this frame prevents back forward cache
0
0
はじめての方へ
ヘルプ
ログイン
\ オーバータイム!/
種族
学年:職業
00月00日生 00歳
AAA000000
ホームトップ
おしらせ
新着通知
はじめての方へ
遊び方
世界設定
キャラクター一覧
キャラクター検索
キャラクター作成
らっポ
チケット
コミュニティトップ(検索)
コミュニティ一覧
公式コミュニティ一覧
公開トピック一覧
コミュニティ書き込み検索
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
イラストトップ
イラスト一覧
イラスト検索
イラストレーター一覧
イラストレーター検索
自作イラスト一覧
アイテム一覧(検索)
マイリスト一覧(検索)
寝子島(全景)
寝子島(地図)
寝子島(セカンドマップ)
寝子島高校
Pioggia Capriccioso
<< もどる
1
…
8
9
10
11
12
…
16
つぎへ >>
大きな目をゆっくりと閉じ、
高尾 日菜
は流れてくる音楽に聞き入った。音楽の知識は授業で習っている程度しかないが、今聞こえてきている曲がとても素敵なものだということは分かる。
透明感のある曲は、どこかで聞いた事があるようでいて、初めて聞くような、不思議な曲だった。暫らくの間、聞こえてくる曲がなんと言う曲名だったか思い出そうと、頭の中の音楽の教科書を開いて探すが、日菜の記憶に刻み込まれた曲名はそれほど多くない。日菜は曲名探しを早々に諦めると、真っ白なキャンバスと向き合った。
素敵な音楽を聞いていると、不思議と創作意欲が湧いてくる。頭の中に浮かんだ抽象的なイメージを、透明水彩でキャンバスに描いていく。下書きはいらない、ただ聞こえて来る音を色に変えて、描きたいと言う感情をそのまま筆に乗せる。
ベースの色は、雨音の淡い水色。そこにピアノの繊細な紫が重なって、ヴァイオリンの緑色が全体に重みを加える。フルートの淡いピンク色に、トランペットの明るい黄色、ヴァイオリン音が増え、赤色と青色が加わって、ふっと音が途切れた。音にあわせて走らせていた日菜の筆も止まり、一心不乱に描いていたために浅くなっていた呼吸を元に戻すべく、大きく息を吐き出す。
暫らくしてから再開された音楽は、先ほどよりも随分と明るいものだった。全体に薄く白を伸ばし、オレンジ色も混ぜる。ピアノの音も、さっきまでと少し違う気がして、紫色に青を少し混ぜる。フルートのピンクにも赤を混ぜ、聞こえてきたヴィオラの音にセピア色を作る。
徐々に増えていく色を前に、日菜は長い茶色の髪を背に払うと、小さく微笑んだ。きっと、この素敵な演奏が終わる頃には色んな音が重なり合って、キャンバスも賑やかになるだろう。最終的にどんな絵になるのか、日菜も楽しみだった。
開けた窓から冷たい風が入り込み、長い黒髪が大きく膨らみ、胸元のリボンが踊る。
黒依 アリーセ
は髪を押さえながら右手を窓の外に出すと、落ちて来る雨粒を数滴掌で受け止めた。雨脚は強まってきており、空には重たそうな雲がドンヨリと立ち込めている。
憂鬱になりそうな空模様だったが、雲間から差し込むオレンジ色の光は美しい色をしていた。天使の梯子という言葉が脳裏に浮かんだ瞬間、アリーセの耳にピアノの音が聞こえてきた。窓を閉じ、耳を澄ませる。暫らくピアノの音に聞き入り、ふと、曲の意味に気付いて目を見開いた。
アリーセの耳に聞こえてくるのは、ピアノの音色だけではない。雨音や、風が木々に裂かれる音、廊下を行き交う生徒達の足音、どこからか聞こえてくる楽しそうな話し声……その全ての音を音楽として捉え、感情までも音に変えて即興で表現している。
凄い。最初に浮かんだ感想は、そんな二文字だった。けれどすぐに、勿体ないと言う感情が浮かぶ。ピアノの音色は少し物悲しく、くすんだ空の色によく似合っていたが、天使の梯子には気付いていない様子だった。
あんなに美しい光に気付かないなんて、勿体無い。そう思いながら大きな目を伏せると、不意にヴァイオリンの美しい調べが聞こえてきた。どうやら、誰かがピアノの音に惹かれてやって来たらしい。次々に重なっていく音に、アリーセの頭の中にコトノハが沢山浮かんで来る。
静かな曲が終わり、暫らくの静寂の後に明るい曲が流れ出す。アリーセの頭の中にもコトノハが溢れ、透明感のある澄んだ歌となって紡ぎ出される。
「♪屋根で踊る雨音 静かに重ねる旋律」
「♪廊下を過ぎる足音 追いつき重なるリズム」
「♪見上げる空は 憂鬱な色」
「♪見つめて寄せる 温かな肩」
綺麗なハイトーンの歌が、教室中に響き渡る。ガランとした教室は声が良く響き、アリーセは目を閉じると胸の前で手を組んだ。
「♪深く沈む 気持ち乗せた 音は雨に 沁みて消える」
「♪返す音は 想い乗せて 雨を弾き 光届く」
「♪旋律は出逢う 隣行く足音」
「♪旋律は気付く 肩伝う体温」
「♪旋律は踊る リズムに合わせて」
「♪旋律は笑う 仲間に囲まれ」
聞こえてくる曲が、少しだけ変わる。おそらく、アリーセの歌声も曲の一部として取り込まれたのだろう。音楽で会話をしているような気分に、アリーセは思わず微笑むと、より心を込めて歌を紡いだ。
「♪暗い雨の中 音が出逢う」
「♪乗せた想い 返す想い」
「♪見上げれば 気付くはず」
「♪君を照らす 雲の隙間」
最後の言葉が宙に溶け、アリーセは耳を澄ませた。遠くから聞こえてくる曲は華やかだったが、ピアノの音色は未だに寂しげな音を響かせていた……。
<< もどる
1
…
8
9
10
11
12
…
16
つぎへ >>
このページにイラストを設定する
シナリオ
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
シナリオご利用ガイド
グループ参加ご利用ガイド
シナリオタイプのご案内
Pioggia Capriccioso
シナリオガイド
リアクション
参加キャラクター一覧
コメントページ
ダイアリー一覧
シナリオデータ
担当ゲームマスター
雨音響希
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
学校生活
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2013年11月28日
参加申し込みの期限
2013年12月05日 11時00分
アクション投稿の期限
2013年12月05日 11時00分
参加キャラクター一覧
もっと!