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拭い切れない疲労に、ふぅ、と
倉前 七瀬
はため息を吐いた。朝から一体、何度ため息を吐いた事だろう。
(完全に休みボケしてましたね……)
久々の大学は、七瀬が考えていた以上の『大仕事』だった。休み明けだから、新年だからといった手心の一切ない講義の数々に、当たり前に出される宿題のレポート――油断していたつもりは少しもなかったのだけれども、想像以上にぐったりしてしまったのである。
これじゃダメだと、さすがに危機感を覚えて七瀬は、シーサイドタウンにあるカフェで少し勉強して帰ることにした。世の中には、図書館や公園、ファミレスなど、『勉強が凄く捗る』と言われるスポットが幾つかあるが、今日の七瀬にとってのそれはカフェだ。
(ここなら、読むものはメニュー表くらいしかないですし)
活字中毒の七瀬らしい理由である。家では本棚の文字にばかり目が行ってしまうし、図書館も同様どころかさらに危険だし――といった具合。
ゆえに七瀬はメニュー表を隅々まで読んでから、コーヒーを注文した。そうして「ごゆっくりどうぞ」という店員の言葉に頷き、教科書を広げる。
これは読書ではなく、休み前の範囲の復習であり、次の講義の予習だ。宿題として出されたレポートも取り掛かろうかと思ったが、資料が足りない事に気付いて調べ物をメモだけしておく。
そんな風に、黙々と予習と復習を重ねて――区切りがついた所で、ふぅ、と七瀬は息を吐いた。
(けっこう進みましたね)
やっぱりカフェで勉強して良かったです、と満足に頷きながら、すっかり冷めてしまったコーヒーを1口飲む。店内は暖房がよく効いているから、逆に、冷えたコーヒーが喉を通る感覚が心地良く感じられた。
んんー、と目を細める。とはいえまだ予定していた勉強は半分ほど、もうひと踏ん張り気合を入れていかないと……と思いながらまた1口コーヒーを飲み――あれ、と瞬いた。
何気なく見た窓の外に、白い犬がいた。――多分きっと恐らく犬だと思う、のだけれど。
(なんか……前に見たことあるような……)
あれは、夏。暑かった、花火大会の。
「……白澤?」
あの時も噂になっていた、白い狛犬のような不思議な生き物が、七瀬の眼差しの先に居た。びっくりして見つめる七瀬の視線に気付いたのだろうか、くるんと丸い尻尾(?)が揺れて、狛犬のような頭が確かにこちらを見る。
目が、合ったような気がした。そのままコーヒーを飲みながらじっと様子を見ていたら、ふいに視線を外した白澤がどこかに向かって歩き始める。
ガタン、と反射的に立ち上がった。
(『あの時』もそうだった)
夏の花火大会の時は、本当に噂の白澤なのかよく見ようと目を凝らした先に、会いたくて仕方のない人が居た。ならば、白澤が歩いてく先には――もしかしたら――
確かな予感に背を押され、目を眇めて白澤の行方を見遥かした七瀬は、予想通りの姿を見つけて衝動的にカフェを飛び出す。『彼』の背中がどんどんと小さくなっていくことに焦り――もっと早く、もっと、と自分を叱咤して――
叫ぶ。
「ウォルターさん!」
「――おやぁ?」
その声は、周囲の人々が驚いて立ち止まったほどに大きくて。でもおかげで『彼』にもしっかりと、届いて。
振り返った
ウォルター・B
が、七瀬の姿を見て目を丸くした。
「倉前ぇ? どうしたの」
「……ど、したっていう、か……ッ、……あぁ、良かった」
全速力を超えて走って来たので、咄嗟に応える声が出ない。大きく肩で息をしながら、それでもどうにか絞り出した七瀬に、ウォルターがくすりと笑う。
あぁ良かったと、ふいごの様に激しく動く胸を押さえながら、思った。やっぱり、ウォルターだった。
こういう時には大きな声も出るものなんだなと、自分自身にびっくりしながら、膝に手をついてどうにか息を整える。そうしてチラリと見上げれば、不思議そうな――でも心配して貰えていると解る青の瞳が、確かに自分だけを映していた。
あぁ、良かった。――また会えた。
そうしてヘラッと笑って見せれば、安堵した様子で「なかなか見ない走りだったねぇ」とウォルターが笑う。そうでしょうとも、と胸中で呟いた――自分だってあんなに走れるなんてびっくりだ。
やっと、息が落ち着いてきた。ゆっくりと身体を起こした七瀬に、それで、とウォルターが首を傾げる。
「随分と熱烈な呼び声だったねぇ。どうかしたの?」
「……ええと」
その言葉に、七瀬はちょっと言葉に詰まる。別段用事があった訳ではない――ウォルターに会えるかもしれないと思って見たら、本当にウォルターが居たから衝動的に走ってきた、ただそれだけなのだ。
理由を用意していなかった事を、ほんの少しだけ悔やみ。けれども――理由なんてもう良いじゃないかと、自分の中で声がする。
そんなもので取り繕う必要が、果たしてあるだろうか。
「……その、ウォルターさんに特別な用があったわけではなくて。僕が会いたかったから、じゃダメですか?」
その声に勇気付けられるように、素直な胸の内を吐露した七瀬に、ウォルターは何とも面白そうな、不思議そうな、複雑そうな顔をして。けれども最終的に、いいや、と口の端を上げて首を振る。
「いいんじゃない? こんなに熱烈に教え子に慕われて、僕は果報者だねぇ」
「はは……じゃあウォルターさん、せっかくなのでお茶しませんか? ちょうど、そこのカフェでコーヒー飲んでて」
「おや、お邪魔しても良いのかい?」
「ぜひぜひ。一緒にお話ししましょうー」
それに、七瀬は嬉しく笑ってウォルターの手を引いた。こっちです、と先ほど飛び出してきたカフェへと、そうしてウォルターを誘導する。
ああ――やはりあの白い狛犬は、本物の白澤なのかもしれない、と思った。だって2度も七瀬を、ウォルターに会わせてくれたのだから。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
蓮華・水無月
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
5人まで
シナリオジャンル
日常
学校生活
定員
1000人
参加キャラクター数
31人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2023年10月15日
参加申し込みの期限
2023年10月22日 11時00分
アクション投稿の期限
2023年10月22日 11時00分
参加キャラクター一覧
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