this frame prevents back forward cache
0
0
はじめての方へ
ヘルプ
ログイン
\ オーバータイム!/
種族
学年:職業
00月00日生 00歳
AAA000000
ホームトップ
おしらせ
新着通知
はじめての方へ
遊び方
世界設定
キャラクター一覧
キャラクター検索
キャラクター作成
らっポ
チケット
コミュニティトップ(検索)
コミュニティ一覧
公式コミュニティ一覧
公開トピック一覧
コミュニティ書き込み検索
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
イラストトップ
イラスト一覧
イラスト検索
イラストレーター一覧
イラストレーター検索
自作イラスト一覧
アイテム一覧(検索)
マイリスト一覧(検索)
寝子島(全景)
寝子島(地図)
寝子島(セカンドマップ)
寝子島高校
fork in the road
<< もどる
1
…
8
9
10
11
12
…
31
つぎへ >>
現実感に乏しい光景だ。
深夜の住宅地、登場人物は三名。
ひとりは中年男性だ。サラリーマン風だが異形というべき格好である。スラックスのすそは地面をひきずりそうなほどで、上着だって体格はSなのにXLを買ったのかと言いたくなるほどのオーバーサイズだったから。しかし目立つポイントはそれにとどまらない。右腕は棒きれのようなのに、左腕は丸太のごとく太いのである。左拳には血管が浮いている。さらに顔、右頬だけ腫れ上がったのか膨れているのだ。しかも膨れた部分には針みたいな剛毛が生えている。
もうひとりも異形だ。中学生くらいの少女に見えるのだが目ばかり爛々と輝いている。前髪を下ろして顔半分が隠れているだけに不気味さもひとしおだ。さらに少女は、鋭い刃――アイスピックを逆手にして握っている。服装はスカジャンにジーンズである。
最後のひとりにいたっては詳しく観察するまでもないだろう。白い服を着た少女、彼女は宙に浮いているのだから。腰まで伸ばした髪はエメラルドグリーンで、風もないのに激しく揺れている。ワンピースの裾もはためいているところからして、彼女の周囲だけ風が渦巻いている可能性もあった。
「だから」空飛ぶ少女、
風の精 晴月
が言った。「どっちが悪者かおしえて」
「あんただれ? ていうか、なに?」
晴月の言いようが気に入らないのか、
芋煮 紅美
、あるいは紅と呼ばれる少女は不快そうな口調だ。
「私? 正義の味方だよ」
晴月は空中にとどまったまま左右の腰に手を当てた。
「はあ?」紅美は抗議する。「じゃましないでよ。悪者たいじはあたしのしごとなんだから」
「じゃあ、あっちのおじさんが悪者?」
好奇心に満ちたまなざしで晴月は男性を見た。
「見りゃわかるでしょ!」
アイスピックを握っておきながら言うには著しく説得力を欠いたセリフだが、晴月にはそういった判断はつきかねるらしい。「そうなの?」と男性に問いかけた。
「そうです!」
中年男性が絶叫するかのごとく声を上げた。彼の名は
根積 宏一郎
という。
「悪者は私です! 危険人物です! だから空飛ぶお嬢さん、お逃げなさい!」
「森のくまさんかよ」
あざけるように笑って、紅美は刃を振りかざし根積に飛びかかった。銀色の刃がきらめく。
だが次の瞬間、紅美の体は烈風に打たれブロック塀に叩きつけられていた。
「ダメ!」
晴月は広げた手を紅美に向けている。
「私わかった。そっちの女の子が悪者。だって悪者、自分で自分のこと悪者って言わないよ。『私が殺人犯です』って言った人、殺人犯じゃなかった。映画で見たよ」
なぜか得意そうな晴月だ。
しかし紅美の表情は対照的だった。まなじりをつり上げ牙でもむきそうな形相である。
「なんの映画、だよ。意味、わからないよ」
うまく呼吸できないのか苦しげだ。見ればブロック塀には亀裂が走っている。
「あたし、ふつうの人間の状態だったら全身骨折してたよきっと。たやすくこんな暴力ふるって……
あんたこそ悪者じゃないか!
」
「えっ」
晴月は目を見張った。
「私が、悪者!?」
悪者は自分のことを悪者だとは言わない。悪者はむしろ、自分のことを正義の味方と言うだろう。
そうと気づいたのか晴月は顔を両手で覆っている。
「ちがう、ちがうよ、私、悪者ちがう!」
「っ!」
この瞬間、紅美は後方に高く跳んだ。軽く数メートル跳躍しブロック塀に着地すると、さらに後方へ跳ねて姿を消す。
「悪者ちがう! 悪者ちがう!」
晴月も取り乱したように顔を隠したまま飛び去った。
彼方から自動車のヘッドライトが近づいて来るのだった。そうと知った根積も頬を押さえたまま物陰に隠れた。
* * *
タクシーの窓からぼんやりと外を見ていた朝衣は、夜空に白いものが飛ぶのを見た。
なんだろ? ドローンかな?
白い服を着た人間のようにも見えた。エメラルドグリーンの長い髪をなびかせているようにも見えた。といっても見えたのは一瞬だ。たちまち夜空は黒いスクリーンに復している。運転手も気がつかなかったようだ。
まあいいか。
朝衣はシートに背を沈めた。運転手が近道を通ってくれたのはありがたいが、おかげでまったく土地勘がなく周囲は見慣れぬものばかりだった。ひょっとしたら風向計か吹き流しでも見まちがえたのかもしれない。でなければ鳥、たとえばフクロウとか。
都会にフクロウなんていないか。
我が家の灯りが見えてきたときには、すでに日付が変わっていた。
<< もどる
1
…
8
9
10
11
12
…
31
つぎへ >>
このページにイラストを設定する
シナリオ
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
シナリオご利用ガイド
グループ参加ご利用ガイド
シナリオタイプのご案内
fork in the road
シナリオガイド
リアクション
参加キャラクター一覧
コメントページ
ダイアリー一覧
シナリオデータ
担当ゲームマスター
桂木京介
シナリオタイプ(らっポ)
ゴールドシナリオ(200)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
オールジャンル
定員
10人
参加キャラクター数
11人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2023年06月29日
参加申し込みの期限
2023年07月06日 11時00分
アクション投稿の期限
2023年07月06日 11時00分
参加キャラクター一覧
もっと!