this frame prevents back forward cache
0
0
はじめての方へ
ヘルプ
ログイン
\ オーバータイム!/
種族
学年:職業
00月00日生 00歳
AAA000000
ホームトップ
おしらせ
新着通知
はじめての方へ
遊び方
世界設定
キャラクター一覧
キャラクター検索
キャラクター作成
らっポ
チケット
コミュニティトップ(検索)
コミュニティ一覧
公式コミュニティ一覧
公開トピック一覧
コミュニティ書き込み検索
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
イラストトップ
イラスト一覧
イラスト検索
イラストレーター一覧
イラストレーター検索
自作イラスト一覧
アイテム一覧(検索)
マイリスト一覧(検索)
寝子島(全景)
寝子島(地図)
寝子島(セカンドマップ)
寝子島高校
君と繋がる縁を紡いで
<< もどる
1
2
3
4
5
…
10
つぎへ >>
そうしてウォルターが気を揉んでいることなど知らぬ柚春は、機内サービスの温かな飲み物を貰う頃には幾分か気持ちを落ち着け、何から話そうかと考えていた。
今日の目的は『縁結びがしたい』ということは伝えてある。問題は、その理由をどこまで話すかだ。
全てを包み隠さず話さなくとも、ウォルターは柚春を責めないだろう。そもそも、自分だって不可思議な動機だと思っていることを、どうやって信じてくれと言えようか。
(夢に出てくる男の子に聞きました、なんて。それを信じちゃう僕も僕だけど)
名前も知らない、
不思議な彼
との逢瀬はいつも夢の中だけ。
昔からよく見ていたわけでもなくて、気がついたら……確か、ворを拾った頃くらいから見るようになったのだったか。
(やっぱり本当の持ち主なのかな? それでも、どうして知っているんだろう)
――生きてるよ。赤い髪の……男の子を知ってるでしょう?
祖父母も元気な柚春にとって、生死が不明な知人というだけで心当たりは絞られる。なのに髪色の特徴までピタリと言い当てられると、いつもの軽口とは違うのだと身構えた。
この言葉を疑うなら、赤髪の少年は死んでいることになってしまう。なら、不確かなことでも信じる方が何倍もいい。
見た目だけは物凄く格好良いのに、口を開けば揶揄ってばかりで、大事なことは隠そうとするような人の言うことだけれど。
(誰かさんも、そうだっけ)
小さく笑みを零して隣を見ると、その視線に気付いたのかウォルターはスマートフォンから顔を上げた。
「さすが出雲の空港だね。愛称もだけど、空港自体が柚春の好きそうなスポットばかりだ」
今では日本各地で、その土地にちなんだ愛称で親しまれてる駅や空港が増えてきた。2人が乗っているこの飛行機も、目指しているのは『出雲縁結び空港』と、行くだけで御利益のありそうな名前をしている。
そして、ターミナルビルの中には伝統工芸品で作られた縁結び大黒や、記念絵馬。それから見落としてしまいそうな場所に隠されているハートを見つければ幸せになれるなど、空港内で楽しめる物が多い。
もしこの旅行が全力で浮かれられるものだったなら、柚春もそういった名所探しを熱心に行ったことだろう。
でも実際は、少しならウォルターとのことを願っても大丈夫かなと気にはしつつ、本命の願いを叶えて貰うことに必死で、あまり恋愛成就のスポットは探せずにいた。
そんないつもと違う様子の柚春を、元気づけようとしてくれているのだろうか。それとも彼も、柚春との縁結びを願いたいと……少しくらいは思ってくれているのだろうか。
「あのね、ワット。上手く言えないかもしれないんだけど、聞いてくれる?」
どうして縁結びがしたいのか。誰のためなのか。
そんな始まりを、柚春はぽつりぽつりと話し出した。
もう引っ越しが当たり前になっていた柚春の、何度目かの引っ越しが決まった。
荷造りだって慣れた物で、1週間前となっても慌てることはない。むしろ名残惜しむように散策する余裕さえあった柚春は、引き寄せられるように大きな病院の近くを通りがかった。
病院としてお世話になったことは無かったけれど、その隣には一般開放された病院管理の公園があって、小さいながらに様々な植物を見られる地域の憩いの場には何度か訪れたことがある。
(……次の所は、どれくらいいられるかな)
そう未来に期待することで、寂しさを紛らわせようとした。ここで出来た友達のことを考えても、忘れないでいてくれるかな、手紙をくれるかなと後ろ向きな考えしか出てこないのなら、考えない方が良かったから。
きっと、今までと同じようになる。寂しいはずなのに、何故か涙ひとつも零せなかった。
そんな面白くもなんともない顔をしていた柚春に、声をかけてきた少年が1人。
赤い髪に数本の白いメッシュを施した派手な髪、眼鏡から覗く瞳は宝物を見つけたように輝いているから、柚春は思わず「人違いじゃないですか」という言葉を飲み込んで、知り合いだろうかとまじまじと見つめ返した。
少し年下だろうか。多くの人と出会ってきた柚春は記憶の限り照らし合わせるが、彼の面影は覚えが無い。
当然だった。
彼はたった今柚春と出逢ったばかりで恋に落ちた、一目惚れをしたのだと熱心に語り始めたのだから。
そうして、どうにか柚春と繋がりが持てないかと画策し『恋人ごっこをしてほしい』とまで言い出して――。
「……この男の子が、前に言った
入院先のわからなくなった友達
なんだけどね」
覚えてるかなと会話を一区切りされ、ウォルターはハッと表情を取り繕った。
まさか柚春の願いたい『縁』が異性の、しかも恋愛関係であった相手とは思いもしなかったのだろう。
「彼のお願いは『ごっこ』だったけど、僕がワットにお願いしたのは『ごっこじゃない』からね?」
何とも言えない顔をするウォルターが聞きたかった補足はそこではないのだが、大事な話を中座してまで確認をいれるようなことでもなくて。ただ静かに「それで?」と続きを促すことしかできなかった。
「難しい手術が必要な病気で、ドナーが必要とも言っていたんだ」
そんな彼は、病院関係者以外の話し相手が少なかったのだろうことを思うと、柚春が物珍しく見えただけかもしれない。けれど引っ越すまでの短い間、とても懐いてくれていたのは事実なのだろう。彼女にとって『可愛い弟のようだった』と明言されたとき、どこからか溜息が聞こえてきた気がした。
<< もどる
1
2
3
4
5
…
10
つぎへ >>
このページにイラストを設定する
シナリオ
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
シナリオご利用ガイド
グループ参加ご利用ガイド
シナリオタイプのご案内
君と繋がる縁を紡いで
シナリオガイド
リアクション
参加キャラクター一覧
コメントページ
ダイアリー一覧
シナリオデータ
担当ゲームマスター
浅野 悠希
シナリオタイプ(らっポ)
プライベートシナリオS(400)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
恋愛
NPC交流
定員
1人
参加キャラクター数
1人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2023年08月28日
参加申し込みの期限
2023年09月04日 11時00分
アクション投稿の期限
2023年09月04日 11時00分
参加キャラクター一覧
もっと!