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Pioggia Capriccioso
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誰もいない美術準備室は、凜とした空気で満ちていた。静寂と雨音だけが支配する空間に響いた音楽に、
岡野 丸美
は目を瞑って聞き入った。寂しげな音が途切れ、今度は明るい曲が聞こえてくる。
華やかに輝く音に、手を叩く。どこかで聞いた事があるようでいて、初めて聞く曲は心地良く、自然と身体がリズムを取るが、残念ながら丸美のリズム感はあまり良くない。手拍子は曲から外れっぱなしで、丸美は苦笑いを浮かべるとリズムを取るのを諦めた。他に誰もいなくて良かったと、静まり返った空間に感謝する。
くりくりとした黒い垂れ目をもう一度閉じ、音に集中する。暗いはずの瞼の裏に、様々な色が浮かんでは消えて行く。今にも消え入りそうなほど淡い金色、温もりを感じる赤茶色、情熱的な赤色。
丸美は目を閉じたまま、足元に置いた鞄の中から絵のモチーフとして持ってきていた木の葉を取り出すと、おかっぱの頭の上に乗せ三度手を叩いた。木の葉が色紙に変わり、ひらりと足元に落ちる。
寂しい鴇色、激しい印度藍、静かな臙脂、渦巻くスカイシルバー、きらりとトルコ石色……。足元に大小様々な色紙が山になって行く。木の葉が尽き、丸美は目を開けると立ち上がった。色紙の山を胸に抱き、ハサミとノリを手にして音の聞こえる方へと歩き出した。
歩きながらも、自分の中で移り変わっていく色のイメージを一つに纏めながら、切って貼り合せて行く。何を作ろうと、はっきり思ったわけではない。ただ、耳から受け取った音が自分の中で溢れてきて、その何かを形にしたい衝動に駆られた。
楽しいというのとは違う、けれど心が浮き立つような、波立つような、この不思議に高揚した気持ち。きっと、この音を奏でている人たちなら皆知っているはず。胸に広がる言葉にできないこの感情を表したい、そんな気持ち。
もっと近くで聞いてみたい、どんな人たちが奏でているのか見てみたい。甘い熱を持った感情に興奮しながら、丸美は廊下を足早に進んだ。
雨の降る放課後の廊下は、シンと静まり返っている事が多かった。それなのに今日は、音楽室の方から賑やかな声が聞こえてきていた。
森 蓮
は足を止めると、音楽室の方を見た。賑やかな声がふと途切れ、代わりに繊細なピアノの音がピンと張り詰めた空気を振るわせる。
蓮は目を閉じ、音に聞き入った。ピアノは、高音と低音で弾いている人が違うのだろう、優しい高音と、哀愁すら感じる雄弁な低音、美しいヴァイオリンの調べに、華やかなトランペット、周囲に取り残されまいと必死に頑張るフルート。
居ても立ってもいられなくなり、蓮は音楽室に入ると持っていたヴィオラを取り出した。蓮に気付いたシグレが、微笑むように目を細める。華やかでいて重厚な曲は、どこかで聞いた事があるように思えて、蓮の頭の中にいくつかの曲名が浮かぶが、どれも違う。即興の曲だとわかったのは、ピアノが雨音のリズムを正確に捉えながら旋律を紡いでいると気づいた時だった。
蓮の中に衝撃が走り、思わずピアノの前に座る二人の少女を見た。一人は見知った顔だったが、もう一人は初めて見る顔だった。どうやら、小淋の隣に座る金髪の少女がこの即興曲を指揮しているらしい。
楽譜の通りに弾くことはあっても、即興で弾いたことのない蓮は、入るタイミングを慎重に計りながら遠慮がちに音を重ねて行く。ヴァイオリンが蓮のヴィオラを助けるように紡がれ、フルートがそっと寄り添う。ピアノも蓮が音に迷わないように最大限に気を使いながら旋律を奏で、トランペットがそっと温かく包み込んでくれる。
蓮は周囲の音を聞きながらも、とりわけピアノの音色をよく聞いていた。雄弁で繊細で、悲しげなピアノの音は蓮の心を強く打った。音楽の偉大さを再確認したと言っても過言ではない。いや、再発見と言っても良いかも知れない。それぐらい、本当に素晴らしい音色だった。
休符一つ取ってみても、その意義を大切にし、小さな静寂を作り出しているように感じる。沈黙すらも意味をもって、音として旋律に組み込まれている。
そして何より、音楽は優しい。蓮のヴィオラを支えるように奏でられる音は柔らかく、無意識のうちに蓮の視界は涙で滲んだ。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
雨音響希
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
学校生活
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2013年11月28日
参加申し込みの期限
2013年12月05日 11時00分
アクション投稿の期限
2013年12月05日 11時00分
参加キャラクター一覧
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