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AFTER THE RAIN
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高校生カップル(?)はハローニャック名物の店内メリーゴーランドのほうに行ってしまった。
手をつないでいるわけではなさそうだが、そうだったとしてもおかしくない親密な雰囲気だ。
しかし店員のクリスは立たない。台車の影に隠れたままである。
正確には立たないのではない。立てないのだ。額には脂汗が浮かんでいる。目の焦点も合っていない。
同僚が見つけてくれなかったら、その場にはいつくばっていたかもしれない。
「高松さんどうしたの!? 具合でも悪いの!?」
同僚が呼びかけてくれる。だがクリスはうわごとのようにつぶやくだけだ。
「……ナターシャが……近づいて……きます……」
台車にかけたままのクリスの手が半透明になっているように見えたので、同僚は思わず目をこすった。
* * *
やっぱ真冬の雨って厳しいや。
呉井陽太はダウンジャケットのあわせ目をおさえる。雨量はともかく風が厳しくなってきた。
けれどもシャトルバス発着場まで着いたので苦労も終わりだ。ちょうどバスが来ていたので駆け足で乗り込んだ。通常の路線バスのサイズ、表面にはハローニャックの建物や玩具の絵がちりばめられている。
「ふー」
傘をたたみ一番後ろの広い席に座ってようやく一息ついた。せっかくの休日だが天気が天気なのでバスは空いている。正直、ガラガラというのに近かった。
適度に暖房が効いていて車内は暖かい。大型車特有のエンジンの振動が、いい感じで眠気を誘う。
ハローニャックのバスって、本場ピカデリーサーカスは二階建てらしいんだよな。いいなぁ、乗ってみたいなぁー。
半分夢心地で考えているうちに『まもなく出発します』とアナウンスが流れた。
だがこのとき同時に、陽太のスマホも振動したのである。
「……?」
電話の着信だ。
発信者は。
「ナターシャさん!?」
思わず声が出てしまった。幸い周囲に乗客はない。ここは一番後部座席、あとは前のほうにちらほらと親子連れがあるくらいだった。
虫の知らせか、不吉な予感に駆られて陽太は電話に出た。
「もしもし。ナターシャさん?」
車内なのをはばかって極力小声で告げる。だが電話の向こうの声はさらに小声だった。
「……けて」
ナターシャの声だ。しかしはっきりと聞こえない。屋外なのだろう。雨の音もしている。
「助……けて……」
眠気など吹き飛んでしまった。
「待って! ナターシャさんさん、今どこにいるんです!」
電話を耳に当てたまま陽太はバスの降り口に走り出した。自動ドアは閉じたばかりだ。
「すいません! 降ります! ごめんなさい、開けてください!」
転げ落ちるようにバスから降りて傘を開く。ナターシャの居場所を問いただすもなかなか要領を得なかった。
それでも意外に近い場所だとわかるやいな、矢も楯もたまらず陽太は走り出していた。
傘を差したまま走るのは楽ではない。それでも数分がんばったが、
「ええい!」
いくらかは小ぶりになっている。傘をたたみ中央を槍投げ選手みたいに握ると、陽太は全力疾走を開始したのである。
「ナターシャさん!」
息せき切って駆けつけて、取り壊し途中の廃屋の庇(ひさし)の下にうずくまっているナターシャを見つけた。長い髪はぬれそぼち、頬に前髪がべったりと貼りついている。もともと白い顔色が今日はいちだんと白く――。
待てよ。
変だと陽太は気がついた。ナターシャの姿が半分以上透けているのだ。ナターシャの肌や髪を通して廃屋が見える。投影した映像なのかと思うほどに。
しかし、
「ナターシャさん、大丈夫ですか!?」
と伸ばした陽太の手を、つかんだナターシャの手にはたしかに実体があった。
「……ありがとう、陽太」
うずくまるナターシャのそばにはスマホが転がっている。見ればスマホも半透明ではないか。ナターシャは服ごと薄らいでいるのだ。陽太はナターシャの隣に座り、目線を彼女と同じ高さにする。
ナターシャの様子はあきらかに異常だった。透明になりかけているだけではない、体調も悪そうだ。
「よかったよ、最期に……お前に会うことができて」
あきらかに瀕死の状態なのに、ナターシャは口元をゆがめて笑みのようなものを作った。
「バカ言わんでください! 病院行きましょう」
救急車を、とスマホを持ち上げた陽太の手をナターシャの手が押さえている。
「病気では、ない。わかっている。私を……あの女のところへ連れて行ってくれ……」
「クリスさんのところ、ですよね?」
「……それで、治る」
ナターシャの発言の根拠はわからない。だが言い争っている場合ではないことは確かだ。
「通りまで出ましょう。タクシーを呼びます」
陽太の肩に身を預けるようにしてナターシャは立ち上がった。
陽太は右腕でナターシャをささえ、左手で傘をさして歩きはじめた。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
桂木京介
シナリオタイプ(らっポ)
ゴールドシナリオ(200)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
オールジャンル
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2023年07月28日
参加申し込みの期限
2023年08月04日 11時00分
アクション投稿の期限
2023年08月04日 11時00分
参加キャラクター一覧
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