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Tonight, Tonight
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この春以来、
維都月 茉菜
の生活が大きく変化したことは、既に何度か語ってきた通りです。
寝子島で暮らし始めてから、茉菜はその父と二人暮らし。しかし親一人子一人、団らんの食卓があるわけではありません。なぜなら茉菜の父親は仕事に忙しく、時間通りに食事のテーブルにつくことなどまるでないからです。かくして維都月家の現在は、それぞれが自分の食事管理を自分でするという形態になっているのでした。
――一つの家には、今二人の他人が住んでいる……。
そう思って、胸を痛めることもあります。
でも、そんなネガティブな想いにとらわれてばかりではいけないと、顔を上げて前を見ることもできる茉菜です。
自分で作って自分で食べる、それがどれだけ幸せなことか。
以前の味気ない入院食とどっちがよかったか。
言うまでもありませんね。
とはいえいつも上手くいくとは限らない。今日の茉菜は、ちょっとお疲れ気味なのでした。
「あ、夕食の材料、学校の帰りに買って帰ってくるの忘れちゃったよ……!」
茉菜は基本、お腹が空くまで夕飯の準備はしません。空いたら作る、あるいは買って食べる。シンプルな構造です。
だから本日、なんとなく疲れていてなんとなくぼんやりすごしてしまって、やっと空腹を感じたころには、もうスーパーマーケットは開いていない時間になっていたのでした。
「この時間だとコンビニしか開いていないや……」
というわけであまり気乗りはしませんが、茉菜はネコビへの道を歩いていました。
茉菜はこれまで、ほとんどコンビニに入ったことがありません。
だからちょっと……恐怖心もあります。いや、怖い場所ではないと思うのですけれども。
どちらにせよ、背に腹はかえられない状態です。
――こんなとき、普通の子なら……誰か友達を誘ったりして、楽しくすごすのかなぁ。
そんなことを考えてしまいました。寂しいと言ったら言いすぎかもしれませんが、それでも、なんとなく空虚な気持ちがあるのです。
彼女の心が呼んだのでしょうか。
それとも単なる偶然でしょうか。
このとき茉菜は、聞き覚えのある声を耳にしたのです。
「はっはっは、八神くん、きみも好きだねぇ」
「そういう先輩だって早足じゃないですか」
「いやあ、僕はああいう、駄菓子屋テイストのあるものは好きなんだよ、すべからく」
「俺は単に好きというより、縁がありますので……言いましたっけ、俺、先日一日マネージャーをしたんです、DOG110の。先輩は一押しいます? 俺は花巻杏奈です」
「はっはっは……え? なんの話?」
「いえ……先輩、コンビニのくじ引きの話でしょ?」
「そうだよ。
某ラキスケなアニメ
の」
「ちがいますって、
DOG110
のですよ。今日発売になるんです!」
鷹取 洋二
と
八神 修
です。ともに、「コンビニで売ってるキャラクターグッズくじびきに行こう!」と意気投合してここまで来たのですが、実は同床異夢というやつで、お目当ては別のものだったようです。
「先輩……俺は先輩を見損ないました……」
「なんだってー! 八神くんこそ同志だと思っていたのに! DOGナントカなんてのにうつつを抜かすなんて……もう僕は裏切られた気持ちだよクー!」
足を止めた二人は向き合って、頭から湯気をあげている状態でした。なんだか一触即発、すぐにでも戦争が勃発しそうにすら見えました。
「えっと……あの……八神くん、鷹取先輩っ! なにがあったか知らないけれど抑えて抑えてっ! ケンカはだめだよーっ!」
「おや、きみは先日のレースゲームの……」
「維都月じゃないか。珍しいなこんなところで」
二人は同時に茉菜を認め、けろりと笑顔を見せます。(まあ本当にケンカをしていたわけでもないので)
「こんばんは。このあいだはお世話になりました!」
と洋二には元気にあいさつをして、修には、
「こんなところで会うなんて奇遇だねっ!」
と声を弾ませる茉菜でした。
なんとなく気の乗らない買い物が、これで一気にレジャーになった気がします。
