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もう柚春に不安も憂いも無くなった頃を見計らって、ウォルターは相談を再開しようと促した。
カタログを拾い直し、細かい部分を相談していく2人は、実に幸せそうだ。ウォルターも、できる限り柚春が遠慮しない値段まで調整をしようと、真剣に落とし所を探すけれど、譲れないことも出来たらしい。
「名前の代わりなら、誕生石は必ず入れようか。並べて。けど、普段は見えない内側にするから……石のランクは少し落として、留め方をこだわってみるのはどうだい?」
「あ! それならハート型がいいな。4つ並べるとクローバーに見えて素敵だった」
「なるほど、それなら……インフィニティに見立てるのも悪くないねぇ。記念日が同じだと厄介だけど、定番の暗号みたいなメッセージなら、同じでも不自然じゃないはずだし」
あの要素は、こっちのデザインは。ずっと悩んでいたのが嘘のように意見交換ができて、柚春はそっとウォルターを盗み見た。
嫌な顔などひとつせず、柚春が納得できる物をと真剣に考えてくれている。それがなんだか不思議で、嬉しくて。つい彼の横顔に魅入って熱視線を送ってしまう。
「今見るのは、こっち。……でしょう?」
苦笑しながら、カタログをトントンと叩く彼は、はしゃいでいるのを見られてばつが悪そうにしているようにも見えた。
実際のところはわからない。だけど少なくとも柚春には、彼が嫌々選んでいるようには見えなかった。
「……うんっ! 2人で、選ぶんだもんね」
手元にくるまで、時間がかかったっていい。今日選びきれなくても大丈夫。
(気が変わらないよって言ってくれたから……ワットと繋いでくれる特別な指輪は、妥協せずに選びたいしね)
幸せそうに笑うと、柚春も再びカタログに目を落とし、2人で一緒に指輪への条件を話し合った。
そうして案も大体まとまって、2人は顔を見合わせ驚いている。
もっと意見が食い違うことを覚悟していた柚春は、彼が合わせてくれすぎなのではと勘ぐった。
「本当に遠慮してない? じゃなきゃ、適当に返事してない?」
「それはこっちの台詞だよ。気を遣いすぎて、希望通りの指輪から遠ざかってない?」
本音を言うなら今だよと瞬き合って、ふふっと笑う。
「僕は最初から言ったじゃない。ワットとペアリングが持てればいいんだって」
「でも、色々妥協だってさせたでしょ?」
誕生石を入れるのは、名前の変わり。
対等なパートナーでいたいと予算を決めてきたのに、差額は出すと押し切ったのも、ウォルターの都合だ。
「妥協じゃないよ。僕だってそれがいいと思って……むしろ、ワットに甘えちゃってる」
その優しさを、本当に受け入れてもいいのだろうか。高価な指輪は、自分に見合っているだろうか。
指輪という繋がりを欲したのは柚春だけれど、いざ本当に手に入るんだと思ったとき、緊張に震えてしまう。
「……あっという間だよ。心配するほど、1年なんて長くないから」
それを、ウォルターは「子供だから」と憂いていると思ったのか、柚春の頭をポンポンと撫でた。その子供扱いに怒りたくもあったけれど――今は、彼に甘えてしまいたい。
(1年後……本当に、僕はワットの恋人になってる?)
デーティングという期間があると知り、自分がそこに該当するのか……他にも、同じような子がいるのかと聞いてみた。けれど彼は、柚春をどう思っているかは答えても、デーティングについては否定しなかった。
(でも、『肩書きが違ったら』付き合ってたって……そう言ってくれたよね?)
気にはなる。でも、本人を目の前にすると、蒸し返しているようで聞きづらい。
「大丈夫、だよね」
「予約の印を付けるんでしょう? 僕の右手の薬指は、1本しかないんだよ」
でも、それだって……ずっと付けてくれるわけではないはずだ。
彼の職場である寝子高は自由な校風だけれど、生徒である柚春が身につけるというのであれば、それと対の指輪を教師であるウォルターがするわけにはいかないだろう。
結婚指輪ならともかく、男性が指輪をつけているのがおかしいとされる席だってあるだろうことは、柚春にも想像ができたし、何より贈ったピアスですら彼は学校で身につけない。……でも。
「……なら、学校でも身につけていて欲しい」
「それは――」
「ネックレスにしてもいいんだ。見えないようにしてもいいから……ずっと、傍にいさせて?」
ペアリングを予約の印と呼んでくれるなら。右の薬指に、意味を込めていいのなら。
デートのときに付けているだけでは、意味が無い。ずっと繋がっていたいんだと懇願する柚春は、彼の目にどう映っただろう。
自分でも子供の我が儘だと思うのだから、呆れて『買うのを止めよう』と言うかもしれない。
「……そんなに付けてて欲しい?」
「当たり前だよ、ペアリングだよ!?」
そっと右耳のピアスに触れる。このピアスはウォルターへ贈ったピアスと同じ露天で買われた物だけど、ペアではない。色こそ互いの瞳の色を交換したようになっているけど、そうしようと相談したわけでもない。
ただハーフバースデーに贈ってくれたピアスが嬉しくて、それを真似るように彼へピアスを贈っただけ。
(それとは全然……意味も、重さも違うって、わかってるけど)
わかっているから、黙ってはいられなかった。
仕方ないよねって、我慢することなんて出来なかった。
「じゃあ一応、チェーンも買おうか」
嫌な顔ひとつせず、「チェーンだけってあるのかなぁ?」なんて言いながらパラパラとカタログを捲るウォルターは、『いいよ』とも『嫌だ』とも言わなかった。
(……たぶん、これがお願いできる精一杯なんだろうな)
これ以上、彼を問い詰めてはいけないと直感が告げている。
「うん、一応でも構わないよ。『今は』ね!」
だから柚春は笑うのだ。
拒絶されなかったことに、めいいっぱいの感謝を込めて――いつかを、夢見て。
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ダイアリー一覧
シナリオデータ
担当ゲームマスター
浅野 悠希
シナリオタイプ(らっポ)
プライベートシナリオS(400)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
恋愛
NPC交流
定員
1人
参加キャラクター数
1人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2024年09月30日
参加申し込みの期限
2024年10月07日 11時00分
アクション投稿の期限
2024年10月07日 11時00分
参加キャラクター一覧
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