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未だ海が何を考えているのかわからない刀は、放課後になると真っ直ぐに海のクラスを目指した。
他愛も無い話には、海も微笑んでくれる。だから自分が何かしたわけではなさそうだが、授業の合間に様子を見に行けば何度も自分の鞄をチラチラと見るし、昼食の時間には時折心あらずといったように箸が止まることもあった。
何度尋ねてもこの態度とくれば、本人の問題だ。余計な口出しはできないと探るのはやめてみたけれど、力にはなりたい。バイト先の喫茶店にでも行って、美味しいお菓子とお茶で応援しよう。そう思ってホームルームが終わると急いで海の教室に向かった。
「小山内さん? なんだか急いで教室を出て行ったけど」
「そう……か、ありがとう」
今日は美術部の日だったか? そう思いながら部室に向かうも、そこにも姿はない。何か用事があって先に帰ったのかとメールを打ってみても、返事はない。
「……まさか、神魂絡みの事件に巻き込まれたか!?」
真っ先に向かう昇降口。彼女の靴があることを確認すると、校内のあらゆる所を探しまわった。すれ違う生徒に聞いてみたり、職員室に尋ねていっても海の足取りは掴めない。
「どこに居るんだよ、小山内……!」
そんなことを知ってか知らずか、海は屋上の片隅で着々とおまじないの準備を始めていた。
(そわそわしすぎて刀くんに心配されちゃった。ちょっと失敗しちゃったかな……)
どんなにおまじないが成功しても、肝心の相手に嫌われてしまえば意味が無い。今日一日の態度を振り返って、海は小さく溜め息を吐く。
(でも、このおまじないの結果が刀くんなら、私も堂々としていられるわ)
昔からずっと使っている、思い入れのあるマグカップ。そこには朝早くすくってきた砂が袋から移され、おまじないの準備はできた。あとは、カップの底を叩くだけだ。
1・2・3――。
「小山内っ!!」
刀が藁にもすがる思いで北校舎の屋上へ上がると、数人の生徒が集まっており、なんだなんだと振り返る生徒を無視して駆け出していく。その先には、隅に隠れるよう座っていた少女が口をパクパクさせながら振り返っていた。
(か、刀くん!? 何でここに?)
あまりに驚いて、手元のスケッチブックをあわあわと探す。その間、刀は脱力したようにその場で膝をつき、額に浮かぶ汗を拭った。
『なにかあったの?』
「……いや何でもないよ。小山内が見つからなくて焦っちゃってね」
長い前髪がら覗く、心底安心しきった笑み。不謹慎かもしれないけれど、自分を必死に探してくれたことを嬉しく感じてしまい、海は照れてスケッチブックに顔を埋めたままだ。
「小山内、何を悩んでるのか知らないけど……これから一緒に、喫茶店へ行かない?」
(やっぱり、刀くんに心配させちゃってたんだ……)
元より刀の誘いは断る理由がないが、心配させたとあれば安心するまで付き合ったほうがいいかもしれない。
『うん、もちろん!』
「そっか、良かった」
『でも、さきにはまべによってもいいかな?』
「浜辺? 放課後デートが遠回りになる分には構わないよ」
(放課後デート……!?
あの鈍感な刀くんにそんな言い方されると照れちゃうけど、これもおまじないの効果……なのかな?)
