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酸素がない!
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【これが案外、快適でして】
なんと恵まれた出会いであったことでしょう。こんな地下深くでも、にゃんこにお目にかかれるなんて……!
「ふふ。かわいいですね」
ご満悦な綾花の目の前でせっせ、せっせとオレンジ色のミカンニンジンを植えているのは、ファームキャット。葉っぱのような毛並みをもつ、不思議な猫ちゃんです。そのへんに積んでいた、建材にしたのびのびウッドの根を勝手にむしゃむしゃして懐きました。
このファームキャット、地底生活で非常に助かるのは、植物の種子を土に植える習性をもつことです。
「このあたりの区画はすっかり、畑になっちゃったね」
「あ、珪さん」
近場の探索へ向かっていた彼が戻ると綾花の隣へしゃがみ、奮闘するにゃんこを眺めるこのひと時。地下暮らしのなかで綾花のこころ安らぐ、しあわせな時間です。
「さて、向こうで鉄鉱石を見つけたよ。粘土もたくさん採集してきた」
「ありがとうございます。これでまた、生活が豊かになりますね」
言わずもがなで、鉄はなんにだって使えることでしょう。さしあたって必要とする用途は、配管です。さっそく綾花はレプリケーターをがしゃこんっ。
「貯水池からお家まで、一気につなげますよ!」
「うん、お願いするよ」
ずがががががが! 地面の土を掘り、そこへ鉄製のパイプを敷設し再び埋め戻す、という早業で配管をつなげていく綾花。ファームキャットを抱き上げた珪先生が見守るなか、パイプはぐんぐん伸びていき、
「あとは吸水ポンプを設置すれば……!」
トイレ&シャワーが完成! しあわせな地下生活の、たいせつなピースのひとつが埋まりました。
鉄資源はもちろん、それ以外にも多様な役割を果たしてくれました。フライパンやおなべ、オーブンレンジだって綾花は自作してしまいます。もちろん! スチーム機能つきのやつです。
ファームキャットのお手伝いもあって、ふたりの暮らしは劇的な改善を見せ、なんなら寝子島でのそれよりも若干セレブリティを感じてしまうくらい。充実、であります。
「ふう……」
お家の外へ据えたデッキチェアに腰かけ、夕食もまた優雅なひと時。空洞の天井には鉱石のかけらがちりばめられて、まるでプラネタリウムのよう。
「このミカンニンジンのソテー、美味いよ。さすが料理上手だね、綾辻さんは」
「キッチングッズの充実は、珪さんのおかげです。おいしいミカンニンジンは、ファーちゃんのおかげですよ」
いつのまにか名前もついてたファームキャットは綾花の足元に丸くなり、すぴすぴ気持ち良さそうに寝入っています。
穏やかに過ぎてゆく時間。ふたりきりで、いっしょに寝起きをして、いっしょにごはんをたべて、猫まで飼っちゃって。
「なんだか……新婚生活みたい」
「うん? なにか言ったかい」
「い、いえっなんでも! こういう暮らしも悪くないですよねっ」
「はは、そうだね。帰るのが惜しくなってしまうね」
食後のひと時、ふたりと一匹はの~んびり。ゆ~ったり。ま~ったり~。
「食料が尽きそうだよ、お姉ちゃん!」
蒼の言わんとするところを察して、お姉ちゃんははふうとため息ひとつ。
「そうね……」
あれこれと手を付けて、食料の確保はもちろん発電、浄水、生活に必要なさまざまな設備も揃え、充実してきました。汚染されたあれこれを塩素で殺菌して消毒する仕組みや、採取したゲルの実をたべるモグラを育て、その排泄物である石炭で電気を起こし、さらに排出される二酸化炭素を除去して綺麗な酸素へ変換するサイクルも構築できました。
しかしその上でいかんともしがたい、この食料枯渇問題。一帯は温暖で資源豊富ながら、こと食べ物の持続性においては残念ながらいささか欠けておりました。資源の分布にはかたよりもあったりしますから、いたしかたなしというところです。
「最後のミカンニンジンを食べてしまったし、サンサンマも育つまでにもう少し時間がかかりそうよね」
「やるしかないよ、お姉ちゃん」
「そうねえ……」
はふう。もひとつため息。
残る心当たりは例のアレ。穴の中に封じ込めたキノコ人間、マッシュルマンの群れ。あれらをどうにか捕獲し、どうにか解体し、どうにか調理すれば、当座をしのぐことができそうです。
できそうなのですけれど。
「ほんとに食べるの?」
「私だって別に好き好んで食べたいわけじゃないけど……でも状況はシビアだよ。このままじゃふたりとも餓死しちゃう!」
