this frame prevents back forward cache
0
0
はじめての方へ
ヘルプ
ログイン
\ オーバータイム!/
種族
学年:職業
00月00日生 00歳
AAA000000
ホームトップ
おしらせ
新着通知
はじめての方へ
遊び方
世界設定
キャラクター一覧
キャラクター検索
キャラクター作成
らっポ
チケット
コミュニティトップ(検索)
コミュニティ一覧
公式コミュニティ一覧
公開トピック一覧
コミュニティ書き込み検索
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
イラストトップ
イラスト一覧
イラスト検索
イラストレーター一覧
イラストレーター検索
自作イラスト一覧
アイテム一覧(検索)
マイリスト一覧(検索)
寝子島(全景)
寝子島(地図)
寝子島(セカンドマップ)
寝子島高校
六月三番目の日曜に
<< もどる
1
…
12
13
14
15
16
つぎへ >>
◆例えばそんな家族サービス
(父の日、か……)
どこか悲哀をたたえた瞳で、
神無月 文貴
はアルバムを見返している。
ここ数年、彼は父の日とはご無沙汰である。
反抗期をこじらせた娘には、毎年のようにシカトされてしまっている。
だからこうして、書斎にこもっているわけで。
アルバムのページをめくった時、
コンコン
突然のノックが響いた。
一体何だと扉を開けると、そこに立っていたのは娘――
神無月 ひふみ
だった。
「ひーちゃん?」
「……父の日、たまには付き合ってあげてもいいわよ」
少しぶっきらぼうに放たれたその言葉に、文貴は頬を抓っていた。
ちゃんと痛い。今目の前のこの状況は夢じゃない。
そうつまり紛れも無い現実で、
「ひーちゃんがデレた!」
歓喜の叫びを上げるその姿は、完全にただの親馬鹿親父だった。
というわけで、旧市街は参道商店街を二人でぶらぶらと歩く。
こうして親子で出かけるなんて、いったい何年ぶりのことだろう?
隣を歩く文貴の姿を横目に見ながら、ひふみは小さい頃のことを思い出す。
あの頃は、遊園地や水族館に動物園……毎週遊びに連れて行ってもらっていた。
はしゃぎ疲れて熟睡し、帰り道はおんぶしてもらうのが恒例。
そんな懐かしい思い出に、ひふみの顔は自然と綻んでいた。
そして、一つ思い立つ。
「よし、バイトのお給料で何か買ったげる。欲しい物言ってよ」
ひふみの言葉に、文貴の目が丸くなる。そしてまた頬を抓って以下略。
「ひーちゃん……!」
着実に表情のニヤけ度合いが増し、放っておくと踊りだすくらいしそうなテンションになりつつある文貴に、
「あ、お酒はだめよ、体に悪いわ」
先制の釘と視線が撃ち込まれる。
「ひーちゃん厳しいぜ」
とはいえ、それも彼の身体を心配してくれてのこと。そう思うと、むしろ喜んでもいいような気にすらなる。
「じゃあそうだな……壺と掛け軸?」
「高すぎ! 娘を破産させる気?」
この間コンマ一秒。ごもっともな話である。
「そだ、眼鏡の度が合わなくなったって言ってなかった?」
「ああ、この間からちょっと合わなくなっちまってな」
些細なぼやきを覚えていてくれたことに、内心感動する文貴。
「じゃあ、眼鏡屋さん行って新調しましょ。プレゼントしてあげる」
というわけで、一路商店街の眼鏡屋さんへ。
フレームは銀縁のまま据え置きで、レンズのみ交換することに。
大体一時間ほど待って、引き渡しは完了。
早速、意気揚々とかける文貴。
「どう、よく見える?」
「ばっちりだぜひーちゃん! ありがとな!」
度のズレで見えづらくなっていたのが解消されて、視界がそれはもうクリア。
ましてや愛しのひーちゃんからのプレゼントとあれば。
「ちょっと親父、そのにやけた顔やめてよ。恥ずかしいでしょ!」
「お、おう悪ぃ!」
言われてやめられるようなにやけ度合いではなく、しばらく文貴は口を手で覆ったままだった。
やっとにやけが収まった頃。
文貴はふと感傷がこみ上げてきている自分の心に気が付いた。
(久しぶりにひーちゃんとサシで話したせいかもしれねえな)
ともかくも、思い立ったが吉日。
「ひーちゃん、ちょっと親父の墓参り行ってくるわ」
「え、おじいちゃんの墓参り?」
