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卒業間近の3年生がすることと言えば、勉強が相場だろう。
もう進路が決まったにしたって、進学先で遅れを取らぬよう勉強したり、就職先のために普通車の免許を取得したり、受験勉強以外にも学ぶべきことは多数あるはず。
だから
旅鴉 月詠
は――走った。
右手に絵筆を、左手にパレットを。明らかに『何かしでかしました』という出で立ちで、勝手知ったる寝子島高等学校の中を駆け回っている。
だが、初めに言っておこう。月詠は無実だ。
(……おそらく、だがね)
たまたま、受験の鬱憤を晴らしたかったのか、自身が存在した痕跡でも残したかったのか。
見知った顔ぶれが、校舎内の階段に絵を描いている所へ遭遇した。
蹴り上げ部分の縦方向にペイントをしていくから、つま先に気をつけてさえくれれば階段の使用も大きく制限しなくて済むし、ここであれば他の科の生徒だって移動教室などを利用する折りにでも見てもらえるだろう。
一筆どうだと同級生の少年に勧められ、筆とパレットを受け取ったまでは良かった。
「もちろん、先生方の許可は取っているんだろうね?」
水を差すかとは思ったが、月詠は念のため確認を取った。いくら自由な校風とは言え、校内に落書きをすることが認められているわけではない。
校長は許可を得た物でも悪戯で施された物でも、どれもを大切に写真に収めた上で作品の処遇を決めてはくれるが、折角描いた作品がなかったことになるのは惜しい。
「大丈夫だよ、塗料だって個人のじゃなくて備品が借りられたし」
それを聞いて、月詠はパレットへ適当に塗料を乗せていく。しかし、この月詠の発言を切っ掛けに少年は許可を貰ったと言っていた少女へと視線をやった。
「あたしは放課後残りますってセンセーに言っただけだよ?」
そうして次に、次にと視線が向けられていくが、とうとうその視線を合わす相手はいなくなった。つまり、明確な階段アートの許可は誰も取っていない、ということが明らかになっただけ。居合わせた面々は黙って階段を見つめた。
もう既に下地を塗りたくり、描き込み始めている部分もある。許可を貰いに行くには少々遅く、盛り上がっている気分も含めて、掃除をして無かったことにするのは少々難しい。
じゃあどうするのか。そんな相談をする暇を与えてくれず、ヒールのコツコツとした音が近づいてきた。
「あなたたち……ッ!」
鬼気迫る表情で立つ、
富士山 権蔵
。
一同はそろり、そろりと床に散らばっていた道具を片付け、ニコッと微笑んでみる。しかし、それで無かったことにしてくれるほどフジコだって甘くはない。
「散れっ!!」
誰かの叫びを合図に、一同は蜘蛛の子を散らすように駆け出した――が、運悪く月詠はフジコのターゲットとなってしまった。
「待ちなさいッ!」
(話を聞く気があるなら、そうさせてもらうが)
生憎と、彼の中では『巨大な作品を無許可で残そうとした生徒の現行犯』ということになっているのだろう。
参加しようと思っていたし、こうして筆も持っている手前、言い逃れができるとは思わない。
だがしかし、一筆も描いていない今なら、これは不当に生徒を追いかけているのではないだろうか。
……と言いたい気持ちはあれど。体育科ではないのかと見紛うほどの脚力を発揮してフジコが迫り来るので、おちおちと呼びかけることすらままならない。
(さすが演劇系……持久力で勝負に持ち込んでは、こちらが不利!)
当てもなく逃げ回っていた月詠は、一か八かに賭けて美術科の職員室へ駆け込むことにした。
もしかしたら、既に他の先生によって数人捕まっているかもしれないし、フジコにとっては味方の増える好機と捉えるかもしれない。
けれど、そこには月詠の味方だっているはずなのだ。
「せーんーせー!」
勢い良く扉を開けて、真っ先に担任である
泉 竜次
の姿を探す。
その後ろからフジコが俊足でやって来るものだから、竜次も何かトラブルなのかとすぐ席を立ち上がった。
「甘いわね。ちゃあんと泉ちゃんにも、今回の件は確認済みよ!」
「いったい何の話だ?」
諦めなさいと笑みを浮かべるフジコが何を言わんとしているか皆目見当も付かず、竜次は月詠に説明を求めるよう視線を寄越す。そこでようやく、月詠は冷静に対処できる第三者という味方を得た。
「どうやら皆、誰かが許可を得ていると誤解をしていたらしい」
放課後の居残り申請がスムーズに通ったのも、多くの備品を借りられたのも。ひとえに『階段アートが認められている』と思っていたからで、決して悪意があったわけではないのだと。
「あっはっは! それは悪かった、俺の確認ミスだな。一筆あれば解決か?」
すぐに納得したように竜次はサラサラと許可証をしたためるが、生徒らが無許可の状態でおっぱじめていたのは間違いなく。何かお小言のひとつくらいはあるかと、月詠はちらりとフジコを見た。
「……美術科に相応しい階段になさい。それから泉ちゃんも、うっかりは程々に、ね」
無駄に騒がせてしまったことを詫びるように、フジコは演劇部の面々とともに手伝おうと言ってくれたのは良いのだけれど――階段を使ったミュージカル調の交通整理というのは、成立するのだろうか。
(さて、混沌となるか調和となるか)
それも新たなインスピレーションとなりそうで、月詠は楽しみに階段へ向かうことにした。
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あとがき
担当マスター:
浅野 悠希
ファンレターはマスターページから!
みなさまご参加ありがとうございます、浅野です。
おまかせシナリオ第2弾でした!
イメソンをお届けしたり、イメージ雑貨をお届けしたり、ほぼほぼ好き勝手にさせて頂きました。
皆さんのイメージとは同じだったでしょうか? 新発見などがあれば嬉しく思います。
ご意見ご感想、もしくは「読んだよ!」の代わりにダイヤリーのページチェック入れて頂けると、めちゃくちゃ喜びます。
お時間ありましたら、よろしくお願いします~!
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
浅野 悠希
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
オールジャンル
定員
15人
参加キャラクター数
15人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2023年10月21日
参加申し込みの期限
2023年10月28日 11時00分
アクション投稿の期限
2023年10月28日 11時00分
参加キャラクター一覧
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