こいつの纏う鎧や。本当の姿を隠すマントや。変質させて弱体化させながら解析する、いくで!」
「おー! 負けないZE☆」
悪くない布陣だ。志波と山田が前線を張り、一歩引いて佐和崎と初瀬川が搦め手を仕掛ける。おっと、稲積も己を取り戻したようだ。
「大丈夫かい? まったくの別人になってたよぉ、変質の魔法ってのはすごいもんだ」
「うん……大丈夫。僕たちも、戦わなきゃ」
ブラックウッドに支えられふたたび立ち上がりながら、しかし稲積の見据えたのは巨狼ではなく、ここではないどこかにいる者だ。
「……犬塚さんは、どこに?」
「狼と人間のハーフって彼かい? 稲積に噛みつこうとした……さて、そういえば姿が見えないねぇ」
「なんとなく分かったんだ。さっきので、なんとなく感じたんだ」
稲積は視線をめぐらせ、つぶやいた。
「あの狼をやっつけるには、たぶん……犬塚さんが必要だ」
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
墨谷幽
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
ホラー
バトル
神話・伝説
定員
10人
参加キャラクター数
9人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2024年06月19日
参加申し込みの期限
2024年06月26日 11時00分
アクション投稿の期限
2024年06月26日 11時00分
参加キャラクター一覧
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