this frame prevents back forward cache
0
0
はじめての方へ
ヘルプ
ログイン
\ オーバータイム!/
種族
学年:職業
00月00日生 00歳
AAA000000
ホームトップ
おしらせ
新着通知
はじめての方へ
遊び方
世界設定
キャラクター一覧
キャラクター検索
キャラクター作成
らっポ
チケット
コミュニティトップ(検索)
コミュニティ一覧
公式コミュニティ一覧
公開トピック一覧
コミュニティ書き込み検索
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
イラストトップ
イラスト一覧
イラスト検索
イラストレーター一覧
イラストレーター検索
自作イラスト一覧
アイテム一覧(検索)
マイリスト一覧(検索)
寝子島(全景)
寝子島(地図)
寝子島(セカンドマップ)
寝子島高校
君と繋がる縁を紡いで
<< もどる
1
2
3
4
5
…
10
つぎへ >>
ボディバッグの透明なポケットから覗く鈍色の瞳が、呆れたような眼差しを床に落とした。
自由に動くこともままならない、盗賊風のカプセルギアであるворは普遍的な玩具、のはず。光の加減で感情があるように見えることならありえても、見た目が大きく変わるような変化は起こり得ない。
だからこれも、柚春が鞄を抱え直したことによって、そう見えただけだろう……とも言えないようだ。
(生きてるって言ったのにさぁ)
彼は意思を持っている。といっても、よくある『持ち主がそう思い込んでいる』のではなく、付喪神の類いか或いは玩具に姿を変えられている別の何かという不思議な存在。らしい。
どうにも謎多き彼は、自分がなんたるかを知っているのかいないのか語りはしないし、特に柚春へは名前を含め自身について知られることを嫌う。とにかくこの玩具は『仮の姿』であるから、ворと自分が――透破としての自我がイコールであると言うには抵抗があるのか、最近顔を合わせるようになったウォルターにさえ告げないでいた。
そう、ворは透破と名乗る少年の姿を取れる。といっても、主には柚春の夢に存在するだけで、それ以外の人の夢やまして現に姿を現すことは珍しい。
彼が不思議なのか、そんな彼に寝子島のナニカが作用したのか。それは追々彼に語って貰うことにして、だ。
話を戻すと、透破にとってこんな旅行は想定外だった、ということ。
最近ではウォルターのことで手一杯な柚春だけれど、ふとしたときには友達を思い返す。今でも連絡が取れている子はいるし、疎遠になってしまった子の連絡先も消せずにいる。その中の1人に、赤毛の少年は含まれた。
(知っていてほしかっただけなんだ)
透破は赤毛の少年をよく知っている。だから「気にしなくていいよ」とまでは言えなかった。
けれど柚春は、何度か少年を思い返しては安否を気にしていた。……安堵さえすれば少年のことなど忘れて、ウォルターと幸せになるのだろうと、漠然とそう思った。なのに気を利かせて言ったはずの言葉が、まさか彼女を不安がらせて遠方の神頼みをさせてしまうことになるなんて。
(柚春はもう選んでる。ここから覆ることなんてナイでしょ)
元々、柚春にとっては『ごっこ』だった。本音はどうあれ、赤毛の少年がそう言ったのだから、それ以上の意味なんて持つわけもない。
彼女が幸せを掴もうとしている。その事実は、透破にとっても幸せなことだ。
赤毛の少年から託された想いを守り、違えずに進んでいることに喜ばしくも思う。
(……変わらない)
もし、なんて言ったって。
例え赤毛の少年が生きていても、この先心配なく柚春を幸せにできるのかなんて別だ。
彼が言ったのだ『柚春の幸せを守ること』が何よりの願いだと。それは託されたからではなく、いつからか透破自身の願いとなってしまった。不幸にさせる男なら、例え生みの親だって透破は牙を向くだろう。
(オレがヒトになれることだって、ないんだ)
だから、この選択肢は『無い』のだ。
例えウォルターが柚春をキープしているかのように見えて癪に障っても、柚春が待つと決めたのなら、そこに幸せがあるというのなら、それでいい。
(縁を繋ぐ場所かぁ)
そんな物があるとも思わなかったし、そのために空まで飛ぶことになるとも思わなかったけど。
新たな縁を結ぶために、切られる縁もあるのだろう。
柚春と繋がっていられるのは誰なんだろうか、それは柚春を幸せにする相手なんだろうか。
……ぼんやりと、透破は考える。
出雲へ降り立った2人は、まず朝食を摂れる場所を探した。
空港の中にも軽食を扱う店はあるが、やはり時間帯もあって混んでいる。
「確か、ここからはバスだよね? 出雲大社前まで行ったら、お店もたくさんありそうだけど」
出雲といえば、蕎麦やぜんざい。あとは朝からでは少々重いが、しまね和牛を使った丼やカレーなんかも有名らしい。店探しに悩むくらいならば、大人しく空港のいかにもな喫茶店で食べて行くべきだろうか。
「う~ん。折角だし、景色も楽しめる所で食べようか」
そう言ってウォルターが足を向けたのは、展望の良いフロアへ行くエレベーターでもバス乗り場でもなくて、レンタカーの受付カウンターだ。
この周辺は、都心のように5分と経たず何本も電車がやって来ない。主な移動はバスが担っていて、30分以上の長距離を移動するのも当たり前。繁忙期には本数の調整もあるだろうが、それでも時期によっては乗車できるかもわからないと聞き、事前に予約していたようだ。
「島根にまで来たんだよ? 縁結びも観光もさ、全部楽しんじゃおうよ」
存分に満喫することの何が悪いと、ウォルターは笑う。そうやって笑ってくれるから、柚春も微笑み返すことができた。
大事な願い事がある。でも、それは1つじゃなくたっていい。
越えてはならない境界線がある。だけど、真面目な理由ばかりを持ち合わせていなくたっていい。
この旅行が思い詰めた悲しいだけの物ではなくて、好きな人との楽しい思い出でも満たされますように。そんな願いを込めながら繋がれた手の下には、小さなハートが輝いていた。
<< もどる
1
2
3
4
5
…
10
つぎへ >>
このページにイラストを設定する
シナリオ
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
シナリオご利用ガイド
グループ参加ご利用ガイド
シナリオタイプのご案内
君と繋がる縁を紡いで
シナリオガイド
リアクション
参加キャラクター一覧
コメントページ
ダイアリー一覧
シナリオデータ
担当ゲームマスター
浅野 悠希
シナリオタイプ(らっポ)
プライベートシナリオS(400)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
恋愛
NPC交流
定員
1人
参加キャラクター数
1人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2023年08月28日
参加申し込みの期限
2023年09月04日 11時00分
アクション投稿の期限
2023年09月04日 11時00分
参加キャラクター一覧
もっと!