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【月影塔】感覚遮断のサクリファイス
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祭壇には柩が安置されていた。
その横には、青く輝く球体がフラスコめいたガラス瓶の中に保管されている。
「あれが、イヴァンのオリジナルの魂であろう。よもや魂を自ら引っこ抜いて、仮死状態のまま1000年以上も惰眠を貪るとは……」
「なあんだ、魂を身体に戻すだけなら、今回の冒険は簡単だったね?」
タルトは安堵の声を漏らすが、ラピスは首を横に振った。
「いいや、魂の扱いは極めて繊細なのだ。手元が狂えば、一瞬であの魂は霧消してしまうだろう。それに星の力の不足は未だ解決しておらぬ」
「じゃあ、どうすればいいんだ?」
桜井の問いに、御剣がボソッと呟いた。
「マ、マウス・トゥー・マウス、とかか? イヴァンの魂をラピスが口の中に含んで、ラピスの星の力と一緒にイヴァンの口へ直接注ぐとか……」
「刀君、ポンと思い付いたアイデアが割とえぐいんだけど。まさか彼女さんと……?」
白のツッコミに御剣は持てるコミュニケーション方法の全てで全否定してみせた。
でもこの案にタルトは嬉々としてみせた。
「それだよ! ラピスちゃんの持つ星の力を分けてあげれば解決だよ! それに、王子様の目覚めは愛するお姫様のキッスじゃなきゃだよね!」
「え? それ、童話だと逆じゃね……?」
桜井のツッコミにタルトは食い気味に答えた。
「細かい事はいいの! はぁ~~! 思わぬところで創作意欲が掻き立てられるイベント発生! 神に感謝~! さあ! ラピスちゃん! その容器の中身をぐいっといってから、ぶちゅ~ってやっちゃって! 僕は今から尊みを観賞するために空気となって存在感を消すから! だから僕の事は気にせず、さあ! ジャスト、ドゥイット!」
「俺も後ろ向いてるからさ、腹決めてやっちゃえよラピス」
御剣は背を向けていつでもバッチコイと待機する。
そして桜井はしばし逡巡した結果、ラピスに協力を申し出た。
「なあ、星の力が足りないなら、俺の槍とマフラーは使えないか?」
桜井の槍は風の星の力を宿した風翼緑槍(シルフィーナ)、そしてマフラーは魔風の光が宿った星鳥のマフラー。
緑色の輝きを放つそれらは、確かにラピスの星の力を分け与えるよりも効果的だ。
「街の人たちも皆待ってるんだ、早く起こしてやってくれ」
「よかろう。ただ、魂を戻すにはカタナの言う通り、妾が口に含んだ方が確実であろう……うう、こんなことになるとは……」
ラピスは意を決し、容器の栓を引っこ抜く。すかさず容器の口を口腔内に突っ込み、青白く輝く魂を含ませた。
「よし! 俺の星の力をラピスの身体に送るぞ!」
桜井が祭壇の周囲へ風を巻き起こすと、なんとそこだけ暗闇が払われてゆくではないか!
「ラピスちゃん! 頑張って!」
鼻息を荒くしながらタルトが見守る!
白も両手を組んで祈りを捧げていた。
「しまった! 俺、後ろ向いてるから何が起きてるか分からない!」
御剣は今回の一大イベントを見たい欲求とラピスへの申し訳なさの気持ちがせめぎ合う!
「ラピス! いけ! 一気にちゅーしちまえ!」
桜井のトドメの一声で、ラピスは身悶えしながらイヴァンの口元に魂と星の力を流し込んでいった。
すると、イヴァンの身体から七色の輝きが城中に行き渡り、その輝きはやがて第三階層すべてに行き届いてゆく!
