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AFTER THE RAIN
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見えてきた。
雨粒がつたうバスの窓、煙るような灰色の光景のむこうに
佐藤 英二
は目をこらした。
港の倉庫街から突き出す尖塔状の屋根は、巨大玩具店『ハローニャック寝子島店』のシンボルだ。その姿はヨーロッパの大聖堂のようでもあり騎士が持つ槍の穂先のようでもあり、はたまた宇宙ロケットの船首のようでもある。でもはっきりしていることはひとつだ。
すっごく、わくわくする見た目だよね!
いつだってハローニャックの屋根は気分を高揚させるのだ。昨夜からの雨がつづいており空は薄暗いが、英二は胸の高ぶりをおさえられない。
「きたきたっ!」
隣の席でも
野々 ののこ
が声をあげていた。
「いつ来ても盛り上がるよねー」
バスの窓からあの屋根を見るとさ、とののこは笑う。
けれど英二の鼓動を早くするものはハローニャックの遠景だけではない。
野々さんが嬉しそうにしてると、僕も嬉しいな。
やっぱり僕は――。
その先は考えないでおこう、英二は心に決めている。せめて高校生活の終わるまで。
無料送迎バスのタラップを駆け下りて、はやくはやくとののこは英二を急かしていたが、
「ほえー」唐突に足をとめ、傘を手にしたまま空を見上げた。「雨、やまないねえ」
「うん」
英二が応じる。
「でもさ、あそこに」
ののこはハローニャックの尖塔を指さして半円を描く。半分にしたバームクーヘンのような形だ。
「虹が架かったら、夢のお城みたいになるよね」
つぶやいてからののこは気恥ずかしげに付け足した。
「って、メルヘンすぎる?」
「そんなことないよ。野々さんらしい発想だと思う」
「好き?」
「えっ?」
「私の発想」
ほっとしたような残念なような、なんとも表現しがたい気持ちを吹き消してから英二は応じた。
「もちろん好きだよ」
ハローニャックは英国発祥の超巨大玩具店チェーンで、倉庫を兼ねた広大な売り場面積を持つことが特色である。店の代名詞は店内中央のメリーゴーランドだ。ただでさえ遊園地のような店をさらに絢爛にしている。メリーゴーランドは世界中すべてのハローニャック店舗にあるという。寝子島店はハローニャック日本進出後の二店目で、早くも寝子島の観光名所化しつつあった。
英二が本日、ハローニャックを訪れているのはあらかじめ計画してのことではない。
いよいよ来月には受験の迫る身、のんびりとできる状況ではないのだけれど、あまり根を詰めて体調を崩してもいけないと思い、休日の今日の勉強は夜まで休むことにしていた。
そういうこともあって朝、雨はやんだと思って散歩のため寮を出た英二だが、数分もいかぬうちに折りたたみ傘をひらくはめになった。やんでいたのは小休止だった、ここからが本番だと言わんばかりの雨の勢いである。
まいったなと思っていたところで、
「英二くーん」
水たまりを踏んでばしゃばしゃと、ののこが追ってくることに英二は気付いたのである。
「野々さん? どうしたの?」
「ついてきたんだよ!」楽しげにののこは言った。「英二くんが出て行くの見えたから」
なんか用事だった? と言うののこに英二は首を振る。
「単なる散歩だよ。いろいろ考えながらね」
まさかその『いろいろ』が、ののこの進路に関することだとは言えなかった。
先日、ののこが自分自身の進路についてまったく何も考えていないことを英二は知った。進学か就職かという選択すらしていないというノープランぶり。このままずるずる留年したっていいとすら思っていたようだ。
このとき、言葉のはずみで「僕も一緒に考えるから」と口にした英二にののこは諸手をあげて賛成した。むしろお任せしますと言わんばかりの勢いだった。
責任を感じて英二はそれからしばらく、ことあるごとにののこにどう提案するかに頭を悩ませた。今日も、運動不足になりがちな体を動かす目的もかねつつ、インスピレーションを求めての散歩をこころみたのだった。
そんな英二の内心など知らないのだろう、ののこは屈託なく提案したのだ。
「散歩? じゃあハローニャックでもいかない? 無料送迎バスも近くから出てるしさ」
クリスマス前だしきっと楽しいよ、とまで言われては、英二に断る言葉は見つからない。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
桂木京介
シナリオタイプ(らっポ)
ゴールドシナリオ(200)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
オールジャンル
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2023年07月28日
参加申し込みの期限
2023年08月04日 11時00分
アクション投稿の期限
2023年08月04日 11時00分
参加キャラクター一覧
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