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しかし陣は、『A』ないし『○』ボタンを押すことができなかった。
「み、店に残るっていうか……『クラン=G』を売るの考え直すなら、応援するよ」
千絵の問いに対する直接の回答になっていないのは百も承知だ。
えっと、と微弱ながら左右に揺れつつ陣はつづけた。
「ゲームデザイナーになるって夢、日本でがんばる、っていうのはどうかな? 遅咲きの桜――にはなるかもしれないけど、ドイツ行きしなくてよかったと思えるくらいのデザイナーになっちゃおうよ。およばずながら僕が……フォローできることがあれば最大限に協力するからさ」
これで許してと懇願したい気分だ。ダメだ。まだ気持ちが千絵と紅美のあいだでスウィングしている。
ごめんなさい。僕はチキンでござった。恋愛クソ雑魚ナメクジでござった。
こんなかたちで戦場から退却しようとしてる。
卑怯かもしれないな、僕。
要するに、気だけもたせて千絵ちゃんをキープし、できれば紅とも良好な関係を維持する。悪気の有無は別として、そういう主旨の発言になってしまうことは自覚していた。
って、結論先送りにしとるだけやないかーい!
心の中でシャウトしてしまう。
でもしょうがないでしょ?
誰に対する弁明かは別として、弁明のひとつでもぶちたい陣なのだ。
僕ただの受験間際の高校生やぞ? 酸いも甘いも噛み分けたナイスミドルなアラフィフおじさんでも、二股、っていうか嫁を二人めとるようなドンファンでもねーんですよ? 計算? してないよ! 手練手管? ありませんよ! ここはただ、長めのロスタイムがほしいだけなんや! せめてあと何年かだけでも。
なんとかなるかもと陣は期待した。けれども、
「陣さんに求めたい協力は、ひとつだけです」
大きく息を吸って千絵は言い放ったのである。
「わた……
私と結婚してください!
」
退却失敗!
カーン! と裁判官の槌が打ち鳴らされる幻聴がした。
結婚。
結婚。
結婚ですとっ……!
これが『血痕』の聞きまちがいならどれだけよかったか。血痕を調べて証拠ファイルに保存して――って現実逃避してどうする!?
「私、陣さんのことが好きです」
千絵は紅潮しているものの、一音一音はっきりと発言した。
「あなたが支えてくれるなら、私、海外留学しなくたっていい。寝子島でゲームデザイナーの勉強をつづけます。店だって、ふたりで切り盛りしてみせる。きっとできます。陣さんと私なら」
千絵ちゃんは一時の気の迷いとか衝動で発言するような子じゃない。
きっと、本当にそんな計画を立ててるよね――。
将来、夫婦になって店先に立つ自分と千絵を陣は想像した。
やがて赤ちゃんが増え、その子が大きくなるころにはもうひとり、ひょっとしたらトータル三人くらい子どもができるかもしれない。
まずまちがいなくゲーム好きの子どもになると思う。夕食後はきっと家族そろって、千絵がデザインしたボードゲームのテストプレイをすることになるだろう。
「あー、お父さんまた私の手番飛ばしたー」
とかなんとか腹を立てる次女は陣に似ていて、
「ここでダイスロールを入れるより、選択制にしたほうがいいと思う」
と指摘する中学生くらいの長女は、現在の千絵にそっくりだ。
「だー」
まだ三歳の長男は、ゲームそのものよりサイコロのほうに興味津々の様子で、ゲームそっちのけで遊んでいる。
その長男の顔は……顔は……。
え!?
なんで紅に似てんだよ!?
ありえないことに三歳の坊やは、紅美そっくりの目で、ニヤリとした笑みも彼女と生き写しなのだった。
いや、百歩譲って現店長(杏平)に似てるんならわかるよ!? おじいちゃんってことになるわけだからさ。
なのに、なのになんで紅が出てくんの!?
いつの間にやらボードから離れ、たくさんのサイコロをじゃらじゃらしているのが、幼児(男児)版の芋煮紅美とはこれいかに。自分がうっかり見た白昼夢ではあっても、そんなのありえないではないか。
そうか。
つまり、僕は――。
「千絵ちゃんの気持ちにだけ、ありがとうと言わせてもらうよ」
陣は、言った。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
桂木京介
シナリオタイプ(らっポ)
ゴールドシナリオ(200)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
日常
恋愛
定員
5人
参加キャラクター数
5人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2023年09月13日
参加申し込みの期限
2023年09月20日 11時00分
アクション投稿の期限
2023年09月20日 11時00分
参加キャラクター一覧
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