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新しき、年の始めに。
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思えば他愛のない理由だったんだよな、と金髪をいつもの如く三つ編みにしつつ、
桜井 ラッセル
は鏡の中の自分に苦笑した。
『金髪三つ編みってカッコよい』
そう言われたのが始まりで、結局3年間三つ編みで通したラッセルである。もはや無意識に編めるぐらいに手慣れてしまった三つ編みは、だから止めどころがどうにも見当たらない。
もし新たな契機にするのなら、大学入学はうってつけだろうと思う。だが、
(大学生になったらどうすっかねー……)
そう、考えれば自然と残り少ない高校生活へも思いが向かい。知らず、眼差しが下に向きかけた自分の頬を、両側からパンと叩く。
そのまま、ぐに、と頬を上へあげればどうにか、笑ったような形になった。けれどもあまりにも歪で、ぶっ、と吹き出してしまう。
鏡の中の自分の、いつも通りの笑顔。そうだ、と自分に言い聞かせる。
今は残り3か月、全力で楽しむ事を考えるべき時だ。
* * *
休み明けの学校は、ただでさえ休みの余韻でざわざわと落ち着かないものだ。まして冬休み明けとなれば、年末年始の気分もまだ抜けきってはいない。
「あけましておめでとう! 休みどうしてた」
「おめっとさーん」
「休みったって、俺らやる事1つじゃん」
ゆえに教室に入るや否や、ラッセルも明るく級友達に声をかけて回る。そんなラッセルに応える級友達の顔は、悲喜こもごも様々だ。
とまれ、まずは今日の始業式から始まる一連のイベントをこなさねばならない。時間になったらぞろぞろと始業式に向かい、校長先生の話を聞き、休み中の部活動の表彰式を眺め、諸々の細かいイベントが終われば解放だ。
思い返せばこの『儀式』も、小学校の頃から幾度となく体験しているはずである。それなのにと言うべきか、だからこそと言うべきか、これが最後の始業式という事についての感傷は薄い。
「今日は校長、話早かった?」
「いつも通りじゃね?」
そんな雑談をしながら――そして時に『静かに戻りなさい!』と怒られながら――ぞろぞろと教室へ戻っていた、ラッセルは「あ」と足を止めた。どうしたのかと不思議そうな級友達に「ちょいと野暮用」と笑いながら向かった先は、担任の
ウォルター・B
先生のところ。
おや、と目を瞬かせた先生に、そうしてラッセルは目まぐるしく頭を動かして、それらしい質問をでっちあげた。
「先生、冬休みの宿題で解んないとこあったんですけどー」
「今日提出するんじゃないの?」
「や、授業で出す方のやつで―……」
言いながらさり気なく――全力でさり気なくチラッ、チラッ、と目配せをしたのに、ウォルター先生が「桜井?」と瞬きし。その眼差しの行方を振り返って、あぁ、と小さな呟きを零す。
そこに居たのは、
稲積 柚春
だった。『恐らくは』ウォルター先生と特別な関係にある、のかもしれない後輩――2人の関係がどうなのかとか、野暮な突っ込みをするつもりはラッセルには毛頭ないのだけれど。
柚春には、お世話になっていると思っているから。――親しい間柄の相手が近くにいるのなら、知らせてやりたいと思うから。
さり気ない世話を焼きたかったラッセルは、やっぱり後にしますと笑顔を作り、ウォルター先生に背を向けた。このあと、2人が仲良く話すのか、それとも何もないのかまではノータッチだ。
――嗚呼、でも、
(なーんか、人恋しくなってきた、な)
お節介に当てられたんじゃ仕方ないやと、自分自身に苦笑しながらラッセルは、放課後はパーッと遊ぶかと思案する。級友の誰かに声をかけるか、はたまた別の友人に連絡を取るか――
風の精 晴月
は精霊だけに、偶然に頼るほかないわけだし。
そう考えながら教室に戻り、先生の話を聞くうちに襲ってきた眠気を覚まそうと、窓の外へ視線を向けたラッセルは――ぎょっ、と目を見開いた。
(晴月!?)
眠気なんて、きれいさっぱり吹っ飛んだ。教室の窓の外に、先ほどまで考えていた晴月が居る――いやいやいやいやいや!
