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イケナイコトカイ
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握りこぶしふたつを腰の左右にあてて、「さて」と
稲積 柚春
は息をつく。
「これでほぼできあがり、だね」
うさぎ柄のエプロン、頭には三角巾、本日柚春はお菓子作りをがんばった。それもダブルヘッドライナーだ。ガトーショコラとベイクドチーズケーキ、まるで盆と正月がいっぺんにきたような豪華ではないか。
チョコレートたっぷりのガトーショコラには、新雪のような粉砂糖をふりかけてある。チョコの湯せんはいささかてこずったが、卵白の泡立ち加減は絶妙だった。焼き上がった表面がざっくりと割れているのは、失敗ではなく中までしっかり熱が通った証拠である。鼻をくすぐるような甘い香りがたまらない。
オーブンから出てきたばかりなのがベイクドチーズケーキだ。濃厚なクリームチーズをたっぷり用意して、ボトムにはサクサクのビスケットをフードプロセッサーで攪拌したものを使った。隠し味は絞りたてのレモン汁、きつね色の焼き目が目にも嬉しい。一口すれば天にも昇りそうな、香ばしさと甘さのハーモニーを想像する。
「本当に手伝わなくていいのかい?」
キッチンに
ウォルター・B
が顔を出した。ブルーのシャツにジーンズというくつろいだ服装、ベビーの誕生をまつ父親みたいにそわそわしている。柚春がうなずこうものなら彼は、いますぐにもエプロンを巻くだろう。
「もうっ、ワットは部屋でじっとしててってば」
両手をクロスさせて柚春は言った。
「今日はメアリさんと僕とでお菓子作りを楽しむ時間なんだから。ワットの役割は『食べる人』だよ」
「でもメアリは出かけた様子だけど」
「紅茶切らしてたから、って買いに行ったんだよ。うっかりしてたよ、僕。知ってたら家から紅茶缶もってきたのに。それにね」
じゃーん、と両手で柚春はテーブルを示す。
「もう作業は終わったもん! ワットの出る幕はないよ」
おおっ、と両手までつかって子どもっぽくウォルターは驚きを表現した。おいしそうなケーキは人を童心にかえす。
「思ったより早いんだねぇ」
「ガトーショコラはいくらか手間がかかったけど、そこはほら、大ベテランと共同作業だったから。あと、ベイクドチーズケーキって案外簡単なんだよ」
「簡単といってもさぁ」さりげなく柚春との距離を詰めつつウォルターは言う。「柚春にとっての『簡単』だよねぇ? 僕にとってはそれこそ、バスケのスリーポイントシュートを連続十回決めるより難しい話のような気がするなぁ」
「連続十回!? 大げさすぎるよ」
「それくらい不可能ごとに思えるって話」
「でもワットならできそう。シュートのほうもね」
「ははは、なら今度連続シュートにチャレンジしてみようか」ウォルターは笑った。「まあさすがに無理だと思うけど」
うーん、と柚春は腕組みしてみせた。
「ワットならそれこそ、汗のひとつもかかずに成功しそうな気がするなあ」
「おいおい、僕はNBAの選手じゃないよ。単なる一介の英語教師だからねぇ」
「『一介の』? ちがうよ」
彼のほうから近づいてきたことを幸いとして、柚春はえいっと大きく一歩踏み出しワットの腕に抱きついた。
「『パーフェクトな』英語教師でしょ」
「お褒めの言葉をありがとう」
このときウォルターの声に、静かに冬色のフィルターがかかったように柚春には聞こえた。
「でも僕は、柚春が思っているほど立派な人間じゃないんだよ」
「待って待って」バネ仕掛けみたいに柚春は彼を見上げる。「ワットらしくないよ、そんな気弱なこと言うなんて」
柚春からすればウォルターは完璧な人間だ。見た目がいい、頭の回転が速い、というだけの話ではない。どんなことをさせてもそつなくこなすし、しかもそのすべてを片手間感というか、『なんとなく』でやりとげるのだ。単にできるというより、できてしまうというのが真実に近いだろう。さっきのスリーポイントシュートうんぬんの話にしたって、気がついたら九本目くらい軽く成功するのではないか。
彼にパーフェクトと言ったのは嘘ではないが、いつも通りウォルターは笑って聞き流してくれると柚春は考えていた。
なのに。
どうしたんだろう。ワット。
なんだか元気がなくなったみたい。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
桂木京介
シナリオタイプ(らっポ)
ゴールドシナリオ(200)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
恋愛
オールジャンル
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2023年12月06日
参加申し込みの期限
2023年12月13日 11時00分
アクション投稿の期限
2023年12月13日 11時00分
参加キャラクター一覧
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