「うわああぁぁ! すごい! 世界が、輝いてるよ!」
タルトは超人的に強化された感覚器官で、城の外の状況を把握していた。
喜ぶ城下町の人々、晴れてゆく暗闇。みなぎってゆく星の力も、全部。
「ぷはぁ! も、もういいであろう!? うわぁ~ん!!」
顔を真っ赤にしてプルプル震えるラピスは、両手を広げて待機していた白の弾力性の高い胸元へダイブしていった。
と、ここで柩の中から声がした。
「……ああ、目覚めの時が来たんだね」
凝り固まった身体をゆっくりと起こす、白髪金眼の美少年。
彼がこの第三階層の主であり、太古のうお座のアルテリズ……イヴァン・ナハトジークその人である。
すると、何処からともなく竜牙兵がわらわらと祭壇の前まで押し寄せ、一斉に跪いてみせたではないか。
「なに? これは妾の竜牙兵ではないか! イヴァン……貴様、何故だ?」
訝しがるラピスにイヴァンはようやくラピスの存在に気が付いた。
「ああ! 僕の瑠璃姫じゃないか! 起こしに来てくれたのかい? 愛してるよ!」
「……相変わらずの様子で、ある意味、安堵した」
こうして、イヴァンは永い眠りから覚めたリハビリも兼ねて、しばし城内で療養する運びとなった。
「で、結局、ラピスに殺された云々の話はどうなったんだ?」
桜井は蘇ったイヴァンに直接話しかけた。
ここは王の間。桜井の星の力を大量に注ぎ込んだためか、イヴァンはどうやら桜井が主体となってイヴァンを目覚めさせたと勘違いしているようだ。
本当の事を言うべきだと思ったが、ラピスが『絶対に言うな! 言ったら、ラッセルの身体で竜牙兵を作ってやる!』と謎の脅しをかけられたのでやめておいた。
イヴァンは苦笑いを浮かべたまま、ベッドの上で話してくれた。
「魂の複製か。たしかにあの時の僕は慢心していたんだ。僕の瑠璃姫に褒めてもらえるとね? でも、僕ははめられたんだ。彼女の宿敵であるブリュンヒルデにね」
「またブリュンヒルデかよ……」
桜井が頭を抱えて溜息を吐く。
「まぁ、彼女も目的の遂行の手段が間違っているだけで、星幽塔を守りたいって事には変わらなかったんだけどね? それに当時のブリュンヒルデは僕達の仲間だったから。まさか裏切ってラピスの処刑を扇動するなんて、僕だって思わなかったけど……」
ラピスはかつて、ブリュンヒルデの策略……竜牙兵の量産の提案を採用し、結果、有り余る戦力を内乱に仕向けられたことで死罪に処せられた。それを率先して導いたのが当時のアステリズムのひとりであり、今も暗躍を続けるブリュンヒルデであった。
そしてイヴァンは、この処刑の直前で、ラピスと決闘しあう動機付けをブリュンヒルデにそそのかされていたらしい。
恐らくブリュンヒルデは最初、イヴァンにラピスを殺させようとしたのだろう。結果、その計画は失敗したものの、ラピスの心に深い傷を負わせることに成功したわけだ。
「あの時代は本当に命が軽くてね。ラピスは人外の力を民草の代わって戦わせた。僕は本人たちの魂を複製して数を増やして戦わせた。ブリュンヒルデにとっては、どっちも手駒を増やす実験のつもりだったのかもね」
「それで仲違いさせられて、ってキツイな……でもなんで本物の魂を自分から引っこ抜いたんだ?」
「ラッセル、僕の技術なら自らの死を偽装する事も出来る。複製できるなら、魂の保全も可能にしてこその運用だからね。ブリュンヒルデは複製隊の僕がラピスに殺されたあと、その魂をまんまと回収していった。それが複製された魂だとは知らずにね? おおかた、ラピスへの『人質』として、僕の複製された魂をブリュンヒルデがちらつかせたんだと思う……そして僕自身も死を偽装するべく、本物の魂を抜き取って眠りについたんだ、反撃の時が訪れると信じて。まさかその直後に、ラピスが処刑されるなんて思いもしなかったけども……」
魂の複製が経験したことは、魂本体の記憶や体験として刷り込まれるため、現時点でブリュンヒルデの動向をリアルタイムで知ることが出来るわけだ。
それはつまり、現代で言うところのGPSだ。これでブリュンヒルデの居場所が分かる!
「つまり、その油断を誘うためには、イヴァンが生きてたら難しかったって事か? はえー、ギャンブル過ぎるだろ!」
文字通り、自分の命を賭け金にして1000年の時を待ち続けたのだ。
イヴァンはラピス以上の享楽者なのかもしれない……。
「全ての黒幕は姫騎士ブリュンヒルデだ。彼女は今、月影塔第六階層、つまり最上階で待ち構えている。その為にも、君達にはこの上の階層も攻略してもらいたい」
「任せてくれ! 寝子島が粉々になったら、俺は大学生になれないからな!」
「ふふ、頼もしいね。さて、言おうか迷ったんだけれども……」
イヴァンは桜井を指差して、クスリと微笑んだ。
「もう僕が起きたから、普通に会話ができるよ? だから、彼女の発明品は脱いでいいからね?」
「……それ、早く言ってくれよ!?」
<了>
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あとがき
担当マスター:
焼きスルメ
ファンレターはマスターページから!
皆様、お疲れ様でした! これで月影塔第三階層、解放です!
以降は他の階層のように、普段通り会話で意思疎通が可能です!
さて、長らく明かされなかった『うお座の魔星の力』が明らかになりました!
これはなかなか強力な効果を持つのではないでしょうか。
今後の月影塔探索に役立ててください!
また、着実に一連の黒幕へ全てが繋がりつつあります。
月影塔を踏破した時、最終決戦は避けられないでしょう。
それでは、また皆様もご参加をお待ちしてます!
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焼きスルメ
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3人まで
シナリオジャンル
冒険
SF・ファンタジー
バトル
定員
10人
参加キャラクター数
5人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2024年02月10日
参加申し込みの期限
2024年02月17日 11時00分
アクション投稿の期限
2024年02月17日 11時00分
参加キャラクター一覧
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