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ヒゲ猫ペンシルと、魔法商店街の奇妙な面々
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【"リセット"】
姿見に星はまたたいていない。しかしいずれ映り込むだろう。夕顔がそうと述べたから。
広場へ集った寝子島からの来訪者たちを、ペンシルは威厳に満ちた立ち姿で出迎えた。商店街には数十名ほどのあやかしが暮らすが、中でも指折りの魔法使いがあらたな弟子たちを指南すると半ば暗黙のうちに定まっていた。すなわちペンシル、山田、犬塚、白檀に夕顔だ。
「これより魔法戦の初歩にして極意たる、"リセット"の魔法を伝授する。初歩だからと決して油断せず、心して取り組むように。……と、ペンシルは言うとるよ」
山田が代弁した。この娘はなにかと感覚が鋭く、物言わぬ猫の意思をよく汲み取った。いわく、生き物の内を流れる微細な電流が伝える情報というものがあるらしい。彼女の心の繊細がゆえにとも思えるが。
「あー。ちょっと待ってほしい」
低く鳴いたペンシルの言をつなげようと山田がしたところで、疑問を呈したのは八神だ。もっとも並ぶ彼らの誰しもそう違わぬ思いであったろう。八神は腕組みし問うた。
「魔法、"戦"? と言ったのですか?」
「やっぱり、なにかと戦うんですかねー」
他の者と同様、倉前もこくりと首を傾けている。
出鼻をくじかれた山田は口を開けたまま固まっていたが、やがて後ろに控える夕顔を恨みがましく振り返った。
「アンタ、言うてへんのか」
「そりゃあね、言ったら誰も来やしないじゃないか?」
たしかに。夕顔の手法は常に強引だが、見て見ぬ振りを決め込むことにしている。背に腹は変えられんのでね。
「ちょっと、危ないことならやらないわよ? 紗月を危険な目にあわせられないわ」
「理緒ちゃん……」
初瀬川の懸念ももっともだし、おびえを隠せない佐和崎に心苦しくも思う。ヒューバートが常に城山を背にかばうよう立ち位置を定めているのにも理解は及ぶ。しかし商店街の面々にも引けぬ理由がある。彼らの助けは是が非でも必要なのだ。
「別に、帰りたきゃ帰れよ。引きとめやしねえ」
姿見にもたれ、あいも変わらずのぶっきらぼう。犬塚は牙をちらつかせ言ったが、不器用な彼を擁護するならば、なにも諸君をぞんざいにあしらおうというつもりはないのだ。恐れ抱きながら無理にとどまることはない、望まぬならば去ってもいいしそれを気に病む必要はないといった意図であり、むしろ来訪者をおもんばかっているのだが、どうにも細やかには気の回らないたちなのだった。
「やれやれ。バカだなあ犬塚、それじゃあなにも伝わらないよ」
「あ?」
こういうとき、巧妙に場の打開を図るのが白檀の役立つところだ。
「まーまーまー、大丈夫大丈夫! そんなにコワイことはないよー。それに、魔法は楽しいものさ。一度挑戦してみるのも悪くはないだろ? なーに、危ないと思ったら全部ほっぽりだして、スタコラ逃げりゃいいのさ」
「でも、なーんかうさんくさいんだよね。あの人」
「うん。要注意って感じだねぇ」
「そこ、聞こえてるよー?」
稲積とブラックウッドなどはいささか怪しんでいるが、ともあれ魔法の指南なる響きは彼らにとっても魅力的に聞こえたらしい。ひとまずは彼らも魔法の学びを承諾し、授業のはじまりとなった。
それはそうだろう。ここは我らが魔法商店街だ。魔法だぞ? 人であろうとあやかしだろうと、誰もが心躍らせずにはいられまい。
「あらためて、リセットの魔法やけどな。まずは……ま、体験したほうが早いやろな」
「体験! 待ってました☆ 魔法ってどんなのだろナー、俺にも使えるのかなー」
興味深く言った志波に、山田は目をつけたらしい。
「アンタ。変わりたい、ってツラしとるよな」
「うん? 俺? 変わりたい?」
「そうや、志波っちゅうたか。日々鬱屈するモンを抱えながら、それを表には出さんで溜めこんどる。いっそなにもかも捨てて、別のなにかに変わりたい。そんなツラしとる」
「そ、そーカナ……」
山田の据わった目に見つめられ、頭をかいた志波にもなにやら思うところはあるようだ。その奥底に秘めた願望に沿うデモンストレーションであったかどうかは、彼と神のみぞ知る。
「ちゅうわけで、ペンシル。志波に薫陶を授けたってくれや、キョーレツなヤツをな」
「え、なに? 俺なんかされるの? えっ?」
ペンシルは尾をふり、驚嘆すべき彼の魔法を披露した。
それはそれはおそるべき魔法であったとも。瞬間、志波の姿はあざとい愛嬌を振りまく、コツメカワウソへと変わっていた。
「きゅっ? きゅーっ!? きゅっきゅ、きゅきゅきゅっきゅーっ!!」
「おおっ、これはなんと見事な……!」
変化の術の比類なき使い手を父親を持つ、片夏の興奮は無理もない。しかし大妖の扱う変化と魔法は、似て非なるものだ。
「相手へ変化を強いるのか? いや、あやかしの能力でこれは語れぬ。なるほど、魔法とは面妖なものじゃな……」
「これは、"変質"の魔法だよ」
夕顔が片夏を、寝子島の者たちを眺めて語る。霊界式の授業は刺激的だろう? 飽きっぽい者も目を逸らすことはかなわない。
「いいかい? 魔法戦にはひとつ定石がある。
"解析"し弱点を看破し、自身や相手を"変質"させ精神を削り、弱体化させ"致命"を叩き込む
。ことに変質の魔法は強力かつ重要でね、敵もあんたたちを変質させ、精神力を奪ってくる。このカワウソのようにね」
「つまり君たちもこれから、想像もしないヘンなモノに変えられちゃうかもしれない! ってわけだね。うわあー、僕カワウソになっちゃった! さてそんな時、どーする?」
おどけた物言いだがつまり、白檀の言葉がペンシルの講義に肝要なところなのだ。犬塚が続けた。
「リセットしろ。肉体をゼロにもどせ。ただしそいつには、お前らの"精神力"を費やす。多大にな……魔法ってのはタダじゃ撃てねえ」
ペンシルの尾がひるがえり、杖から放たれた光が志波をもとの青年のなりへと戻した。しかしその顔は熟れたおばけチェリーのように青ざめている。
「な、なんかスッゴイ疲れたんだけど……!」
「自身や味方が変質させられたら、リセットだ。態勢を立て直すのだ。しかし慣れぬ魔法には諸君の精神力を過剰に費やすことになろう。最小限の力で即応できるよう、鍛錬を重ねなければならない。さあ、特訓だ。……と、ペンシルは言うとるよ」
「きゃあっ、珪先生がかわいい子豚ちゃんに……!? す、すぐに元に戻しますから!」
「ぶ、ぶうーっ!」
さて……こたびの予言が示す時の到来も間近だ。どこまで準備ができるものか。
彼らの完成を急がねばなるまい。尻に火のついた首切れ馬のごとくにな。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
墨谷幽
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
ホラー
冒険
神話・伝説
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2024年04月07日
参加申し込みの期限
2024年04月14日 11時00分
アクション投稿の期限
2024年04月14日 11時00分
参加キャラクター一覧
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