this frame prevents back forward cache
0
0
はじめての方へ
ヘルプ
ログイン
\ オーバータイム!/
種族
学年:職業
00月00日生 00歳
AAA000000
ホームトップ
おしらせ
新着通知
はじめての方へ
遊び方
世界設定
キャラクター一覧
キャラクター検索
キャラクター作成
らっポ
チケット
コミュニティトップ(検索)
コミュニティ一覧
公式コミュニティ一覧
公開トピック一覧
コミュニティ書き込み検索
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
イラストトップ
イラスト一覧
イラスト検索
イラストレーター一覧
イラストレーター検索
自作イラスト一覧
アイテム一覧(検索)
マイリスト一覧(検索)
寝子島(全景)
寝子島(地図)
寝子島(セカンドマップ)
寝子島高校
ファントムバタフライの館
<< もどる
1
…
2
3
4
5
6
…
7
つぎへ >>
ベットルームを探索して
その部屋の主は女性であるように思われた。
壁紙はシノワズリ風味の植物柄。洋風の丸い鏡の乗った白い鏡台と丸椅子。アンティークなベットも置いてある。ベッドの足元側には暖炉がある。一見すれば片付いた部屋だ。しかし、よくよく照らしてみればあちこちに染みや黴があって、主の不在の長さが見て取れた。
ドアの前で消えた白いゴーストが、ふわり現れた。鏡台の前で髪を櫛削っている。人待ち顔で身支度を整えるゴースト。鏡に、その姿は映っていないのに……。
幽霊に声が聞こえるのかわかないが、柚春は自然と声を潜めていた。
「彼女がこの部屋の主みたいだね……」
ゴーストは髪を梳かす手を止めると、なにやら思わし気にじっと机の上を見つめる。そのあとゴーストは一度消え、また現れると、はじめのように髪を櫛削り始める。それを、何度も。まるで壊れたレコードみたいに繰り返している。
「机の上に何かあるのかなぁ」
「その前に、懐中電灯を探そうよ」
柚春は、鏡の前の幽霊をいったん放っておいて、ベッドの脇やベッドの下を調べた。
「ごほっ……埃がすごい。懐中電灯は……ないや」
この屋敷の人間は、近代的な電気の生活とは隔絶して生きていたらしい。
ベッドサイドに持ち手のついた鉄製の燭台はあったが、蝋燭は溶け切っていた。
「……火がないのは変わらないよね」
「いや待って。暖炉があるなら……」
ウォルターは暖炉とその周辺を調べた。そして何かを拾い上げる。
「あったよぉ。マッチだ」
暖炉に火を入れるときに使っていたものだろう。小さなマッチ箱で、開けるとまだ何本かマッチが残っていた。「湿気っていないといいけど」と言いながらウォルターはマッチを擦った。1本目と2本目は火が点かず、ダメかと思ったが、3本目で火が点く。
火はボ、と音を立てて、柚春が差しだした蝋燭に移った。
柚春は蝋燭をベッドサイドにあった燭台に挿して、手で持った。
「これでよし。スマホは温存しとくね」
柚春はスマホのライトを消して、蝋燭の明かりで改めて室内を照らす。
ゴーストはまだ、鏡台の前で髪を櫛削っている。
柚春はウォルターはおそるおそる鏡台に近づき、ゴーストを横目で見ながら調べた。
「日記とかないかな?」
「日記はないけど、これは……」
ウォルターは鏡台に置いてあった写真立てを手に取る。表面を覆っていた埃を袖で拭うと、写真の全貌が見えてきた。セピア色の古い集合写真だった。庭のような場所でリラックスした様子の数人の男女が並んでいる。中央に座っているのはさっきのゴーストレディのようだ。白いドレスに麦わら帽子を被り、手には虫網。
しかし柚春の目は、彼女の後ろに立って肩に手を置く男性にこそ奪われた。
「どういうこと? この人……ウォルターさん?」
写真の中にいる男性は、ウォルターによく似ていた。セピア色でも淡いとわかるベリーショートの髪も。柚春が好きなどこか猫にも似た目のかたちも。
ウォルターもまた、蝋燭の火に翳してじっと写真を見つめた。
「……僕じゃない。これはウィリアム博士だねぇ。僕は博士の若いころに似てるって言われたことがあるよ」
「ってことは、ウィリアム博士はこの館の主と知り合いだったってこと?」
「そう考えるのが自然だねぇ」
「ウォルターさんは知ってたの?」
「まさか。博士がこんなに若いなら、この写真は僕が生まれる前のものに違いないよぉ」
ウォルターはため息を吐く。柚春は推理する。
「この写真の、女性の肩に添えられたウィリアム博士の手。さっきのゴーストの、写真を見ながら人待ち顔で髪を櫛削っている様子。この二つを合わせたら、二人は親しい関係だったと考えるのが自然じゃない?」
ウォルターも頷く。
「僕もそう思うよぉ」
柚春は顔をあげ、蝋燭の明かりで部屋中を照らしてみる。
「この女性についてもう少しわかる材料はないのかな。せめて名前くらい……」
ベッド脇の染みのついた植物柄の壁に、蝶の標本箱がひとつ、飾ってある。
柚春は吸い寄せられるように、標本の前に立った。
ちょうど女性の目線の高さだ。青く美しい蝶が一羽、箱の中央にとまっている。
覗き込む。ラベルがついている。標本ラベルだ。
学名の欄には『W』とだけある。正式名称ではなさそうだ。
採集日は四十年ほど前の初夏の日付、採集場所は「My Garden」。採集者名は――。
「……
Choko, Shinomiya
」
柚春がその名を読み上げた瞬間。
女性のゴーストはハッとしたように顔を上げて、数多の青白い蝶となって消えた。
<< もどる
1
…
2
3
4
5
6
…
7
つぎへ >>
このページにイラストを設定する
シナリオ
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
シナリオご利用ガイド
グループ参加ご利用ガイド
シナリオタイプのご案内
ファントムバタフライの館
シナリオガイド
リアクション
参加キャラクター一覧
コメントページ
ダイアリー一覧
シナリオデータ
担当ゲームマスター
笈地 行
シナリオタイプ(らっポ)
プライベートシナリオSSS(600)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
恋愛
ホラー
NPC交流
定員
1人
参加キャラクター数
1人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2023年11月03日
参加申し込みの期限
2023年11月10日 11時00分
アクション投稿の期限
2023年11月10日 11時00分
参加キャラクター一覧
もっと!