「仕方ないわね……」
声色に反してやる気じゅうぶん、といった妹さんのお顔に、紫は苦笑い。ゲームバランスが厳しいほどに燃え上がるのがゲーマー蒼でありまして、こんなシチュエーションまでもシビアなストラテジー系ゲームになぞらえ、すっかり楽しんでいるのでした。
紫としても、妹が悲壮な顔を浮かべて日々をおびえながら過ごすよりはずっといいというもの。
「じゃあ、やりましょう。プランは?」
「まっかせて!」
意気揚々、蒼と紫は例の穴へ。ここはいわゆる汚染バイオームにつながっており、植物資源は豊富ながら、穴の向こうの汚染された酸素が吹き込んではたまりません。そこで、
「トラップを作ろう」
マッシュルマンを誘い込み、そのまま解体→調理過程へと進めてしまうオートマチックなマシーンをこしらえることにします。
「それ、どうやって作るの?」
「まずは圧力センサーでマッシュルマンを感知! と同時にシェルタードアが閉じて密閉する。そこへ火炎放射器がボワーッと吹き出して、ウェルダンな焼き加減に仕上げてくれるってわけ」
「でも、危なくない? 間違って私たちが入っちゃったらどうするのよ」
「それもそーだね。じゃ、この論理回路ってやつを設置して複数の条件を設定しよう。圧力センサーに感アリ、かつその重量が一定範囲を超える場合には動作をストップする機構を仕込む。データベースによればマッシュルマンは人間よりずっと重いから、私やお姉ちゃんの体重じゃ起動せず、マッシュルマン級の重さで初めて起動して、その上でマッシュルマン一体と人間ひとりを加えたラインを越えると緊急停止して脱出口が開くように……って、どうしたのお姉ちゃん?」
ぽかんと口をあけたお姉ちゃん。ゲーマーが見せるやり込み度合いやら熱量やらを再確認しつつ、なんだかんだと頭の回転が早い蒼に舌を巻きました。
「蒼。あなたって、けっこうすごいのね」
「そりゃそうだよ、お姉ちゃんの妹だもん!」
そんなこんなで、システムは完成! がっしょんがっしょんと動作確認をした後に、いよいよ汚染バイオームへの穴を開封します。レプリケーターの掘削モードでもって、がりがりがり。
「……開いた!」
「キノコ人間は……あら?」
あらかじめ用意した防護スーツと酸素マスクで汚染された空気を遮断しつつ、ひょっこり覗き込んでみますと……おや?
「いないわね?」
「どっか行っちゃったのかな。あっ、見てこれ!」
マッシュルマンの群れは移動してしまったのか見当たりませんでしたけれど、蒼が見つけたのはその落とし物というか、副産物と言いましょうか。その名も『ニョッキ茸』、ショートパスタ的なモチモチ食感が味わい深いキノコで、マッシュルマンが鑑賞用として育てていたもの……だそうです。名前のとおりに成長力が強く、栄養価もバツグン。
「これでなんとか生き延びられるわね」
「うん!」
せっかく用意したマシーンは空ぶりでしたけれど、食糧難に解決の光明を見い出し、ほっとひと息なふたりでした。
その後も少々節制気味に地底暮らしを楽しんでいたら、
「……あっ」
「あれ?」
「おや」
「これはどうも」
はち合わせたのは、綾花と珪先生のペアでした。どうやらおたがい、わりかし近場に拠点を築いていたようです。
有限な資源をやりくりしていかなければならないものでして、綾花と紫はぺこりとおじぎし合って、
「良かったら、必要なものを交換しませんか?」
「いいわね。ぜひお願いするわ。助け合いでいきましょう」
「ふっふっふ。珪センセーもすみに置けませんな~?」
「いやいや。そういうのではなくてね。ははは」
蒼はにやりと笑みを浮かべ、珪さんはタジタジ。
それぞれに物資を補い合って、地下サバイバル生活はなんだかんだと充実した暮らしを送ることができました。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
墨谷幽
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
冒険
SF・ファンタジー
動物・自然
定員
10人
参加キャラクター数
6人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2024年01月25日
参加申し込みの期限
2024年02月01日 11時00分
アクション投稿の期限
2024年02月01日 11時00分
参加キャラクター一覧
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