【月影塔】上層階を阻む蛇竜を倒せ！｜リアクション

【月影塔】上層階を阻む蛇竜を倒せ！

　――月影塔第三階層～第四階層間の扉の間にて。
　ここに住み着いたのは、暗躍するブリュンヒルデが送り込んだ巨大な蛇竜であった。
　蛇竜は第四階層へ繋がる扉の前から動こうとせず、排除に向かった第三階層の軍隊を容易く追い返してしまった。

　そんな強敵の元へ、７人の勇士が集う。
　響タルト、ティオレ・ユリウェイス、白真白、志波武道、桜井ラッセル、愛猫萌々子、御剣刀。
　星幽塔で活躍した勇士達や、この騒動を聞きつけて駆け付けた猛者など、集う理由は違えど、誰かのために戦う『正しき心』の持ち主なのは間違いない。

「蛇龍をここで食い止めましょう！」

　萌々子が皆を鼓舞するべく決意を口にした。
　そして聞き慣れた笛の声に耳を疑った。
「ぴーぴー！　ぴりりりり！　いけないのです、萌々子さん！　なんで私を頼らないのです！？」
「え、ぴりりちゃんも来てしまったんですか！？」

　いつの間にか萌々子の同級生の笛吹ぴりりが傍らに立っていたのだ。むくれて萌々子を見上げるぴりりの姿は、いつの間にか大金槌を担いだ戦士姿になっていた。
「これは夢か何かです！？　いえ、現実だとしたら、また変な事に萌々子さんは巻き込まれてるのです！？」
「えっと、これは……！」
　戸惑う萌々子。無理もない。彼女はぴりりを極力フツウの出来事に巻き込みたくないのだ。
　右往左往する萌々子の代わりに桜井が告げた。
「す、すごいよな！　夢の中でみんなに出会えるなんて！」
　武道も桜井の方便に合わせ、ぴりりをごまかした。
「いやー！　本当にびっくり☆　チーム寝子島の結束は夢の中でも健在だＺＥ☆」
　あえてお茶目に振舞う武道のおかげで、ぴりりもこれが現実ではなく夢だと思い込むことにした。
「そうなのです、これは夢なのです！　蛇のようなドラゴンさんが実在するわけないのです！」
　ぴりりの思い込みのおかげで、もれいび達のろっこんは十全に発動が確約される。
　蛇竜は扉の前へ進まなければ攻撃を仕掛けてこないようなので、一行は部屋の前の通路で最後の作戦会議を始めた。

このページにイラストを設定する