「私、いまから買い物をするつもりで……」
「僕らもそうだよ。……ま、彼と僕とは買うものが違うけど……似てはいるけどね」
「ひっかかる言い方だなあ、先輩……。俺はDOG110の『一番星くじ』が今夜発売になるので来たんだ」
「一番星くじ?」
「まあ、おいおい話そう。入ろうじゃないか」
「はい」
と進みかけた茉菜の前で、ガラスの押し戸を洋二がサッと開いてくれます。修も、
「どうぞ。レディーファーストさ」
と先を促してくれたので、なんだか茉菜はもうそれだけで、十分に来た甲斐があったと思うのでした。
「まあ要するにグッズの福引きでね。俺はDOG110のくじを引きに来たってわけさ。ちなみに、一番ほしいのはA賞、花巻杏奈のパネル時計。次がB賞のクッション」
説明しつつ修は、もう財布を取り出しています。
「ほほう……まだこの店への入荷情報は流れていなかったみたいだな。ということは、やろうと思えば買い占めもできるわけか……まあ、さすがにそれは大人げないし、なにが当たるか楽しむのも楽しみのうちだからやらないけど」
修は、ぽんとくじ十回分のお金を店員に差し出しました。
「じゃあこれで頼むよ」
「すごいなあ、八神くん。僕なんてそんな資力がないよ。店員さん、これ二回分ね」
「パネル時計狙いだけどクッションでも全然オッケーだ。念を込めて……」
直後、修は歓声を上げることになりました。まさにその、クッションが当たったからです。他もマグカップなど、決して見劣りするものではありません。
ちょうど九回引いたところで、修は茉菜に言いました。
「そうだ、あと一回分は維都月が引いてみてくれ。目的のものは入手したし、なにが当たっても恨まないよ」
「え……いいのかな……! でも、じゃあ一回だけ」
全部ハズレだったら、『ろっこん』を発動して修を元気づけることも考えていた茉菜ですが、彼はすでに上機嫌なのでその必要もなさそうです。
だから気楽な気持ちで引きました。
そして、『A賞:花巻杏奈のパネル時計』を引き当てたのです!
「えっ!」
と言ったきりしばし、修は言葉を失いました。
「すごいこれは奇蹟じゃないか! イッツ・ア・ミラクルだよ!」
横で見ている洋二も大興奮です。洋二自身はお目当てを引き当てられませんでしたが、それでも自分のことのように喜んでくれます。
「維都月は福の神……いや、幸運の女神だな!」
ありがとうありがとう、と修は思わず茉菜の両手を握りしめていました。
――八神くん、無我夢中なだけだよね……これ、衝動的にしてくれただけだよね。
でも、と茉菜は、耳まで真っ赤になって思うのです。
――嬉しい……。
修の心が七夜あおいにあることを茉菜は知っています。でもあおいと争う気持ちはありません。
だからずっと彼とは、静かに友達であればいい……そう思っているのです。
なのにこの、突然の不意打ち。
困りますよね。
心がぐらぐらと、動いてしまいそうになるから。想いを口にしそうになるから。
下唇を噛んで浮き立つ想いを封じると、茉菜は明るく洋二に話しかけました。
「そうだ、この間八神くんから、鷹取先輩は独特のセンスがあるって聞いたんですっ。わたし、この間髪留めなくしちゃって……どれか選んでもらえませんかっ」
「はっはっは、センスを褒められると弱いねえ。髪留かい? お安い御用さ。コンビニはラインナップが少ないだろうけど、できるだけのものを選ばせてもらうよ」
さあこっちだよ、と洋二は茉菜をいざなってくれました。
去り際、茉菜はちらと一度だけ修に目をやりました。
修はひたすら嬉しそうに、手元の賞品……パネル時計の入った箱を眺めていました。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
桂木京介
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2013年12月02日
参加申し込みの期限
2013年12月09日 11時00分
アクション投稿の期限
2013年12月09日 11時00分
参加キャラクター一覧
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