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【吐露】
千種の姿を真似た彼は顔を歪めて、はぁ? と漏らした。
「壊したくなった? なんだそりゃ」
「え、分からない? 誰にでもあると思うけどな、そういう感情。あんまりに完璧でつけ入る隙がないと、手に入らないじゃない? 傷でもつけてやれば、って」
ロベルトは首を傾げる。なぜ目の前の彼は不満そうに唇を曲げているのだろう。言うとおり、心からの言葉を述べているというのに。
「偽物だって、分かるでしょ? だって……」
「分からねぇよ」
ロベルトを遮り、彼は眉間へ刻んだ皺を深めた。
「やっぱおかしいよ、お前。普通じゃない」
「ええ? またまた。いくら偽物ったって、千種は千種でしょ?」
なぜだろう、笑いがこみあげてくる。千種のいつもと違って歪な表情が、たまらなく可笑しい。
「千種なら、分かってくれると思うけどなぁ」
「なんだそれ。なんで俺なら、お前を理解できるってんだ?」
偽物だとか、本物だとか。千種は千種だし、そう変わりはないだろうとロベルトは決めつけた。
どちらでも、どうでも良かったのかもしれない。
「千種って案外、完璧じゃないんだな……って、分かっちゃったからね」
言うなれば、恋は盲目というやつだろうか。かつては本当に、彼が輝いて見えた。他の追随を許さない、まさしく完全なる美少年。ロベルトにとって唯一無二の存在。そう信じていた。
そこに陰りが目につくようになったのは、ロベルト自身が多くの人と関わり、人間のサンプルを蓄積し、理解し始めたからだ。
「そんなにお金持ちでもないよね。そんなに完璧な美貌でもないかも? そもそも、気が強いっていうか性格悪いよね。人付き合いだって、周りに気を使わせてどうにか成り立ってるわけだし……」
それが許せなかった。完璧でなければ、価値はないのに。意味がないのに。
だから、実行した。
「僕のろっこんを使うとさ。あ、偽物くんも知ってる? 僕のろっこん」
「知ってるよ。あの気持ちの悪い能力だろ」
「なに言ってるのさ、最高の能力だよ! だってこの力を使えば、千種があの頃の美貌や才能、完璧な美少年が戻ってくるんだよ!」
幼気を残す彼の面立ちはやはり、最高だった。なんら欠けるもののない、熟練の職人が整え仕上げた宝石のようだった。
ならば、愛せる。完璧に過ぎるなら、なに、壊さない程度に少しだけ傷をつけてやればいい。
そこまで語って、
「……けどさぁ」
ロベルトの気勢は一転、失速した。
「そうやって僕が理想的な千種を思い描くたび、言うんだよねぇ。普通になれって」
「は。当たり前だろ。普通じゃねぇもんな、お前」
「それだよ、それ。価値観の押し付けって言うかなぁ。僕に言ったよね。絵なんて役に立たないことはとっととやめて、普通の大学に行けとか。現実逃避をやめて普通に、女の子を好きになれとか。女の子を紹介してくれることもあったよね、それがまあいい子でさ。可愛い子でさぁ」
今度はロベルトが、歪に眉を捻じ曲げる番だった。
「余っ計ぇぇぇなお世話、だよねぇ」
おどけた顔に紫の髪が、やけに智也の神経を逆なでするのだ。
「引き立て役ね。ふぅん。やっぱり、そんな風に思ってたんだ」
「一年の頃は、俺もまだチビだったっけ。コンプレックスだったよ……けど、お前はもっとチビだったもんな」
「そうだったっけ?」
「ああ、そうだよ。隣に立たせときゃ、俺が引き立つわけよ。金も、勉強の成績も、スポーツも、背の高さもな」
嘲笑を浮かべたつもりが、上手くいかなかった。どうしても先に立つ感情があり、邪魔をする。
呆れと怒りだ。
「光栄だろ? 俺が構ってやらなきゃ、お前なんてただの変態だもんな」
ロベルトが首を振ると、紫の髪が揺れる。その鮮やかな色がいちいち癪に障る。
「ひどいなぁ。変態だなんてさ」
「変態で優等生の皮をかぶった不良だろ。寮の家賃は滞納する、門限は破る。寝子小のガキに声はかける……優等生気取りも、美少年にモテたいからってキャラ作りなのが笑えるぜ」
自分がそれほどに狭量なつもりはない。世論に異を唱えようというつもりだってさらさらない。
他でもない、ロベルトだからなのだろう。彼だからこそ奇行と映るし、鼻につくのだろう。
「いい加減治せよな、そのショタコン。痛々しいんだよ。迷惑だ」
「だから、嫌だって言ってるだろ? それに治す治さないの話じゃないんだよ。いい加減分からないかなぁ?」
「そのつもりがないだけだろ。いっちょ前に普通ぶりやがって」
努力を放棄し、安寧に耽り続ける彼に腹が立つ。少しでも前を向くべきだ。改めるべきだ。しかし彼は塵ほども己を顧みることはなかった。
智也は断じた。
「ビョーキだよ。お前」
「はー、またそれだよ。今時、性的嗜好なんて自由で当たり前、自由が普通でしょ? 古いんだよね、お前って」
「言ったろ? 知るか、世間一般の常識なんて。お前が治らねぇと、俺が誤解されるんだよ……迷惑なんだよ! 付き合ってるだのなんだの、さんざん吹きやがって」
「ああ。な~んだ」
ロベルトの顔をして、にまりと笑った。
「傷ついちゃったんだ? 失恋して。僕が大切だったはずなのに、離れちゃって寂しかっ……」
加減しようとも思わなかった。首元へ腕を叩きつけ、襟を締め上げ、鉄格子へ押し付ける。エレベーターは身を震わせるよう大きく揺らいだが、変わらず昇り続ける。
「ふざけんなよ。恋と友情の違いなんて知ってる。お前だって知ってたはずなのに……お前が、壊した。お前が!」
締め上げようと、息が途絶えようと、彼は笑みを崩そうとはしなかった。
智也は鼻先がつかんばかりに迫り、ぶちまけた。
「俺のこれは……友情だ。バカ野郎」
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
墨谷幽
シナリオタイプ(らっポ)
プライベートシナリオS(400)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
ホラー
NPC交流
定員
5人
参加キャラクター数
5人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2023年07月14日
参加申し込みの期限
2023年07月21日 11時00分
アクション投稿の期限
2023年07月21日 11時00分
参加キャラクター一覧
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