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空を見上げて、広いなと思うことは今もある。
だけど高校3年生にもなった
鴻上 彰尋
には、空が途方もなく広くて凄いものだという純粋な感想は、もう出てこないかもしれない。
どこまでもなんて続いてなくて、地球をぐるっと1周すれば終わるのだと知ってしまった。
爽やかに色づいて見えるのは太陽のおかげで、海と交わることだってなくて。理屈を学び、衛星写真なんかを眺めれば疑いようのない現実を、初めて突きつけられたときはどう思っただろう。
今では残念だと思うこともなく、全てに『そんなものか』と納得してしまうようになった。
(だってこれが、当たり前の世界なんだから)
もし、なんて想像することが楽しいときだって、でもそれは『もし』だからと距離を置いて。
現実的に考えて、なんて冷静な素振りで見送った物が、いつまでもわだかまりとして残っていたりして。
大人になるのと諦めるのとでは、一体何が違うのだろう。
(……もし)
これから待ち合わせている
七夜 あおい
へ、もう1度想いを伝えたらどうなるだろう。
返事を急かしていると思われるだろうか、しつこいと眉を顰めるだろうか。どちらにせよ、あまり良い返事は貰えないだろう。当たり前だと納得しかけて、彰尋は自分へ問い返した。
(今のあおいさんの気持ちを聞いたわけでもないのに?)
確かに想いは告げて、返事はもらった。彼女の気持ちが整うまで待つという約束だから、心境の変化があれば彼女から言ってくれるだろう。けれど、それこそ絶対的な効力を持っているかと言われたら、そうじゃない。
忘れられている、ということはないと思う。あおいの性格的にも、答えをうやむやにしたまま九州へ行ってしまうことはないはずだ。
もし、忘れられていたら? もし、再度伝えることで微笑み返してくれたなら?
こうして自信のない時に使う『もし』と、あったらいいなと期待して使う『もし』の、何が違うのか。
事実を知ることと諦めることは、まったく違うことではないだろうか。
「ごめん、お待たせっ! 途中で犬に絡まれちゃって」
息せき切ってやってきたあおいは、散々だったよと髪を手ぐしで整えている。彼女が犬を苦手としていることを知っている彰尋は、大丈夫だったかと心配するけれど。あおいにとっては、服装が乱れていないかというほうが気になるらしい。
「おかしくない?」
くるりとひとまわりして見せるから、彰尋は大丈夫だよと微笑んだ。するとあおいも、手で小さな輪っかを作って微笑んだ。
「私も大丈夫! これくらいの小型犬だったんだけどね、もうキャリーから溢れるくらい大所帯で」
目を輝かせてキャンキャンと大合唱。その上、落ち着きがなくてキャリーに収まってくれない子犬が路上に歩かされていたのか、道を譲ろうとするあおいに飛びかかってきたという。
すんでのところで飼い主が止めてくれたけれど、結構ヒヤヒヤしたというあおいは、必死に笑い話に変えようとしているようにも見える。
「じゃあ早く、犬に会わない所へ行かないとね」
こういうとき、手を差し伸べてもいいものだろうか。守ってあげるよって、さらりと言っても引かれないだろうか。
クリスマスにその手を取ったときは――その、緊急事態であったし、繋ぐ以上のことをしてしまったけれど。
(あの日が特別……かな)
やっぱり今を飛び越える勇気はなくて、心の中では『もし』という単語を繰り返してしまう。
どうしたって今までの自分を大きくは変えられないし、彼女の気持ちだってどこか決まっていることも、日々で揺らめくことも、あると思う。
「あおいさん、これはもしもの話なんだけど」
ないかもしれない、あるかもしれない。でも、思っているだけじゃ何も変わらない。
「空が繋がっていなくて、端があるのだとしたら……そこに行くのは怖いことかな」
いつだって突拍子もないことは笑われ、後ろ指を指されるものだけど、彰尋は信じたいと思った。
誰かが空の端なんてないよと言ったって、繋がっている証拠が理解できていたって、まだ自分は見ていない。
それなら期待する『もし』を抱いていていいはずだ。誰が咎めたわけでもなく、明確な断りもない今は……まだ見ていない結果は、何かを切っ掛けに一変してしまう可能性だってある。
「空の端っこかぁ」
ゆっくりと空を見上げ、あおいは笑う。特別夢見がちでもない彼女には、子供っぽい問いかけだったかもしれない。だけど、あるわけないと一刀両断するほどの現実主義でもなくて。
「一緒に行く人次第じゃないかな。連れてってくれるの?」
それはそれは楽しみだなぁと冗談めかすあおいに苦笑して、どうかなと彰尋も空を眺める。
「……かもしれないね」
見たことない景色が綺麗でなかったとき。やっぱり繋がっていただけだと知ったとき。
1人だと落胆してしまうことだって、2人で行ってみれば笑い話に変えられるだろう。
あるわけないが、あるかもしれない……そんな話。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
浅野 悠希
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
オールジャンル
定員
15人
参加キャラクター数
15人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2023年10月21日
参加申し込みの期限
2023年10月28日 11時00分
アクション投稿の期限
2023年10月28日 11時00分
参加キャラクター一覧
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