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時の速さは光の速さだ。気がつけば、竜司が高校を卒業して九ヶ月近い。
竜司は懊悩していた。ここ数日ずっとだ。
季節は春から夏秋、ついに冬へと至りもうすぐ年を越そうとしているのに、つまり、教師と生徒という関係から、そろってフリーな男女へとステージが移行してこんなに長い時間がたっているのに――。
それでもまゆ先生と結婚どころかお付き合いも出来なくて進展してないじゃん! どいひー!?
いや、茶化すのはよそう。
きっかけは先月、十一月二十二日に開催されたブライダルフェアだ。1122で『いい夫婦』と読むというこじつけが発端なれどそこは寝子島、結婚式をテーマに遊びつくそうという趣旨のお祭りだった。疑似ウェディングを楽しんだりなりきり結婚写真を撮ったりといったところまではまだありがちにしても、パートナーと息を合わせペアロッククライミングしたり風船割りチャレンジに挑んだりと、アクションイベントまで用意されている。ブライダル済みのカップルもこれからブライダルのカップルも、それどころかブライダル予定もまだないふたりであろうと、参加して楽しくすごせる一日だった。
意外にもまゆから声をかけられ、竜司はブライダルフェアに参加した。想いを寄せる女性から結婚式テーマのイベントのお誘いだ。これは舞い上がるなというほうが無理というものだったが、当日のまゆは当初から「豪華景品が出るからねっ」と色っぽい展開とは無縁の鼻息で、実際当日も景品ハンティングに精を出すことしきりであった。竜司を呼んだ理由も、『運動能力が高いから』の一言でことたりそうだった。
それでも竜司が気持ちを打ち明けるタイミングはあった。けれどまゆは闘牛士よろしく、微笑(ほほえみ)すら浮かべて竜司の突進をかわしたのだった。きっぱり拒絶するわけでも冷たく突き放すわけでもない。むしろ楽しむかのように、言葉には出さねど「またおいで」と余韻を残して。
でも竜司にとってあの一日は、自分の気持ちを確認するかけがえのない時間となった。
このままじゃいけない。
今のままだと俺、まゆ先生とつかず離れずの関係のままずるずるとつづいてしまう。
卒業してからまゆと会う機会は減った。それでも、チャンスをみつけてはなんとか接点をもってきたつもりだ。
高校時代からいくどとなく竜司はまゆに「好きです」と告白してきた。もっと直接に「結婚してください」と言ったことだって数え切れないくらいある。それでも毎回絶妙にかわされ「またね」と「どいひー」の繰り返し、さきの闘牛士のたとえでいえば、竜司の角はまゆのマントに触れそうになるのに、いや、たしかにマントの表面をかすめたはずなのに、いつだって届くことはなく虚空に突っ込むに終わるのだった。
この関係性にもやもやしているのに。
なのに、この関係性が心地よくて……それに甘えはじめている自分がいる。
いつまでもこれじゃいけないよなと思う。
竜司自身の話ではない。まゆのためにだ。竜司は危惧する。
このままだと俺、初恋の子と同じように、まゆ先生とある意味で共依存な関係性になってしまうんじゃないか。
竜司が告白しまゆに袖にされる。なのにそのたびまゆはちょっとだけ含みを残すので、またの機会でまた竜司は告白する。こんなゲームは竜司なら、あと十年だって継続できるがまゆはそうもいかないだろう。
ブライダルフェア? こんなの冷やかし上等だよ、みたいなことまゆ先生は言っていたけど。でもまったく意識してなかったとは思えない。
年齢のこと言うのは卑怯だけど、やっぱり年齢、気にはしてると思うから。
ブライダルフェアの帰路、竜司はまゆと土産物ショップがわりというのか出店のならんでいるあたりを通った。結婚に直接関係したものにまゆは目もくれなかったが、ベビー服にだけは関心を示したことを竜司は覚えている。「かーわいいー」といくつかは手にとったりもしていた。
赤ちゃん産むんなら、たしか、タイムリミットっていうのがあるんだよな。女の人には。
だとしたら、恋愛と呼ぶにも淡すぎるゲームをつづけることは、あの人に大切な残り時間を消費させてしまうことにならないか。
それは駄目だ。俺はともかくまゆ先生にとっては駄目だ!
まゆ先生には幸せになってほしいから。
もちろんまゆ先生を幸せにするのは俺の手でしたいが! という気持ちはあるが、未練はここで振り切ろう。
竜司は決めている。
今回の告白でまゆ先生に想いを受け入れられなければ――。
俺は、まゆ先生との恋をあきらめよう。
竜司の決意を知らないのだろう、「またまたぁ」と破顔一笑してまゆは、握った手で竜司の胸をぽんと突いた。
「急に真顔で言うからびっくりしたじゃない。大学生になってからかい上手になったのかしらん?」
軽い口調だがまゆは下を向いていた。顔を上げないままふりかえると、
「ほら、止まったらまた寒くなってきた。体動かすよ! とりあえずあと三週! 全力!」
言うなり駆けだしたのである。それこそ疾風のような速度で。
「あ、まゆ先生待って」
いきなりダッシュってー! 声上げて竜司はまゆの背を追った。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
桂木京介
シナリオタイプ(らっポ)
ゴールドシナリオ(200)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
オールジャンル
定員
10人
参加キャラクター数
11人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2023年06月29日
参加申し込みの期限
2023年07月06日 11時00分
アクション投稿の期限
2023年07月06日 11時00分
参加キャラクター一覧
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