少しだけ考えるような素振りの後、
「私も一緒に行く」とひふみ。
「おう、じゃあ一緒に行くか」
旧市街のお寺の墓地。
そこに文貴の父親にしてひふみの祖父である人物や、ご先祖様たちが眠っている。
短気で鉄火肌 昔気質の反骨の人だった彼は、文貴とはよく殴り合いの喧嘩をしていた。
(十四の身空で同級生孕ませた時は、さすがに半殺しにされたな……)
ギプスを嵌めた状態で双方の親に土下座しなんとか説き伏せたことを回想する文貴。
その目の前に、墓はあった。
死因は末期の肝臓癌。
「久しぶりだな。元気か、親父」
判明してからというものの、文貴も闘病に付き合って最期を看取ったが――。
恨んでるかと病床で聞かれて、忘れたと返事した。
そんな最期の短いやりとりを思い出す。
(……済んだ事は水に流した。あの世でお袋と仲良くやってりゃそれでいい)
「おじいちゃん、ひふみよ」
ひふみもまた、墓の下で眠る祖父に呼びかけた。
墓を綺麗に掃除し、庭で咲いたカンナとお線香を手向けて拝む。
ちらりと、文貴の横顔を盗み見る。
(何を考えてるのかな)
古顔の舎弟から聞いたことがある。
文貴が子供の頃、祖父はよく手を上げていたと。
だからひふみが産まれるまで、自分もそうならないか酷く不安がっていたと。
でも実際には、うざい位愛されて。可愛がってもらえて。
「親父、いつも有り難う」
呟いた言葉は、タイミングよく――あるいは悪く――吹き抜けた風にかきけされた。
そんなことはつゆ知らず、文貴は拝むのを終えて立ち上がる。
「そろそろ帰っか、ひーちゃん。昔みてえに手え繋いで……それともおんぶの方をご所望か?」
商店街を歩いていた時ちょうど思い出していただけに、それを聞いたひふみの恥ずかしさは瞬間的に最大値に。
「なっ、そ、そんなわけないでしょ! この、クソ親父!」
「冗談だって、怒んなよ!」
日も暮れ始めた空に、二人の声は大きく響いた。
◆意地の裏側
日の沈む頃。
オレンジ色の夕日が差し込む自室で、架電する
望月 神無
。
相手は、やはりと言うべきか父親である。
「おう、親父。ちょっと伝えとこうかと思ってな、姉貴と義兄貴の近況」
そんなもの伝えなくていいと即答する父親。
しかし少しすると、どうしてもと言うなら聞いてやらないこともないとボソボソ付け加えた。
その様子に、心の中で苦笑する。
二人のことを反対していたが、この父親のことだ。もう二人の仲を認めてはいるんだろう。
けど変な見栄で素直に認めることができないのだ、おそらくは。
(めんどくせぇが背中を押してやるか)
「親父、姉貴も義兄貴も内心じゃアンタに認めてもらおうとしてるんだよ。もう変な意地張るの止めろよ」
そう言うと、決して意地なんか張っていないと強く主張する声が返ってきた。
その反応が既に、意地を張っていることを証明しているようなものなのだが。
さらにブツブツと何事かを言っている。
まだまだ素直になるには、時間がかかりそうだ。
ため息を一つつき、
「あぁ、そうだ」
と最後の爆弾を投下する体勢に入る。
「アンタもうすぐお爺ちゃんになるから。じゃあな」
本当か、と驚きの中に喜びの見え隠れする声が聞こえた気がするが、
ピッ
気にせずに通話を切った。
コレで何か進展があれば良いのだが。
<< もどる
1
…
12
13
14
15
16
つぎへ >>
このページにイラストを設定する
シナリオ
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
シナリオご利用ガイド
グループ参加ご利用ガイド
シナリオタイプのご案内
六月三番目の日曜に
シナリオガイド
リアクション
参加キャラクター一覧
コメントページ
ダイアリー一覧
シナリオデータ
担当ゲームマスター
風雅宿
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
定員
30人
参加キャラクター数
28人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2013年11月13日
参加申し込みの期限
2013年11月20日 11時00分
アクション投稿の期限
2013年11月20日 11時00分
参加キャラクター一覧
もっと!