そっとカップの縁を撫でながら、小さく笑みを浮かべる。その理由を、刀は知らない。
「それじゃあ、小山内の準備ができたら行こうか」
『すこしまっててね』
ニコニコしながら準備をする彼女を見つめ、少しは胸の内が晴れたのだろうかと刀はホッとするのだった。
屋上へ向かう人物が少し多いような気もする中、その波をかいくぐって屋上に向かった一人は、
工藤 耀
。
なんだか縁起の良いものだとクラスの一部が盛り上がっていたので、ならば自分もやってみるかと朝練の前にしっかりと砂を準備してきた。
……どこか噂とは違うようだが、この手のものは尾ひれがついたりするもの。まわりまわって、彼のクラスではげん担ぎのような意味合いで噂されていたのかもしれない。
サッカーで鍛えたフットワークの軽さで屋上に来たものの、まだげん担ぎをするには少し早い時間のようだ。ご利益があるように半分以上沈んだ夕日に向かって一礼し、それがよく見える位置に陣取ってお気に入りのサッカーチームのロゴが付いたマグカップを取り出した。
「……ん?」
他にもげん担ぎに来ている人はいるのだろうかと辺りを見回してみれば、よく知る人物が一人。
七音 侑
の姿を確認すると、砂を入れかけたマグカップを手に彼女のもとへと近づいた。
「何やってんだ? あんた」
「にゃっ! びっくりしたー工藤君かー。あ、今ね、おまじないしてたんだ」
「何だ、あんたもやってたの。意外だな、あんたって……縁起とか信じるタイプ?」
「縁起? なんかね、砂がいっぱい入ったカップで屋上の床を叩くと良いことがあるんだって!」
方法は同じだが、自分が聞いた話と少し違う。いや、縁起が良くなれば必然的に良いことが起こるのか……? と、自問自答してみても、正しい答えを教えてくれる人などどこにもいない。侑もまた、自分の聞いた話は間違っていたのかと小首を傾げて耀の様子を伺っている。
「……まあ、やってみれば分かるか。折角用意したし、砂ももったいねぇ」
「うん! とりあえず一緒にやろうよ♪ えへへ、二人とも良い結果でるといいね!」
向かい合わせで同じようにジッパーに詰めてきた砂をサラサラとカップに入れていると、ふと侑が疑問を口にする。
「このおまじないで使った砂、どうすればいいんだろうね?」
「それは……まあ、記念に取っておくも良し、浜に戻して最後のお願いをするも良しじゃね?」
「そっかー、さすが工藤君だに!」
お気に入りのカップが使えなくなるのは寂しいから、後で一緒に戻しに行こうか。そんな話をしながら砂を入れる彼女の手元を見ると、耀は少し心臓が跳ね上がりそうになった。
「俺があげたブレスレット……つけてくれてたんだ」
「うん、いつもつけてるよ。だって工藤君がくれたし、こういうプレゼントって今までなかったからすっごく嬉しくてさ……♪ えへへ……♪」
「――俺が、あげたからか?」
些細なことかもしれない。でも、聞いておきたい。
自分があげたから嬉しくてつけてくれるのと、異性からの初めてのプレゼントに嬉しくてつけてくれるのでは、意味が全く違ってくる。
「にょっ? うーんと……どうだろう」
「他のヤツからそれをプレゼントされても、毎日つけてた?」
「にゅー……そう言われると、つけない……かも?」
初対面の人ならまず受け取らないだろうし、そう仲良くない人からなら、その人と遊ぶときだけはつけるかもしれない。でも、どうして耀のプレゼントは毎日つけたくなるのだろう。
仲のいい友達だから? それともこれがとても好みだったから? ……まだそれは、侑にはわからない。
「……そっか」
大満足とまではいかないが、なんだか満足する答えをもらえた気がする。耀は嬉しくなって、彼女の頭をぽんぽんと軽く叩く。
「にゃっ、どうしたの工藤君」
「なんでもねーよ。ほら、カップ叩くんだろ?」
1・2・3……。
同じリズムで刻まれたそれには、同じ大きさの綺麗な円が描かれていた。
「にょー!? 凄いね工藤君! ぴったり同じだよ!!」
満面の笑みを向けられ、ドキドキする。……ちょっと嬉しくなったなんて思ってない、友達にしては眩しすぎる笑顔に、少し視線を逸らしたくなっただけだ。
勢いのままにわしゃわしゃと侑の頭を荒っぽく撫でくり回すと、笑いながら痛いよーなんて声が聞こえてくる。
なのに彼女はこっちの気も知らず、白刃取りをするかのように頭上の耀の手を捕まえ、またにこりと微笑む。
「さ、先生たちが来るまえにここから逃げよう!」
「お、おう……」
もうドキドキなんかしない。絶対にしてない。
そう言い聞かせながらも、耀の調子はずっと狂わされっぱなしだった。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
浅野 悠希
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
学校生活
恋愛
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2013年12月01日
参加申し込みの期限
2013年12月08日 11時00分
アクション投稿の期限
2013年12月08日 11時00分
参加キャラクター一覧
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