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星降る夜に見た夢は
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「怪盗ツクヨミを知っているか。私は知らない」
と
旅鴉 月詠
はカメラ目線で誰ともなく述べた。近頃夜の街を騒がす怪盗ツクヨミは黒猫の着ぐるみを身に着け、ビルやら塔やらの上を颯爽飛び跳ね侵入し、おタカラを盗み出す。その姿を月の下明確に見つめた者はおらず、後には猫の顔が刻まれた黒猫カードが残されているのみ。被害総額は150臆猫ドルを越え、警察が威信をかけてその足取りを追っているという。
何とも大ごとであるが、月詠にはなぜそのような事態となっているのか見当もつかない。いやそう確かにそうだ、心当たりは全くないことも無くて、きっとあれのことであろうと思い至るところはあったりなかったりする。認めたくはないものだが、月詠は以前
分裂
したことがあった。黒猫と白猫に分離し、(なぜか)着ぐるみを着て星幽塔に隠されたおタカラを捜索したのだ。
あの時は見事目的の逸品を探し出すに至ったがはて、あの時の片割れはどうしたのだったか。思い至るわけである。なるほど怪盗ツクヨミか。
「どうやら我が半身、味をしめちゃったらしい」
自分があの時黒猫であったか白猫であったかもはや定かではないのだが、件の怪盗が黒猫と名乗るからには、自分は白猫であったのだろう。
「ならば仕方あるまいな。どれ」
タンスの奥の奥にしまい込んだ着ぐるみを引っ張り出す。やっぱり白猫だ。
半身たる黒猫が世間を騒がす窃盗犯となったならば、白猫としては止めに行くしかあるまい。それが様式美というものであろう、とよく分からない理屈で白猫・月詠出動す。黒猫がどこへ出没するのかは何となく予想がついた、何しろ半身であったので。
「うむ。今日はきっと、赤の塔あたりだろう」
白猫となった月詠も夜を跳ねた。足場に借りたマンションの窓から小さな子猫がこちらをぽかんと眺めていて、月詠はピースサインを残し、月を目がけて飛び上がった。
そんなわけで、これである。
「待ちなさぁ~い」
「やなこったぁ~い」
赤の塔を巡る螺旋を駆け上りながらの追いかけっこは壮絶を極めた。黒猫が一足飛びに駆け上がれば白猫は壁を蹴って追いすがり、黒猫がロープを伸ばしスイングすれば白猫も靴の底から噴射するジェットで飛んでゆく。ステッキをパイプに引っ掛けひらりと階上へ登り、這い回る蔦はハシゴ代わりだ。塔の窓には見慣れた宇宙空間が広がり、星々が二人の、いや二匹? の追走劇を見守っている。
「塔を登ってどうするんだ。もしやあれを盗み出すつもりかね?」
「もちろんそうだとも。至高のおタカラ、猫面ダイスをいただくのだよ」
猫面ダイス! 価値にして数百億猫ドルは下るまい。赤の塔の最上階に安置されているという。古来サイコロは卓上遊戯や賭博に活用されてきたが、猫たちは太古の昔からそれを占星の祭具として利用していたとの記録がある。まつりごとの取るべき手順を定めるため、神のみぞ知る出目に己を任せたというのだ。しかし猫たちはことごとくに飽きっぽいものだからそれが活用された時期は極めて短く、しかし捨ててしまうには忍びないので何となく飾って置いておくうち時が経ち、今では希少なおタカラとしてやみくもにありがたがられている。
それを奪おうというのだ。白猫は尋ねる。
「なぜおタカラを集めるのかね?」
「理由は二つ。一つは怪盗の手腕そのものが、私にとって芸術の発露であるからだ。困難であればあるほどに挑みがいがあり、私の腕も洗練されてゆく。その過程に楽しみを見い出すわけだ」
「なるほど納得。もう一つは?」
「つまり、あれだ」
黒猫の指さす階下を眺めれば、赤の塔を見上げるいくつもの猫たちの顔が目に入る。恐れ半分、憧れ半分、しかしいずれもがきらきらとして闇夜に月明かりを照り返し輝いていた。
「怪盗活動の収益金の一部は全国の提携都市へ振り込まれて防災対策やインフラ整備、福祉施設の建設費、貧しい子猫たちへの支援事業費などに充てられております」
「なるほどすごい納得」
白猫は深くうなずいた。わかりみがすごい。黒も白も元は同じ月詠なのだから、当然といえば当然だ。
「さてどうする、白猫君。私を捕まえるかね」
「いや、それはもういいかな。何か楽しそうだし、私も手伝っていいかね? まあ断るわけないけど、私だし」
「うむ、私だからな」
かくして怪盗は二人いや二匹となった。猫面ダイスを皮切りに数々のおタカラを華麗に盗み出し、猫たちの発展と福祉へ還元するその姿は反社会的ながらに多くのファンを生み、二匹の活躍はコミック・アニメ・ノベライズ・映画化されて広く親しまれ、時に英雄視されたという。
「さて次はどんなおタカラをいただこうか」
「なんでもいいさ。盗み出す過程こそ我らが芸術だ」
「うん納得」
二匹の猫は月を背負い、今日も夜の街並みを跳ねていることだろう。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
網 透介
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
オールジャンル
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2023年09月27日
参加申し込みの期限
2023年10月04日 11時00分
アクション投稿の期限
2023年10月04日 11時00分
参加キャラクター一覧
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