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新しき、年の始めに。
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大学というものは、たとえ休みの日であっても教職員であったり研究者であったり、はたまたサークルや卒論研究、レポート対策などに忙しい学生がうろついていたりするものだ。とはいえその数は決して多くはないく、まして年末年始を経て授業初めを迎えた木天蓼大学のキャンパスは、多くの人々の気配にざわついている。
その中を、
佐和崎 紗月
と
初瀬川 理緒
も仲良く肩を並べ、時折吹き抜ける木枯らしに首を竦めながら歩いていた。うぅ~、と理緒が身を震わせる。
「マタ大来るのも久しぶりだよね~。っても、2週間ぶりくらいか」
「何だかあっという間だった気がするね」
そんな理緒に紗月もまた、小さくぶるっと震えながら笑って。ほら紗月、と理緒が差し伸べた手に手を重ね、指を絡めれば冷えた指先がちょっと暖まり、心はもっと温かくなる。
ふふ、と見つめ合い、笑い合った。そうしてぴとりと寄り添うように歩きながら、互いの授業の話をする――別々の学部に通う2人は、共通科目はともかく専門科の授業は別なのだ。
「理緒ちゃんは1限目、何だっけ?」
「えっと……ゲッ、美術史? あの先生、催眠術師じゃん……」
その言葉に、時間割を改めて確認した理緒はゲンナリと顔を顰めた。美術史概論の授業は、とにかく先生の話が耐え切れないほどに眠くなるのだ――しかも1限目だから眠気倍増。
きっと途中で眠ってしまう自信があると、妙な方向に力強い理緒に紗月がくすくす笑い。そんな紗月は何の授業なのかと問えば、確認するまでもなくさらりと答えが返ってくる。
「経済数学基礎」
「うわっ、聞いただけで頭が痛い」
「経済学じゃ数学使いまくるよ」
そう、くすくす笑い合って束の間の平穏を噛み締めた。――そう、『束の間』だ。
2人を取り巻く状況は、ハロウィンから年末にかけて、実に疾風怒濤という言葉が相応しい展開だった。何しろハロウィンでの恋人宣言に始まって、それで仕事が減るかと思っていたら逆に増えてしまったのである。
おかげで理緒も紗月も、グラドルの他に一般のモデルの仕事も入り始めて。女性向けのファッションモデルと男性向けのグラビアの両方で活躍する、いわゆる『モグラ』街道を目下、爆走する事になってしまったのだ。
(どうしてこうなるの?)
もちろん、仕事が無くなって引退へ――なんてルートを望んでいた訳ではないが、それでも理緒はそう首を傾げずには居られない。幸いにしてと言うべきか、今日は完全にオフだがそれも束の間、明日からは2人揃って関係者への新年のあいさつ回り、企画やイベントの打ち合わせ、撮影などなど、スケジュールがみっちみちに詰め込まれている。
となると、
「今度の期末試験、本当に大丈夫かな? せっかく苦労して大学入ったのに、留年して中退とか嫌だー!」
「もう、理緒ちゃんったら。その辺りはマネージャーさんも、スケジュール調整するって言ってくれてたじゃん」
「そうだけどさぁ……」
授業にも出れなかったら解んないじゃん、と早くも不安になる理緒だ。とはいえ、事ここに至ってはもう、目の前のルートを全力で爆走するしかないという事も、ちゃぁんと判っているのだが。
そんな理緒を宥めながら、紗月は――ふと、去年の今頃もこんな感じだったな、と思い出す。あの頃はちょうど、入試に向けてラストスパートをかけていた頃で、理緒は受験日が近づくにつれて次第に表情も硬くなり、言葉数も少なくなってピリピリしてたっけ。
もし落ちたらどうしよう、とか柄にもなくおびえていたことを、今でも紗月は忘れられない。――そして、それらを乗り越えて理緒と紗月は、今、ここに居るのだ。
だから、
「大丈夫だよ、理緒ちゃんには火事場の馬鹿力があるんだから」
確信をもってそう言った、紗月の微笑みに理緒がきょとんと首を傾げた。火事場の……なんだって?
「なにそれ」
「去年はそれで大学入ったじゃない」
「へ、あぁ、えぇ……?」
ゆえに尋ねた理緒に、尋ねられた紗月は変わらぬ微笑みでそう言い切る。――いやいや、だからなんでそれが火事場の馬鹿力?
そう、ますます理緒の首が傾く。けれども紗月の自信に満ちた微笑みは、少しも揺らぐことがなくて――フフッ、と思わず2人で笑い合った。
くすくす、くすくす。
こつんと額をくっつけて、笑い合う2人の親密な様子にけれども、周囲を忙しなく行き交う学生達がちらチラと視線を向けてくる。――が、そこに興味本位や悪意といった、負の感情はほとんど感じられない。
去年、交際宣言をした頃は学内でも悪い意味で注目の的で、ただ一緒に居るだけでも好奇の眼差しを向けられたものだ。けれども最近は慣れたのか、あるいはそういうものだと納得されたのか、噂自体も薄れて無暗な好奇の眼差しも向けられなくなってきた。
――これでいい、と思う。だって自分達は何も悪い事なんかしていない。ただ、恋をしている――それだけの話なのだから。
「じゃ、またお昼休みにね」
「理緒ちゃん、寝ないようにね」
講義棟まで来て理緒と紗月は、そう手を振り合って別れた。今日は午前中の授業は全く被ってないから、次に会えるのは昼休み。
ゆえにそう、それぞれの授業の教室へと向かい。結局、理緒が件の美術史概論で居眠りをしてしまった事を紗月が聞くのは、再会してからの事だった。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
蓮華・水無月
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
5人まで
シナリオジャンル
日常
学校生活
定員
1000人
参加キャラクター数
31人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2023年10月15日
参加申し込みの期限
2023年10月22日 11時00分
アクション投稿の期限
2023年10月22日 11時00分
参加キャラクター一覧
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