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イケナイコトカイ
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ドアを開けたとたんオレンジ色と黄色、そして琥珀色に包まれたように感じた。
黒、赤、緑や褐色もまじっているだろう。たくさんのスパイスが織りなす唯一無二の香り、刺激的な辛さ、濃厚なコクに活力、一方でさわやかさまで連想させるパワフルなカレーの匂いだ。
鬼河内 萌
が愛してやまない香りである。
いいのかよ、が萌を見た
野菜原 ユウ
の第一声だった。
「受験生がこんな時期に店来てさ。鬼河内、当分バイト入れてねーだろ?」
厨房から顔を出したままユウは首をかしげている。頭にはキャップ型のキッチン帽、上着も真っ白なシェフスタイルだ。首の前に結んだ赤いチーフがおしゃれである。
「わかってる。今日はただ、ひとりのカレー好きとしてランチしに来ただけだから」
ユウは大学進学を考えなおし、料理人への道を歩みはじめている。自分が本当にやりたいこと、それは料理だと気が付いたのだ。しかもテーマはインドカレーだ。当分はこの店『ザ・グレート・タージ・マハル』で修業することを、オーナーの
アーナンド・ハイイド
と合意している。今日もユウは溌剌として、かつて進路について思い悩んでいたころとはまるで別人だった。萌にはとてもまぶしく見えた。
「食べたらすぐ帰るね。注文はBランチ。ダルカレーと本日の日替わりカレーで辛さは両方とも激辛、ドリンクは食後にホットチャイでお願い」
萌は案内を受けることなく壁ぎわの席に座った。
「いらっしゃいませー」
すると奥から、踊るようにして
絢美 清子
(あやみ・せいこ)が登場した。いまや寝子島の『ザ・グレート・タージ・マハル』には『本店』という二文字が堂々と加わっている。いよいよ春にオープンの二号店は海を越えた湘南に上陸予定、清子は二号店の店長に内定しているのだ。
「あ、清子ちゃん」
「萌ちゃんひさしぶりー、元気だったー?」手早く伝票を書いて厨房の前に置くと、くるりバレリーナのようなターンを描き清子はエプロンを外したのである。「来たばっかりなのに悪いけどー、清子お姉さんはいまから遅めの昼休憩なのー♪ じゃあね萌ちゃん、つのる話はまた今度っ。ごゆっくり~」
ところが退場しかけた清子の足は、そこでリベットでも打ちこまれたかのように止まる。
「清子さんさっき昼休憩じゃなかった?」
きょとんとした表情でユウが告げたのだ。サボってるなと指摘するというよりは、自分の記憶を疑っている様子だ。
ギク、という擬音が似合いそうな姿勢でフリーズした清子であったがすぐに、
「ごっめーん。お姉さん買い出しに行くんだったー。クミンとシナモン、切れかけてたでしょ? どうせしばらく暇だしいまのうちに買っちきまーす♪」
妙な節をつけてミュージカルよろしく歌うように告げると、跳ねるようにして清子は店から出て行った。
清子ちゃんにはお見通しってことか。
萌は微苦笑する。
午後三時ごろ、店が一番空く時間帯だ。平日ということもあって他に客はなく、清子が出て行ったいま店内は萌とユウのふたりきりとなった。
しかしユウは、清子が気を利かせたのだとは理解していないようで、「クミンはまあ、減ってきたけど今週いっぱいはなんとかなりそうだし、シナモンなんかまだ全然あんぜ?」とまた首をかしげていた。
「まいっか」けれども深く考えるのが面倒になったらしい。「ではお待ちあれ。あ、今日の日替わりはナスとチーズのカレーな。うんめーんだこれが!」とユウは作業をはじめた。
「ユウくん」
萌は席から立って厨房をのぞきこむ。ユウは手際よく作業しつつ顔を上げた。
「おう。共通テスト、どうだった?」
「ばっちり」
「おおー!」
「――とは、いかなかったんだよねこれが。うう」うめいて萌は頭をかかえる。「正直、ばっちりとはほど遠くて、ピンチのカラータイマー点滅気味かも」
「お、おう」
数学、萌にとって宿敵ともいえる教科が牙をむいたのだった。それも萌の苦手分野の出題ばかり連続するという荒れ狂い方で。なにか自分を苦しめるための陰謀でも動いているのかと萌は疑ってしまう。MMRの緊急出動をかけたいくらいだ。
「それでもなんとか、首の皮一枚でつながってる感じだから。まだ希望は捨ててないよ」
「その意気だぜ!」にししっとユウは笑った。「俺なんにもできねーけど、二次試験で鬼河内が本領発揮できるよう祈ってるからな」
「本領発揮……うんっ、がんばる☆」
ユウくんに会いに来てよかった。
だってユウくん、『奇跡が起こるように』なんて言わないんだもん。本領発揮、つまりこれまでのボクの努力と身についた実力を信じてる、ってことだよね。
見てくれてるんだ。
見てきてくれたんだ。
まさかの大逆転なんて必要ない。普段の力を出せたら大丈夫。そう思うだけで気力がぐんぐん回復する。
やがて運ばれてきたBランチセットは、皿からはみ出す大ボリュームの熱々ナン、カレー二種、ミニサイズのライスにサラダ、タンドリーチキンとパパード(※)までついた『ザ・グレート・タージ・マハル』の看板メニューだ。
※豆のペーストを延ばして薄焼きにしたもの。パリッとしたチップス感覚の付け合わせ。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
桂木京介
シナリオタイプ(らっポ)
ゴールドシナリオ(200)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
恋愛
オールジャンル
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2023年12月06日
参加申し込みの期限
2023年12月13日 11時00分
アクション投稿の期限
2023年12月13日 11時00分
参加キャラクター一覧
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