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懐かしい物を見るかのように、
朝鳥 さゆる
はシーサイドタウンの繁華街へと足を踏み入れた。
駅前こそ賑やかで家族連れも歩いているけれど、向かう方角を違えれば一気に治安の悪さは加速する。派手なネオンがいかがわしい色味に輝く夜なら警戒する子らも多いだろうが、明るい日中であっても興味本位で覗けば危険な目に遭うことだってあるような場所だ。
けれどここは、さゆるにとって思い出深い場所のひとつだった。
(変わらないわね)
足を止めたのは古びたビルの前。細い地下へと向かう階段には、びっしりとフライヤーが貼られている。
場所柄ライブハウスがあってもおかしくはないが、ここは少し特殊だった。地下にはステージと気持ちばかりのダンスフロア、内階段をのぼれば、コの字型を描くようにしてボックス席が2階まであって、縦に細長い空間ではスタンディングで盛り上がるような楽曲に向かない。その代わり、幼い家族に見守られるような社会人バンドや、懐かしの音楽をゆったり聴きたい高齢者には好評のライブバーとして長く営業を続けている。
今日の出演者は知らない名前ばかりだが、演者がいるということは少なくとも客入りもあるのだろう。立地で敬遠されて潰れていたらどうしようかと思ったが、いらぬ心配だったようだ。
適当に1人時間を潰せそうな席に座り、店内を眺める。約束の時間まで少しあるし、知ってる顔がいるなら挨拶でもと思うが、どうしようか。
(……おかしいわね)
注文も終わり、一通り出演者のフライヤーにも目を通したというのに、曲は一向に流れてこない。慣れていない素人の進行なんて時間通りに行かないものだが、ちょうど演目の間だろうか。
少し気になってステージに目をやれば、まばらな拍手を受けて見知った顔がステージ袖近くに座った。サックスを手にしたオーナーがそこにいるということは、往々にしてトラブルがあったことを意味している。
だからさゆるは、彼の得意なジャズのスタンダードナンバーが演奏されると見込んで、2階席の奥からステージのよく見える手すり側へと移動した。
「That is to say ――」
伸びやかな声が店中に広がる。
それを驚いたように見上げたオーナーに、さゆるはひらりと手を振って歌い上げた。美麗な歌声に聞き惚れていた客たちも、次第とその声が聞き覚えのある声だと気づき始めて、ざわりと浮き足だつ。
昔はこの店でもよく歌っていたと聞くが、今や歌姫となったさゆるのコンサートチケットは入手困難。生歌を聴ける機会なんて、そうそう恵まれるものではない。
短い曲を歌い上げれば、割れんばかりの拍手に包まれる。嬉しくないわけではないが、こうも盛り上がってしまうと別の騒動を起こす前に移動した方がいいかもしれない。
さゆるは待ち合わせ相手に連絡を取ろうと、再び奥のテーブルへと戻ろうとした。
「アンコール!」
けれど、誰か1人がそう言えば連鎖して広がっていく。これでは、目立たぬ席でじっとしていることもできないし、スタッフの通用口を利用させてもらうにしても、混乱を鎮めるのに時間がかかってしまうだろう。
少し世話になった店に恩返しのつもりだったのに、どうしたものか。
「うるさぁあああああああいっ!」
そんな中で、マイク越しに大声を張り上げたのは
姫木 じゅん
だった。キィンとしたハウリング音も耳に響いて、盛り上がっていた観客を一瞬で静めてみせる。
「さゆるはこれからデートなの。わかる? あ・た・し・と! デ・エ・ト!!」
新曲のジャケット撮影などで海外に行っていたさゆると、久しぶりの寝子島デート。その中で馴染みの店にも顔を出したいというさゆるの希望でこの店で待ち合わせていたのに、見世物になるなど言語道断。
しかも、じゅんは今の歌を聴けなかった。店について、妙に騒がしいなと思ったときには、最後のフレーズも歌い終わった後だったのだ。
このままでは、じゅんがマイクを握ったまま恨み辛みを語り出すかもしれない。さゆるは小さく息を吐いて、階下に降りた。
まるで女神が降臨したかのように道が譲られ、さゆるは真っ直ぐにじゅんの元を目指す。
「リクエストは?」
仕方ないなと言う顔をして、さゆるはじゅんの言葉を待った。
大人として守ってくれるときもあり、対等の立場のようにわがままをぶつけてくれるときもあり。いつでも、傍にいてくれた……この繁華街で、見つけ出してくれたときから。
「じゃあじゃあっ、今度リメイクするアニメの旧版主題歌!」
「……歌うの?」
てっきり、このままデートを理由に退店するのだと思っていたさゆるは目を瞬き――期待するようなじゅんの瞳に優しく笑う。その曲は、それこそ学生時代の頃から何度も一緒に歌ってきた曲だ。
長い時を一緒にいたようで、まだ人生の半分も傍にはいなくて。尽くしてきたようで、こうして仕事で離れてしまう時間も増えて。
それでも伝えたいのは、変わらずに伝えたいのは。
「1曲だけよ?」
そのひとつに何を込めたか、なんて。2人だけが知っていればいいのだ。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
浅野 悠希
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
オールジャンル
定員
15人
参加キャラクター数
15人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2023年10月21日
参加申し込みの期限
2023年10月28日 11時00分
アクション投稿の期限
2023年10月28日 11時00分
参加キャラクター一覧
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