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酸素がない!
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【深刻です。】
「よーし、いけっ!」
にゃにゃにゃにゃ、ふにゃ~お! ラッセルの号令イッパツ、ファームキャット部隊は畑へ飛び出してゆきました。彼ら葉っぱにゃんこの利口なところは、収納用のコンテナを勝手に探って種子をピックアップし、土の地面へせっせと植えてくれることです。そういう習性なのだそうですけれど、おかげでラッセルの手間は大変にはぶけてありがたいのです。
「あ、先輩。上手くいってるみたいですね」
「おー稲積、見てくれよ俺の畑を! 有能な部下たちを!」
やってきた柚春へ、ラッセルは鼻高々。
まあファームキャットの大群に追いかけられているところのラッセルをどうにかこうにか救出したのは、近くを探索中だった彼女と同行するウォルター先生だったもので、ふたりにはちょっぴり頭が上がりませんけれど。その後こうして協力しあうようになってからは、築き上げたコロニーに貢献すべしとがんばっているラッセルなのでした。
「これって、なに育ててるんですか?」
「こっちがミカンニンジン、そっちがボヤトカゲのエサ用のネッタイレンコン。向こうがほら、この前寒冷バイオームで取ってきた」
「スノウマンゴー!? あれ、育てるの難しいって話だったのに」
「コツがあるんだぜ。見ろよこれ」
せっせとはたらくファームキャットたちの頭上、温室の天井近くにぴっかりこんと輝く光源は、光るカエルのピカエルくん。その発光体質が放つちょうどよい光量と、液体クーラーで冷水を循環させることで生育温度を一定に保ち、さらに発電機から引いた微弱な電気を与えることで、スノウマンゴーはすくすくと成長するのだそうです。データベースを熟読し、何度もテストを繰り返して構築した、ラッセル渾身の畑でありました。
美味なるスノウマンゴーがこれからも食べられると聞いて、柚春もにっこり。
「やりますね、桜井先輩!」
「へへっ、だろー?」
うにゃー! もちろん、がんばったファームキャットたちへのご褒美も忘れません。夕食のサンサンマの残りを乾燥させて作ったフードをおいしそうにはぐはぐはぐはぐ。
「ふわあ。おはよう、ふたりとも」
「あ、おはようワット」
「おはよーございまっす!」
「いや桜井の作ったハンモック、実に具合がよくてね。すっかり熟睡しちゃったよぉ」
ふわわと大あくびをしつつ、彼はふと、なにやら眉をひそめて言いました。
「ところで、ちょっと問題発生だよ」
ラッセルの広げた畑と居住空間の反対側には、もうひとつの畑がありました。こちらは柚春の肝いり、香料の取れるハーブ畑です。素敵な香りは地下生活の過酷をやわらげ、気分を落ち着かせて前向きにさせてくれる、三人にとって重要で、柚春にはことに大切な畑……であったのですけれど。
「! ブルーメリッサが枯れてる……どうして」
「これを見てごらんよ」
ウォルターが示したのは温度計。といってもこれが高性能、周囲のパイプ内をめぐる冷却水の温度を計測してクーラーへ伝え、一定を上回った時にだけ稼働の信号を発し、適温を保持してくれる熱センサーです。
その針が、想定をこえるところを推移しているのを目にして、柚春の顔も険しくなりました。
「ブルーメリッサの生育可能温度は5度から30度の間。温室内の温度は……32度?」
「クーラーを確認してきたけど、パイプ詰まりを起こしてるわけでもないし、センサーも正常に稼働してるよねぇ。それに最近、温室だけじゃない。このあたりが、妙に暑くなってるような気がしないかい」
「言われてみれば確かに……っつーと、ほかに原因があるってことッスか」
ラッセルの言葉に、手もなく肩をすくめたウォルター。
しかし事は少々、深刻です。植物たちは温度に敏感ですから、いずれハーブのみならず、食料生産にだって影響をきたしてしまうかもしれないのです。不安のあらわれか、柚春は思わずウォルターの腕をとりながら、思考をめぐらせます。
「いったいなにが……この温度上昇は、どこから来てるんだろう」
「やはり。思ったとおりだな」
ん? 聞き慣れない、けれどどこかで聞いたことのある声が彼らの耳に届いて、いっせいに振り向きますと。
「このままでは、われわれは全滅する!!」
ばばーん! 腕組みして立つ、修とあおいでありました。
なんのことはなくて、原因はわれわれ自身にあったのだと、修は語りました。
「温暖化……!?」
「ああ。生活を拡充するため、レプリケーターでいろいろなものを作っただろう? 特にデータベースに記された設計図をもとに製造した機械類や発電機だ。これらが発する熱は微量だが、徐々に蓄積していく」
「く、クーラーは冷やすのにか? 盲点だったなあ」
穴が開くほどにデータベースを眺めたラッセルは確かに、レプリケーターで制作できる機械などへ付随するデータのひとつに、発熱量の項目があったのを目にしていました。
あおいが指を一本立てて、
「冷蔵庫って、なかの食材はキンキンに冷えてても、外側の壁は熱くなってたりするでしょ? あれとおんなじ……って、修くんが言ってた」
「そう。熱というものは基本的に、冷やしても無くなりはしない。どこかへ移動するだけだ。パイプの水が温室を冷やし、受け取った熱がクーラー本体を熱くするようにね。ましてやここは地下世界、熱が大気中へ放散されていくこともない」
「それって……どうしたらいいの?」
しおれてしまった葉にふれて、悲しそうに柚春がぽつり、もらします。その肩を優しくなぞりながら、ウォルターが修をうながします。
彼はうなずいて、言いました。
「俺たちはいずれここを出ていく。きっと救助が来るはずだ。しかし、この子たちはこれからもこの地底で暮らしていかなければならない。故郷だからな」
きょろん、と見上げたファームキャットたち。ラッセルの肩の上に乗り満足そうな顔のピカエル。石炭発電の原動力としてはたらいてくれているコールモールに、木炭生産でお世話になっているボヤトカゲたち。いずれもこの場所に固有の種であり、もちろん連れていくわけにはいきません。
自分たちの快適な暮らしのみならず、立つ鳥跡を濁さぬため、熱問題にはばっちり対応せねばならないのです。
「そこで、俺たちの取り得る対策は……」
「あのう」
ふとかけられた声。振り返るとそこには、
「その話、私たちにも詳しく聞かせてくれないかしら」
紫と蒼、綾花と珪、同じく地下へと放りこまれたらしい仲間たちが、困り眉でたたずんでおりました。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
墨谷幽
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
冒険
SF・ファンタジー
動物・自然
定員
10人
参加キャラクター数
6人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2024年01月25日
参加申し込みの期限
2024年02月01日 11時00分
アクション投稿の期限
2024年02月01日 11時00分
参加キャラクター一覧
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