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星降る夜に見た夢は
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「わんわん!」
「わふん」
「わんわん、わおん!」
「わう~」
「わわん、わんわん!」
「わふん?」
「わんわん! わ~ん!」
二匹の犬が戯れている。一匹は少し眠たげな眼をした灰色の子犬で、一匹は落ち着いて大人びた金色の成犬だ。子犬は成犬の金毛に鼻先を寄せてくんくんと嗅いだり、構ってほしいのか飛びついたりする一方、成犬は気まぐれにあっちを向いたりこっちへ行ったりと子犬を振り回し、揺れる金色の尾を子犬が必死に追いかける様をさも可笑しそうに眺めていたりする。
愛らしい犬や猫、小動物と触れ合うならば、誰もが一度は考えたことがあるだろう。「何て言ってるんだろう?」「何考えてるんだろう?」と。それはきっと全人類に共通の問いであり、解き明かすのは我らにとっての命題であろう。きっとそうに違いない。
ならば、紐解いてみよう。目の前の二匹の犬が何を考え、どんな会話を交わしているのか。覗いてみるとしようではないか。
「ウォルターさん! 散歩に行きましょう。散歩の時間ですよ。僕はもう準備万端です!」
「ええ~? 気が進まないなぁ、今日はおうちでだらだらしてない?」
「いやいや外に行きましょう、青空の下を歩くのは気持ちがよかですよ! さあお散歩ですウォルターさん、お散歩の時間です! お散歩!」
「ええ~、めんどう~。一匹で行ってきたら?」
「それじゃつまらないですよ! つまらないし、何だか寒いし、寂しいし、つまらないんです。ほらお散歩に! ウォルターさん! お散歩!」
「しよ~がないなぁ~」
「やったぁ、お散歩! ウォルターさんと一緒にお散歩!」
子犬は少々テンション高く、大好きな金色犬と出かけられるのが嬉しくて仕方ないらしく激しく尻尾を振っている。成犬は一見だるそうにしているが、実のところまんざらでも無かったりするらしい。なぜかといえば彼の尻尾もまたかすかにひくひくと動いている。本当はぶんぶんと振りたくりたいのだろう。
「今日はどこへ行きますか。シーサイドタウンの公園ですか、それとも星ヶ丘ですか。旧市街の公園も風情があっていいですよね」
「公園ばっかりじゃない。まあいいけどねぇ」
「ああほらウォルターさん、リードを! リードを忘れてますよ、ちゃんと持ってください。うちを放さないようにしないと!」
「僕も犬なんだけどねぇ、おかしくない? 僕が君の首輪の紐を持ってるの」
「何もおかしくないですよ、ほらリードを持って、お散歩です! お散歩お散歩!」
「しよ~がないねぇ」
成犬が赤いリードと、子犬のお気に入りのボールを手にすると、尻尾振りはいよいよ千切れんばかりの勢いだ。とはいえまあ、公園へ向かう二匹の尻尾は同じリズムでふりふり、揺れていた。
「……っていう夢を見たとですよ。ウォルターさん、聞いてますか?」
倉前 七瀬
は机につっぷしたままの
ウォルター・B
に、つんと唇をとがらせた。彼は話の途中から吹き出したり爆笑したり、しまいには腹を抱えたままぴくぴくと痙攣するようになってしまったので、語る七瀬は憮然としていた。
「そんなに面白かったですか? 僕の夢の話」
「いやいや、いや。うん。ごめんよぉ、ツボに……入っちゃって……」
止まらぬ笑いに身を震わせる彼に眉を寄せ、七瀬は通りすがりの店員にコーヒーのお代わりを二人分頼んだ。
ようやくにして彼が落ち着いたのは、コーヒーポットを持ってきた店員がカップにそれを注ぎ、去っていき七瀬がひと口すすったあたりだ。
「君が犬ねぇ。いや僕もだっけ? それで君は何犬だったんだい、チワワ? プードル? ポメラニアン?」
「犬っていうか犬耳尻尾だけだったので。いや、何で小型犬ばっかりですか」
「イメージがさぁ、ぴったりっていうか。ああでも、大型犬がにこにこして尻尾振ってるなんてのも……うくく」
再びひとしきり笑いに沈んだ後、コーヒーを含む。すっかり笑われているがまぁ、悪い気はしなかった。ウォルターが楽しそうにしているなら、七瀬も楽しい。彼が喜ぶなら、尻尾の一つや二つ振ってやってもいいくらいだ。
「ははは。しかしいい夢を見たね。新年から縁起がいいじゃない」
「そうですか? 一富士二鷹三茄子、じゃなかとですよ」
「それは江戸時代に庶民が信じた、縁起のいい夢ベスト3ってなくらいのものでね。4位以降もあるんだよ、四扇五煙草六座頭ってね。他にも蛇とか宝船とか、太陽の夢とか……」
「犬は?」
「犬は知らない」
「な、なんですかそれ」
七瀬は思わずずっこけたが、ウォルターはにやりと口角を上げる。
「火事の夢、ぶくぶく太る夢なんかも縁起がいいって言われてるんだよぉ。火事は破壊と再生の象徴、太るのは金運の上昇、なんてさぁ。こじつけもいいとこじゃない? そんなもんだよぉ、夢の解釈なんてさ」
「はぁ」
「つまり自分にとって楽しい夢は、縁起のいい夢。そう思っておけばいいのさ。それが僕の、初夢の解釈」
強引だし、理屈も何もあったものじゃないが、しかし納得だ。七瀬にとって、犬となった二人で戯れる夢は楽しかったし、幸せな夢だ。事実今日の七瀬はふんわりと胸が軽く、足取りも弾んだ。
「なるほど。そういうものですか」
「そういうものだよぉ」
カフェはがら空き。新年はまだ家族で過ごしたり、家でゆったりしている人も多かろう。客は二人きり、まるで貸し切りのようだ。
「で、ウォルターさんの初夢は? 縁起のいい夢でしたか」
「それがさぁ、どういう理由か分からないけどメアリがえらい剣幕で怒鳴り込んできて、ライオンに変身して僕は頭からばりばりと食べられちゃうっていう、これがまあむごい夢でねぇ」
今度は七瀬がツボにはまり、腹を抱える番だった。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
網 透介
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
オールジャンル
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2023年09月27日
参加申し込みの期限
2023年10月04日 11時00分
アクション投稿の期限
2023年10月04日 11時00分
参加キャラクター一覧
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