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「
誰が『ボウズ』だ!
」
よほど勢いがあったのか拍子に野球帽が飛び、少年――いや、少女の長い髪があらわになった。紘之助に悪気はなかった。彼女が黒髪を束ね、黒い帽子に黒服だったゆえ見落としていたにすぎない。
なるほど、小僧ならぬ小娘だったか。
いきなり怒鳴りつけられる格好となったが、紘之助は腹を立てたりしない。むしろ威勢の良さが気に入ったくらいだ。
「いや悪かったな嬢ちゃん。見まちがいってやつだ」
にかっと笑って告げると少女のほうもさっぱりしたもので、もうけろりとした表情で、
「いや俺こそ、ついカッとなっちまって。すまねえ」
などと伝法な口調ながら非を詫びた。
「この稽古場、実は俺がしつらえたもんだがな。よく来るのか」
「おう。ダチに紹介してもらって……って、まさか!」
なにか思い当たるところがあったらしく、改めて少女は直立し深くお辞儀したのである。
「伊織の師匠、いや、伊織君のお師匠様とは知らず、大層失礼しやしたっ!」
敬語は使い慣れていないものらしくしどろもどろだが、言っている意味は紘之助にも理解はできた。
「ってーと、孫のやつの友達か」
「そういうことになりますかね。ここを教えてもらって」
「俺ぁ伊織紘之助、あいつの爺さんだよ」
「俺、いや自分は、
詠 寛美
って言います。寝子高の三年です」
「ふんふん」
顎に手をあて、なんとも喜びを隠せぬ紘之助だった。
あいつに友達か。
しかも、がーるふれんどじゃねぇか! 美人の! 早く言えや!
ここにはいない我が孫に、叫んで聞かせたい気分である。
それにしても……我が孫ながらあいつ、浮ついた話とは三十光年はありそうな朴念仁と思っていたがなァ……。
しみじみ考えつつ、そういえばと紘之助は思い出した。無口な孫がたまに「最近、鍛錬仲間ができた」と言っていたことがある。どうやら後輩らしいが、「手練れだ」「強い」と一言で表現していたので、てっきり岩石みたいな大男だと思っていたのだ。もう少し詳しく聞けば彼女のことを聞き出せたにちがいない。
考えてみりゃ、あいつが隠してたわけじゃなく、俺の踏み込みが浅かったってことか。
いささか後悔するも、せっかくの機会だ。この機会に孫の相方(?)を見ておこうと紘之助は前向きになった。
「なあ、ここで会ったのも何かの縁だ。詠さんよ、ちょっとばかし鍛錬、見させてもらおうか。邪魔になるんだったら帰るが……」
「いいや、頼むよ、見てくれ。いや、見てください」
「慣れねえ言葉遣いならやめとけや、あいつだっていつもそうだからよ」
「そりゃ助かる。伊織の師匠、と呼ばせてもらうぜ」
寛美はこの日、軽く体を動かす程度のつもりで来たそうだ。
ベンチコートの下はボロ雑巾のような稽古着だった。準備体操を終えるとさっそく、寛美は桜の木を相手に打ち込みを開始した。
聞けば最近は、ある古武術道場に入り浸っているという。春から本格的にそこに厄介になるらしいがまだ学生の身、学校の合間にここを訪れ自主練に精を出しているという話だ。
「なるほど、それで将来は武道家か」
「だったらいいんだが」数セットの打ち込みを終え、暖まった体で寛美は応じた。「そう甘いもんじゃねーからな。世の中、俺より強いやついっぱいいるし」
寝子島に来て学んだと寛美は言うのだ。
「だから手に職つけねーと、って思ってる」
「鍼灸か」
寛美の手が止まった。
「そう驚くない。あいつ……孫がな、鍛錬仲間について話してたことを思い出したんだ。『じいさんの仕事に興味があるらしい』ってな。よければうちで施術を見学してくれていいんだぜ」
「マジか!? そいつは願ってもねぇですぜ」
「時代劇に出てくる山賊みたいな口きくなぃ。普通にしろ普通に。いつでも来たらいいぞ。あいつがいなくなって、張り合いがなくて困ってたとこだしよォ」
そう楽しそうじゃなくてもがっかりすんなよな、と言っておきながら、もう紘之助は寛美が見学に来る日を楽しみにしている自分に気がついていた。
そうとも、いまの俺には張り合いが必要なんだ。張り合い。
決して「寂しさが紛れる」なんて、情けねえ話じゃねェからな!
「そうそう、あいつがよ、お前さんについてこうも言ってたぞ」
「『遠慮知らずの大食らいだ』って?」
「ちがうちがう。『どちらが先輩か分からなくなるほど世話になった』ってよく褒めてたぜ」
「よせやい、そりゃー褒めすぎだって! 世話になったのは俺だってば」
言いながら寛美が、たちまち赤くなるのがわかった。
なるほど、いい子だな。
紘之助の口元がほころぶ。ほころびついでに、もう一言つけたしておこう。
「孫と仲良くしてくれてありがとうな」
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
桂木京介
シナリオタイプ(らっポ)
ゴールドシナリオ(200)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
恋愛
推理・サスペンス
オールジャンル
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2023年11月12日
参加申し込みの期限
2023年11月19日 11時00分
アクション投稿の期限
2023年11月19日 11時00分
参加キャラクター一覧
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