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愛がサイコーにあふれてるっ!
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遊ぶためにバイトをしているのだから、イベントの日は休みが欲しい――なんて高校生も多い中。
初売りで忙しい時期に出勤してくれる
梓 智依子
の存在は、店にとって非常にありがたく、その感謝は当月中の代休という形で表された。
クリスマス商戦から年明けまで、家族と過ごす時間は必ず取るようにしていたけれど、それでも
梓 楓
はまだ5歳。特別な日だけではなく、毎日遊んであげたいくらいの智依子にとって、日曜日の休暇はいくらあっても足りないほどだ。
(こんな寒い日に、公園に行きたいなんて言うとは思わなかったけど)
見慣れた公園のはずなのに元気いっぱい走り回るし、日陰に残っていた霜を踏んではきゃっきゃと喜んで、何かを見つければ「ママ!」と興奮気味に呼んで見せに来てくれる。
そんな楓を見守るだけでは、身体が冷える。一段と大きく吹いた風に身震いすると、智依子は温かい飲み物でも買おうかと自販機に目を向け、楓の姿を目で追いながら財布を手探りに確認する。
(おやつは持ってきてるし、コンビニは我慢させなくちゃね。それから……)
少し鞄を覗き、手洗いのセットなども忘れていないことを確認して。これならおやつタイムも大丈夫だと確信した、そのとき。
「にゃあん」
少し媚びうるように、猫が擦り寄ってきた。
白と黒のぶち模様で、ちょっとまんまるなボディは地域猫として愛されているのだろう。特徴的なのはかぎしっぽなことくらいな、どこにでもいる普通の猫――では、なかった。
「にゃにゃ! 36回ビーチ☆スターに輝いた、智依子ちゃんね!?」
あまりに流暢に喋るものだから、智依子もうっかり返事をしかけて声の主を改めた。
特徴的なのは、器用に肉球を使って鉛筆と手帳を持っているところ、だろうか。そこで智依子はようやっと、普通とは言い難い猫だと気づき言葉を詰まらせる。
「申し遅れたにゃ。吾輩は週刊かぎしっぽの
ねこ ねこ
記者にゃ!」
やっぱり喋っている。
疲れているのかとさえ思ったが、幸いなことに目眩などもない。そして、楓が猫(?)を見つけて走ってきたのが決定的となった。
「ねこだー!」
見えている。
「そう、吾輩はねこ! 今回は2人に取材を」
「このねこ、しゃべってる!」
「しゅざいを……にゃ、にゃふ~ん
そして声も聞こえているらしいが、楓はそれを気にせず、寧ろ喜んでねこを撫で繰り回している。
「ねこねこ記者……あなた、人の言葉を話せるの?」
「あー、たまにあるヤツですにゃ。そんな感じのエアーが吹いてると、こういうこともありますにゃ」
つまり、彼にもこの状況はよくわかっていないが、とくに楓に悪影響があるわけでもないらしい。
ぷるぷると身体を振るって身なりを整えたねこは、仕切り直しと言わんばかりにマイクに見立てた鉛筆を差し出された。
「今、寝子島で愛がサイコーな人間を探しているのにゃ! 存分に好きな物を語ってくれにゃいかにゃ~」
突然言われても、そう都合の良い答えなど用意していない。智依子は少し困った顔をして、楓を見た。
名前を出さずに愛を語ることはできるかもしれないが、相手は猫。色々と配慮をして編集してくれるかどうかまではわからない。
すると楓は、元気よく手を挙げた。
「ママがおどってるのみるのがすき!」
繋いだ手を離さずに指先だけリズムを取ったり、歩く歩幅が合わなくなって見上げた先には、熱心にステージを見る智依子がいた。
自分のことしか考えられなかった楓も、母が何を見ているのか興味を持って、何をしたいのか考えられるようになって。気付けば寂しいとか、こっちを見てという気持ちよりも
『踊ってきて!』
と伝えることが増えた。
手を離す、そのほんの一瞬だけ胸がきゅっとする。それでも智依子が踊り出すと、まるで音に色や形が付いたように鮮やかで楽しい時間が溢れてくるのだ。
「とってもかっこいいんだよ! ぶわーっとして、きらきらで、すっごいんだから!」
身振り手振りで伝える楓に嬉しい反面、大げさすぎやしないかと照れくさくなる。だけどねこも取材先で見ていたのか、うんうんと頷いて器用にメモを取るばかりだ。
「智依子ちゃんは、どういうきっかけで踊るようになったのかにゃ?」
「きっかけ……そうね、続けることになったのは1冊の少女漫画かしら」
ダンススクールに通うのが先か、漫画を手に取るのが先か。とにかく
8歳の時に読んだ少女漫画
が主人公と年齢も近く、ダンススタジオで切磋琢磨する様子に共感したのを覚えている。
どちらかというと、主人公よりも智依子のほうがスタートは恵まれていた。出来るステップも多かったし、既に才能の片鱗から持て囃され、主人公の年齢に追いつく頃にはストリートダンス全国大会小学生部門で優勝を勝ち取り、誰もが――智依子さえも未来を疑わなかった。
「でも……今の私は、踊ることより楓に夢中なの」
暗い話とならぬよう楓を抱き寄せて笑う。
失ったものは大きかったけれど、この子に会いたかったんだという気持ちは変わらない。
きゃっきゃと笑う楓と智依子を見たねこは、にゃあんとひと鳴き。もう、その声は人語には聞こえなかった。
ノートと鉛筆をぱくりと咥えて、るんるんとかぎしっぽを揺らして帰って行く。
――あれは、大事な物を再確認するための幻だったのだろうか。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
浅野 悠希
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
恋愛
NPC交流
定員
15人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2023年11月14日
参加申し込みの期限
2023年11月21日 11時00分
アクション投稿の期限
2023年11月21日 11時00分
参加キャラクター一覧
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