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AFTER THE RAIN
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驚いてののこは顔を上げた。
「びっくりしたぁ。急に大きな声出すんだもん」
「ご、ごめん、大きな声……だったかな」
自分の顔が紅潮していくのを英二は感じている。
「僕は野々さんって、とっても面白い、って言っちゃうとお笑い芸人さんみたいだけどそうじゃなくて、野々さんはいるだけで周囲を明るくしてくれる太陽みたいな人で、もっと言うと、まぶしいくらい素敵な人だと思うんだ」
焦ったせいか考えがまとまらず、頭に浮かんだことを英二は吐き出した。けれどお世辞や誇張ではない。心から思っていることだった。
「僕はそんな野々さんと同じ学校にいられて仲良くなって、こうしてハローニャックに遊びに来ることができたりして、本当に幸せだと思うよ。できればこれからも……」
場を収めるつもりで言ったのに、英二はますます赤くなっている。頬が燃えるくらい熱い。
なぜって、急に自覚したからだ。
これってもしかして、僕が野々さんに告白してるみたいになってない――!?
しかし英二の緊張をよそに、
「ありがと」
ののこはにっこりと、満面の笑みを浮かべたのだった。
「そんな誉められると照れちゃうなぁ」
そうして英二の両手を自分の両手で握った。
「私だってそう思ってるよ。英二くんは素敵な人! 英二くんといると、さっきみたいにナーバスな気分だってすぐに明るくなっちゃうもんね。ヘコんでたけど、なんか元気出ちゃった♪」
「野々さん……僕」
この状況下で見つめ合うことになるとは予想外だった。英二の心臓は口から飛び出しそうだ。
このときフィギュア売り場は空いていた。だが英二とののこを目撃した者があった。
高校生カップル? と思ったのか、『ハローニャック』店員クリス・高松は商品カートを押す手を止めた。商品棚と商品棚のあいだの狭い通路、行く手には見つめ合う年若い男女がいる。少女のほうは背中しか見えない。少年のほうは見たことがあるような気もしたが、じろじろ見るのはよくないだろう。
失礼しますと言って割り込むのはいかにも無作法だ。かといって、このままここで止まっていたら「どけ」と無言の圧力をかけているようで、より感じが悪いのではないか。
困った。クリスが押しているのは、補充用のフィギュアやぬいぐるみを山盛り積んだカートなのである。進むに進めないが、かといってUターンもままならない。
仕方がないのでクリスは身長百九十センチ近い背を、かがめてカートの背後に隠れることにした。
野々さん、とうかつに呼びかけてしまい、次にどう言ったらいいのか英二は迷った。
これ以上心のボルテージを高めたら、うっかりとんでもないことを口にしてしまいそうだ。
けれど堤防が破れることはなかった。ののこは手を離してだしぬけに言ったのである。
「私、やりたいこと見つかった!」
いくらか安堵をおぼえつつ「どんなこと?」と英二はたずねる。
「んっとねー、『やりたいことを見つけること』!」
「ええと、それって」
「ちょっと前の表現なら、自分探しってことになるかなー。高校生でなくなったら、自由にそのときそのときで気になったことにチャレンジしてみたい」
つまり、と英二は整理した。
「普段はそのために日銭を稼ぐ感じかな?」
「そんな感じー」
諸手をあげて賛成と言う気は英二にはなかった。フリーター前提っぽすぎるなぁと思ったからだ。いわゆる非正規雇用で不安定で悪く言えばその日暮らしなライフスタイルであろう。
だけど、安定してることだけが正しいことなんだろうか。
野々さんを無理に鋳型にはめこんで、ぴったりかっちりしてほしいなんて僕は思わない。
それに、僕が大学合格したとしたら、バイトはある程度いっしょにできるし手伝えるかも?
なので英二はこう告げた。
「いいかもしれないね。野々さんらしくて」
「でしょ? まあ当分ビンボーは覚悟しなきゃだけどね。食う寝るところに住むところ~」
そうだった。
遅まきながら英二は気がついた。
卒業すると寮には住めなくなるのも問題かなぁ。
これまでののこは格安の桜花寮にいたから、すくなくとも居住地に困ることはなかった。だが来年四月からはそうもいくまい。
英二は大学に入ったら島内でひとり暮らしする考えであり両親の了承もとっているが、ののこはどうなるのだろう。
うまく会話になるかどうかわからないけど……そのうち理事長に相談してみたいところだよね。
寝子島高校理事長
野々 ととお
というのは謎が多い人物だ。それまで存在の噂ひとつもなかったというのに、彗星のごとく寝子高にあらわれ理事長に就任、もう十何年も勤めているような顔をしている。それまでどこにいたのか、何をしていたのかはまるきり不明だ。好人物であることはまちがいないが、神出鬼没で学内に急に現れたかと思えば次の瞬間には姿をくらませている。ととおは『ののこ! 愛しの我が娘!』などと恥ずかしげもなく連呼するが、ののこは彼を『知らないおじさん』と言い張りまったく愛情を示さない。
でも、理事長は野々さんの父親なんだから、野々さんの将来を考えているはずなんだ。
それがののこの考えと一致するのか、英二は急に不安になってきた。
「どないしましたん? 英二はん急に黙ってしもて」
よろしおすか、とイージー京都訛り(もどき)を繰り出すとののこは前方を指したのである。
「付きおうてくれへん? あれに」
なんのこと? とののこの指さす方向を見て英二は表情をゆるめた。
「メリーゴーランドだね? うん、一緒に乗ろうよ」
「そうこなくっちゃ」
たちまちののこはスキップのような足取りとなる。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
桂木京介
シナリオタイプ(らっポ)
ゴールドシナリオ(200)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
オールジャンル
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2023年07月28日
参加申し込みの期限
2023年08月04日 11時00分
アクション投稿の期限
2023年08月04日 11時00分
参加キャラクター一覧
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