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Junoの花嫁
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【雨は花びらに変わって】
この日、
緋紅朱 赫乃
は撮影のために、ブーケやアレンジメントを用意して教会へ持ってきていた。
午前中に降り続いていた雨も午後にはあがり、一時は空に虹も出たのだという。
教会と蔦薔薇の館を行き来した撮影も、そろそろ終わりがみえてきた。
撮影の最後を飾るペアが、控え室から礼拝堂へと移動している。
シグレ・ナイトウォーカー
は、白のロングタキシードを見事に着こなし、礼拝堂で花嫁の登場を待っていた。
すらりと伸びた背筋からは、着慣れている者の余裕を感じさせるが、眼差しはひたむきで神妙なものだった。
タイは澄んだ色のウェッジウッドブルーで、品が良く、シグレにとても似合っている。
タキシードばかりでなく、手袋や靴も体に馴染んでいるようだった。
タキシード自体を着る機会はあっても、白をまとうのは初めてだ。
撮影による真似事だというのはシグレも承知しているのに、やけに花嫁が姿を現すのが待ち遠しい。
ほどなく赫乃はやって来た。可憐な白い薔薇のような花嫁姿だ。
ドレスは白のレースで彩られ、ベールやドレスのあちらこちらに、白い薔薇が飾られている。
素肌の露出はひかえめで、上品な白い長手袋に覆われた両手が、白で統一されたアレンジブーケを握っている。
ブーケは赫乃のお手製だ。薔薇に百合、カラーといったボリュームのある花が、いっそう赫乃を引き立てていた。
「シグレ、さん……」
色を乗せない、つややかな唇がシグレの名を呼ぶ。
タキシード姿のシグレを見つめて、ほんのり頬を赤らめる赫乃の姿は、文句なしの美しさだ。
「どう、かな?」
嬉しそうにターンしてみせる赫乃に、シグレは微笑みかけた。
「よく似合ってるよ、赫乃」
言葉で飾る必要はなかった。素直な賛美を口に乗せ、シグレは彼女の髪に指をからめた。
髪の束に唇をよせると、清らかな花の香りが鼻をくすぐる。
いっそう赤く頬を染めて、赫乃はささやいた。
「シグレさん、も、かっこいい、よ……」
はにかむ表情は、ほんのり色づく白い薔薇を思わせた。
「さあ、行こう」
スタッフや機材で雑然としているはずなのに、どこか厳かな空気の漂うヴァージンロードを、赫乃の手を引いて進む。
フリルでボリュームの出ているドレスは、小柄な赫乃には重たいはずだ。
彼女の負担にならないよう、つとめてゆっくりと足をすすめた。
神父の前に並んで立ち、撮影中に赫乃はちらりとシグレを横目で見た。
引き締まった横顔は端正で魅力的だ。
教会のムードは満点で、つい、実際の結婚式について想像をたくましくしてしまう。
(いっそ、これが正式な結婚式だったらいいのに……なんて……)
赫乃の視線に気づいたシグレが、安心させるようにこちらを見て微笑んでくれる。
胸の中があたたかくなって、赫乃もふわりと笑顔を浮かべた。
誓いの言葉を求められ、シグレはためらいのない態度で口にした。
「I DO.」
「はい……、誓い、ます」
赫乃も、気恥ずかしさを覚えながらもはっきりと答えられたのは、彼が隣にいてくれたからだと思う。
シグレが、優しい手つきで赫乃のベールを静かにあげた。
息が止まりそうになりながら、赫乃は目を閉じ、誓いのキスを受けた。
ヴァージンロードを再び歩き、教会から出たところで、シグレは赫乃を横抱きに抱き上げた。
撮影はまだ継続中だ。
しがみついてくる赫乃の笑顔は、どんな薔薇よりも美しい。
両サイドにひかえたスタッフが、フラワーシャワーを撒く中、シグレは赫乃をしっかりと抱きしめ、危なげのない足取りで歩いていく。
「とっても、綺麗……」
周囲を舞う花びらに、うっとりとした目を向けて赫乃がつぶやく。
「赫乃」
シグレを見上げる彼女も、自分もまだ学生だ。
大人になるのはまだ先だけれど、いつか時が来たら、今日のように式をあげようとシグレは心に決めた。
「約束しようか。俺が、お前を本当の花嫁にするって」
カメラのフラッシュが向けられる中、シグレは顔を寄せ、こっそり赫乃に耳打ちをした。
真摯な眼差しが、赫乃の赤く揺れる瞳をとらえた。
わずかに唇を動かして、赫乃はシグレに気持ちを伝えると、目を奪われるほど艶やかな笑顔を浮かべて、空を見上げた。
「シグレ、さん。見て、花びらが、ひらひら舞って……、まるで、幸せが、降りそそいでくるみたい――」
二人の足元に、花びらがやわらかく積もっていった。
【かたわらで】
シグレと赫乃の幸せなひとときに、
橘 勇
は一役買っていた。
(惜しみなく、どんどん花を浴びせよう)
カゴに入ったフラワーシャワーを、じゃんじゃん空へと放っていく。
日を浴びて輝く花びらは、勇の目にも、なかなか素敵なもののように映っていた。
(花嫁も花婿も、皆とても幸せそうだったもんな)
後片付けのことは、今は考えないようにして、勇は幸せを大盤振る舞いしていった。
同じように花びらを撒きながら、
御剣 刀
も考えていた。
(いい笑顔だな……)
花嫁の満ち足りた笑顔は、花婿にとって何よりの宝だろう。
(きっと今日は、良い写真がたくさん撮れたんだろうな)
かけがえのないフツウをかみしめて、目の前にあるシグレと赫乃の背中に花を降らせた。
赫乃を始めとして、今日は同じ支援部の面々を何人も見かけた。
(皆、隅に置けないな)
彼らにとって、良い思い出になったなら、自分も頑張ったかいがあったというものだ。
最後のひとひらまで、刀は花を撒き続けた。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
瀬野 とうこ
深城和哉
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
恋愛
オールジャンル
定員
30人
参加キャラクター数
30人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2013年11月17日
参加申し込みの期限
2013年11月24日 11時00分
アクション投稿の期限
2013年11月24日 11時00分
参加キャラクター一覧
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