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AFTER THE RAIN
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今日も雨ですか。
窓の外、雨が降っている。寒い。
一時的にやんでいたのだが、まもなくまたしとしとと降り出した。
倉前 七瀬
は寝床から身を起こし、窓の外を見つめている。
ひそひそ話みたいな雨音で目が覚めた。
揚げ物でも作っているのかというほどの大きな雨音ではなかった。
かといって、傘を忘れて玄関から出そうなほど静かでもなかった。
いうなれば、雨といって最初にイメージする程度の雨の音だ。飽かずベランダを打ちつづけている。
雨に氷でもまじっているのだろうか。空気は金属質の冷たさだ。昨日より寒いかもしれない。心が、水墨画でつかう淡墨の色に染まっていく。
冬の週末、たまにはこんな日もあるだろう。
昨日は用があって傘を手にしたが、今日はとくに用件もない。
こんな日は家で過ごしましょうか。少しは整理したほうがよさそうですし――。
七瀬は床に散らばる本を見て考えた。
七瀬の部屋はワンルームマンションだ。けれど、ワンルーム書庫と自嘲気味に思ったりもする。窓脇の壁には本棚、その向かいの壁にも本棚、デスク脇の壁にもやはり本棚、とにかく本棚だらけだからだ。いずれも背が高く、しかもいくつかは大量保管向きのスライド式だ。これだけ収納場所があるというのに、そのいずれも本でぎっしりである。ならべかたにしても、一応は作者別や出版社別、シリーズ別に区分しようと努力はしてみたのだが、続刊が増えたり読んで戻すのを忘れていたりして、いつしか部屋は混沌の渦と化していた。くわえてどんどん冊数が増えていることもあり、つめこむ場所に事欠いて、背表紙の上のわずかな空間にすら横倒しした本をさしている始末だ。図録のような大型本を土台に、できるだけ厚く重い本から軽い本へとだんだん積んでいき、頂点付近は文庫本という書籍の塔(タワー)も、すでに本棚外に数基の建造を終えていた。だが購入した本を読んだそばからおいていくから、だんだんとタワーの形状すら維持できなくなりつつある。もしいま地震が発生すれば、ちょっとした悲劇を目撃することになるだろう。
そういった事情で七瀬の部屋は、デスク上、靴箱に床、いずれもあふれた本の置き場所だった。床もまた同様である。
せめて床の本だけでもなんとかしないと。
身支度と簡単な朝食を終えると七瀬は軽く袖をまくった。
あれこんな本あったんだ、これ面白かったよなと寄り道してページを繰りたくなる気持ちをぐっとこらえて本を片付けていく。
ふと思った。
そういえば、ずっと気になっている『白薔薇の表紙』の本、もしかしたら家の中にあるかも。
整理のついでに探してみよう。
いつの間にか七瀬は、本をなかばまで開いて床に寝そべっていた。
しまった。
結局、手近な本を読みふけってしまいました。
片付けは、『やらないよりはずっとマシ』程度の状態で中断している。
いけない。いけない。
誘惑に負けて手にした書籍は、いまは亡き作家のエッセイ集、再読か再々読か、さらにもうひとつ『再』をたすくらい繰り返し読んできた一冊だ。著者の語り口は軽妙なのに上品で、真顔で珍妙な発想を披露するから、ときに声に出して笑ってしまう。筆者は早世したため、本作は初にして最後のエッセイ集だ。一編一編がみじかいおかげで、あとひとつ、あとひとつとつづけているうちに半分くらい読んでしまった。
部屋を見回した。
片付けは道半ばながら、それなりの成果を出すことはできた。
でも、肝心の『白薔薇の表紙』の本は見つからなかった。
問題は手がかりの少なさだろうか。書名はもちろん著者名も、どんな内容なのかすら七瀬は記憶していない。まったく。その片鱗すら。
どうしてこんなに気になるのか。思いだせないからか。
どうして忘れてしまったんだろう……どうして。
あの本と再会することで何かが変わるのでは、という淡い想いもあった。カゲロウの翅のように薄いけど、鉄の靱(つよ)さをもった思いだ。
残りは後にしましょうかね。
紙製のシロクマの栞(しおり)をはさみ、読んでいた本を閉じると、立ち上がって七瀬は窓の外に目をやった。
まだ雨が降っている。ペースは変わらない。どうやら空は、あと一日は降らせる気配だ。
もやもやする。
気分転換になるかわかりませんが――。
やはり出かけることにした。
昨日使った傘はもう乾いている。今日も濡れてもらうとしよう。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
桂木京介
シナリオタイプ(らっポ)
ゴールドシナリオ(200)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
オールジャンル
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2023年07月28日
参加申し込みの期限
2023年08月04日 11時00分
アクション投稿の期限
2023年08月04日 11時00分
参加キャラクター一覧
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