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The Backrooms Nekojima
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【Level NK-000: "The office" (オフィスルーム)】
ネット上に上げられた動画の再生数は5000万回を越え、
三ヶ島 葵
も何度となく視聴したものだ。
自身が外れ落ちるのを心待ちにしていた。もはや目に焼き付くほどの黄色い壁紙の連なり。耳慣れた蛍光灯のハム音。
「ふっふふー。これは、『The Backrooms』だね!」
心おどるオカルト話を聞きつけては現場へ駆けつけ調査へ前のめり、光も影も表も裏も、くまなくほじくり返し切り込んでゆく。葵の標榜するジャーナリズムはいささか歪で偏りがちだが、それだけに彼女の辣腕は怪異にまつわる真相や真実を鋭く暴き出すこともしばしばだ。
この空間について、噂は耳にしていた。どうも無限へ捕らわれながらもそこから情報を発信し続けている者たちが少なからずいるらしく、ネット上には『The Backrooms Nekojima』のまとめサイトまで存在した。空間が内包する階層、起こりうる現象や徘徊する敵対的な存在、生存の鍵など羅列される情報はさまざまだ。中にはおそらく自分の名前や個人情報をさらし救出を求める投稿もあったが、なぜだか数は少なく、そして閲覧可能な情報もその多くは黒塗りがされて読み取ることができなかった。
そんな不穏にさえ葵は胸はずませ、わくわくとして待ちわびていた。どうやら、叶ったらしい。
「さっそく探検してみるんだよー」
カーペットの湿った感触を踏みしめ歩き始める。構造の多くは廊下で曲がり角、十字路、袋小路もあった。時おり小部屋のような空間もあり、柱が乱立したり天井が吹き抜けになっていたりするが、だからといってなにが起こるでもない。葵も退屈することしきりかと思えば、
「おお、これは面白いねー」
歩きながらスマートフォンを確かめていた。起ち上げているのは位置情報を示すGPSアプリで、現在位置を知ることができる。葵の位置を示すマーカーは、アメリカはロサンゼルスを指していた。少し歩いてみると、マーカーは飛躍してアフリカ大陸最南端のケープタウンを示す。もう少し歩くと北欧スウェーデンの中央を、さらに歩を進めれば香港島を指した。アプリが壊れているのだろうか。それとも位置は正しく、空間はあらゆる場所を超越して存在しているがゆえにだろうか。
軽い足取りでさらに進む。スマホのカメラも最大限に活用し、なにかとシャッターを切り記録を残していく。
廊下の端、窓のない窓枠のようなへこみの縁に、缶に入った飲料水があった。『ALMOND WATER』と書かれている。これも冒険の醍醐味か、と躊躇せずプルトップを開けて液体を喉へ流し込んだ。かすかなアーモンドの風味と甘味、清涼感に渇きが癒えた。
「……お?」
道ばたに100円硬貨を見つけたかのような調子で嬉しそうに声を発し、葵は駆け寄った。焼け焦げ黒ずんだ骨と化した、何者かの死体だった。壁や床も炭化しすっかりどす黒く変色している。ボーダー柄のシャツの切れ端が焼け残っており、近くには中身をぶちまけられたリュック、英字で記された学生証が落ちていた。どうやらニューヨークの高校生らしいが、名前に併記された生年月日は葵から見て50年以上前のものだ。
肉の焼ける嫌な臭いが鼻をつく。煙にせき込み口元を覆った。
「! 誰かいる?」
焼け焦げの向こう、廊下の先になにかが動くのを見た。葵はやはりためらいなく駆け出す。なにがあるのか分からない、危険が待っているかもしれないが、だからといって確かめない理由にはならない。見失ってはきっと一生後悔するだろう。
「おおーい! 誰かいるのかなー?」
なにやら大型の機械を背負いのそりと歩く、防疫用か宇宙遊泳用か、いやにごつい防護服を着た一団が歩み去るところだった。
「待ってよー、ちょっと話を聞かせてよー! 取材させてよー、ねえー!」
追いかけ手を掲げ、しんがりの防護服がこちらを振り向いたところで、視界へテレビの試験放送めいたノイズが数度走り、直後に葵は再び外れ落ちた。
【Level NK-397: "Abandoned Nuclear Powerplant" (廃棄された発電所)】
無造作に散らばった剥き出しの資料たちが、葵を惹きつけた。
白い壁。そこらじゅう、天井までも這い回る換気ダクト。煌々とともるいくつものランプ。青々とした輝きをはらむ水に満たされた、眼下のプール。施設はおそらく発電所でありながら、その一角へ築かれた陣地は探索の前哨基地として使われていたようだ。積まれた堅牢なボックスには『RBNK』との文字が赤いペンキで書きつけられ、床の資料にも必ずそれは記されていた。
「……っ」
ごうん、と広く吹き抜けの構造物がうなりを上げる。どこか遠くから届く金属の軋みは、徐々に近づいてくるようにも思われた。
資料に文字はなく、絵図のみで詳細が示されており、それらをプリントした何者かの意図を葵は読み取ることができた。
「『The Backrooms』を、利用しようと試みた?」
彼らは無限の広がりを際限のない物資倉庫として活用したり、あるいは階層同士の繋がりを解明し、地球各所への平易かつ画期的な移動手段として確立しようと考えたらしい。なるほど成り立ちは未解明、奇異にして胡乱な空間ながら、考えれば考えるほどに利用価値もまた無限大と言えよう。
「けれど失敗して、この空間へとらわれた……?」
とはいえ無論、実現することができたなら、だ。あの黄色い廊下の連なりは葵も体験したように今もって不安定であったし、問題が解決し有効利用の段階へ踏み出したとは到底思えない。
なにより、この前哨基地を築いた者たちは、どこへ姿を消したのだ?
「いやぁ、残念だねー。ぜひ会って、話を聞いてみたかったもんだよー。……ん?」
葵の希望は、またしても叶った。半分だけではあったが。
「誰……いや、何……?」
汚れてぼろぼろに擦り切れた白衣だけが、そいつの正体を現していた。六本、いや七本だろうか、うごめく腕やら足やら分からない肉色の器官をくねらせ、蘭々と輝くオレンジの瞳が、見えるだけでも三つ。蒸気のように熱い息を吐き、小刻みに震えながら葵を見据えている。脈動する瘤の上に、割れた眼鏡が引っかかって揺れていた。
「た、助っ」
葵の姿はまたたく間に肉色に取り込まれ、見えなくなった。破砕の音、咀嚼し蠕動する音が、寒々しいコンクリートの箱に反響する。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
墨谷幽
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
ホラー
SF・ファンタジー
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2023年08月26日
参加申し込みの期限
2023年09月02日 11時00分
アクション投稿の期限
2023年09月02日 11時00分
参加キャラクター一覧
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