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片手で収まるかどうかというほど大粒の宝石を手に、
白 真白
は満足げな笑みを零す。
といっても、これはラウンドブリリアントカット……いわゆるダイヤモンド型を模した小瓶であり、中身も雑貨店に並ぶようなシャワージェル。色違いでいくつか買い揃えても、そう高価な物ではない。
安価な模造品。そうとわかっていても浮かれてしまうのは、女の浪漫が詰まっているからだろうか。
思えばお姫様になりきれるセットだって大ぶりのアクセサリーは付いていたし、大きな宝石に見立てたキャンディーが付いた指輪なんて物もあった。そしてこのシャワージェルの小瓶も、キャップ部分がリング状になっていて、指輪としても楽しめるというのだから、童心に返って身につけたくなってしまう。
(さすがに大きすぎる気もするけどね)
くすくす笑いながら手の上で転がし、光りに透かして。いくつになっても女心をくすぐるのは宝石なんだなぁと次の色を手に取る。ちょっと受験勉強の息抜きにと雑貨屋を冷やかすつもりだったのに、気付けば色や成分を吟味することなく5種セットを購入してしまっていた。おかげで宝石箱のような小箱もついてきて、眺めるだけでも楽しいひとときを過ごすことができている。
(そろそろ、勉強しないとかな)
時計を横目に、真白は小瓶を指先でつついた。ここまで見た目を楽しんだなら、次は香りも楽しみたい。店でサンプルは確認したけれど、雑多な店の中では色んな香りが混ざり合って、メインの香りしかわからなかった。
「ひとつだけ!」
アメジストを思わせる紫色の小瓶を手に取り、蓋を開ける。すぐさまホワイトムスクを基調とした、甘くパウダリーな香りが立ちこめた。あとからゆっくり品のあるローズがひらりと舞い、優しい温かさだけかと思えばピンクペッパーがキリッと引き締めているのが心地よい。
「当たりかも!」
強すぎず、弱すぎず。店ではわからなかった香りの奥行きに、シャワージェルへの期待が膨らむ。
これで肌に合えば文句なし。もし美肌成分が期待以上に入っていれば大当たりだ。
店舗によってはそうした使用感のチェックもさせてもらえるが、さすがに見た目が売りの雑貨屋ではそこまでできなかったので、真白はわくわくしながらシトリンのような小瓶を持って洗面台へと向かった。
「ほら、いきなり全身はね」
入浴の時間にはまだ早く、これから勉強ももうひと踏ん張りしたい頃。早く使ってみたい気持ちは、これから勉強モードに切り替えるためのリフレッシュが必要だという理由に後押しされ、開封式と相成った。
この黄色の液体は、たしかさっぱりした香りだったはず。その記憶を頼りに少しだけ手に取ってみると、レモンやクラリセージといった、爽やかな香りを基調としたハーバルフローラルな香りが立ちこめた。
気分はスッとするのに、ミントやメンソールなどのひんやり感はなく、少量だったわりに泡もモチッとした感触だ。手だけを軽く洗うつもりだった真白はそのまま手首を、そして袖をちょいちょいと引っ張りながら肘下まで泡を伸ばし、その滑らかな感触と香りにご機嫌だった。……この時までは。
「さーて、あとはつっぱり感がなけれ、ば……わ、わあああああっ!?」
そろそろ洗い流そうかとレバーに手をかけ、そのままお湯が出る方に倒したつもりで――つるりと滑った手元によって、蛇口は勢い良く水を吹き出した。
「つめたっ! つめたいって!」
レバーを戻したい。しかし滝壺かのごとく飛び散る水しぶきは冷たいし、我慢して少し泡を落とそうかと手を差し出しても、打たせ湯かのごとく襲いかかる水では、周囲に散乱するだけでおちおちすすいでもいられない。
なんとか気合いを入れて立ち向かい、ようやっと泡を流し終える頃には、真白は全身ずぶ濡れだった。
(……こんなことなら、シャワー入れば良かった)
溜息を吐きながら、真白は洗面台周りを少し片付けて、タオルとドライヤーを手に部屋に戻る。適当に脱ぎ散らかしてぐったりとベッドに沈み込みたいところだが、さすがに風邪を引いてしまうだろう。
「もう今日の勉強はおしまいっ!」
少し高めの暖房設定にして、お気に入りのルームウエアを引っ張り出して。このまま爪や肌の手入れをしてしまおうと、真白は自分のご機嫌を取ることにした。
結局シャワージェルの使用感は悪くなくて八つ当たりもできないし、イライラしている時ほどゲームに手を出すべきではない。時の運だけで戦うならまだしも、知略を巡らせるならばこういう時は不利だし、負けが続けば余計に気がささくれてしまうだけ。
「今日はとっておきのパックだって開けちゃうもんね。でかけないからこそ、ヘアアレンジだってしたい放題だし!」
鏡の中の自分へと妖艶に微笑みかけて気分を切り替えると、真白は楽しそうにケアグッズを並べ始めた。
服を纏い紅を引き、お洒落をするのは武装することに似ている。
纏っただけではそれに合った動きもできず、高価な鎧はただの枷となるし、自分に合う物を知らねば目映い武器もただの飾り。
こうして下地づくりに妥協せず、練習を重ねていくからこそ扱えるようになり、魅力という力となる。
研いでいる武器を真正面から見せることがないように。
家族や友達、もちろん好きになった人であっても、そう簡単に素顔を見せないように。
――乙女の素顔はトップシークレット。
本当に息絶えるまで寄り添う覚悟がなければ、見てはいけない。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
浅野 悠希
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
オールジャンル
定員
15人
参加キャラクター数
15人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2023年10月21日
参加申し込みの期限
2023年10月28日 11時00分
アクション投稿の期限
2023年10月28日 11時00分
参加キャラクター一覧
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