ガタン! 思わず立ち上がったラッセルに、ウォルター先生の眼差しが向けられる。
「どうしたの、桜井」
「あっ、あのっ、腹痛くて緊急なんです……!」
新年早々白弾の的にはなりたくないと、人としての尊厳を大いに犠牲にして訴えたラッセルに、ウォルター先生は苦笑して「まあ行っておいでよぉ」と許してくれた。というか、もしかしたら何か気付いて――いや、まさかね。
とまれ心から感謝して、ラッセルは廊下へと飛び出した。向かうのはもちろんトイレ――ではなく、晴月の居る窓の外である。
もちろん、トイレに行ったはずのラッセルが、窓から見える訳にはいかない。「晴月、こっち!」と全身全霊で念を送り、ジェスチャーで訴えたのが面白かったのか、晴月が笑いながらふわりと近寄って来た。
その腕を、ガッと捕まえる。晴月の瞳が、びっくり眼に開かれた。
「えっ、ラッセル?」
「どうしたんだよ!」
そんな晴月に、驚きと焦りのあまり慌ただしく問いかければ、晴月の顔が何とも悲しそうに歪む。はっ、と気付いたラッセルは慌てて「悪い」と腕を離した。
晴月の顔は、まだ悲しそうだ。その、揺れるエメラルドグリーンの瞳に例えようもない罪悪感と自己嫌悪を覚え、ラッセルはもう1度「怒鳴って悪かった」と頭を下げた。
「晴月が心配だったんだ。――今日は、どうしたんだ?」
「だって、ラッセルが」
「俺が?」
思いがけない晴月の言葉に、首を傾げて考えてみればなるほど、晴月に勉強を薦めた記憶が確かにある。そのために、学校を見てみたかったのかと問えば、にっこり笑顔が返って来た。
そうしてぽふりと抱き着いてくる、晴月を受け止めながら思う。――もしかしたら、寂しい気持ちもあったのかも知れない。
そう思えば尚更、いくら晴月の姿を見られたらマズイと焦ったとはいえ、不用意に怒ってしまった事が悔やまれた。ぽふりと晴月の頭を撫でて、そっか、と呟く。
となれば――晴月のためにもこの場を何とか切り抜けて見せるのが、ラッセルの使命だろう。まずは格好をどうにかしようと、自分のジャージを貸してやり――もちろん大き過ぎたので、余った袖と裾は折りまくった――とにかく何もしゃべらず俺に任せておけ、と言い聞かせて教室へと戻る。
ガラリと扉を開ければ、ウォルター先生がひょいと振り返って首を傾げた。
「桜井、遅かったねぇ。まさかサボってたんじゃ――ん、その子は?」
「あっ、体験入学の子なんです! 偶然会ったんで教室まで案内してきましたー」
「体験入学……?」
そんな予定は聞いてないけどねぇ、と大いに首を捻るウォルター先生に、頼む誤魔化されてくれ見逃してくれと、またまた全身全霊で祈るラッセルだ。もちろん、この場を凌ぎつつ晴月に学校生活を体験させてやるために捻り出した、真っ赤な嘘である。
ゆえに、必死で何でもない笑顔を浮かべつつ祈り念じるラッセルと、どこかワクワクとした風情で成り行きを見守る晴月を見比べて、ウォルター先生は――まあそれならいいよぉ、と頷いた。えっ、本当に良いんですか?
思わず問い返したい気持ちを必死に堪え、ありがとうございます! と礼を言う。後から思い返せば『体験入学生を案内して来ただけ』のラッセルがお礼を言うのも変な話だが、突っ込まれなかったのでヨシ。
ゆえに幾分か軽い足取りで自分の席に戻ろうとして、また重大な問題に気付いてしまった。――晴月の席がない!
そろ、とウォルター先生を振り返れば、さすがに怪訝な顔をされる。だがここで引いては男が廃ると、ラッセルは言葉を振り絞った。
「先生すみません……席とか隣でいいですか」
「あぁ~――まぁ、それで良いんじゃない?」
面白がっているのか面倒がっているのか、どちらかと言えば後者だろうなと思える口調で、ウォルター先生が頷き。先生の機嫌が変わらないうちにと、ラッセルは晴月を隣に座らせた。
そうして、キラキラと目を輝かせて教室内を見回している晴月をチラリと見て――ふ、と微笑む。
「特別だからな。学校生活のサポートしてやるよ」
とはいえ、どちらかといえば晴月のブレーキ役になるのだろうと、内心で思いながら告げた言葉に、晴月がぱっと顔を輝かせた。それは、本当に嬉しそうな笑顔で――仕方ないなぁ、と思ってしまったのだった。
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担当ゲームマスター
蓮華・水無月
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
5人まで
シナリオジャンル
日常
学校生活
定員
1000人
参加キャラクター数
31人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2023年10月15日
参加申し込みの期限
2023年10月22日 11時00分
アクション投稿の期限
2023年10月22日 11時00分
参加キャラクター一覧
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