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【クリスマス☆red】哀歓の激情
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いくつかのオーナメントを拾い集めた
小山内 海
は、洞窟の奥が明るくなっていることに気付くと、隣を歩く
御剣 刀
の手を引っ張り、
橘 千歳
にも喜びを伝えるように大きく手を振って見せた。
「見えてるよ。千歳だって浮き足立ってるし」
「そ、そんなことないわよ!」
いくら今まで暗がりを歩いていたからって、それくらいで――そう言いかけた口は、感嘆の吐息を漏らす。
ぽっかりと開けた花咲の祠の中で、冬の花々に囲まれたツリーが立っている姿は、予想していたよりも目映くて、街中の眩しい街灯の下に立っているのとは趣が違っている。
つい素直でない物言いを挟んでしまう千歳ですら、思わず素直に「綺麗……」と零した。
ツリーは見に来た人の手によってオーナメントが飾られていく。だから、計算し尽くされたようにバランスの良い配置ではないし、まだ物寂しい部分もあるけれど、自分の手で次にやってくる人へ感動を伝えられるのも悪くない。
くるりと回って、手元のオーナメントを全部飾ってしまおうか、それとも記念に持ち帰ろうかと相談していると、軽快な音楽が流れてきた。この時期なら耳にすることもある『キスしてサンタさん』だ。
だんだん大きく聞こえてくるそれに、何か催しでもあるのかと千歳はツリーの反対側を覗こうとした。
こういったBGMで視線を集め、大道芸などを披露するのはよくある話。でも、こんな奥まったツリー前で?
もしかして、と視線を巡らせた刀は、真っ先に取材班と目が合った。仲の良い三人組だけれど、デートなのかどうかと取材班も様子を窺うように視線を寄越している。
だから刀は、誇らしげにサムズアップをした。
そりゃあ結婚となると立ち塞がる壁はあるけれど、恋人であればなんら問題は無い。
しかも、刀が二人を侍らせているのではなく、海と千歳も恋人同士なのだ。三人揃って意味のある交際は、普通の価値観では得がたい幸せが溢れんばかりに満ちている。
……そんな幸せ自慢をしただけのつもりだった刀に、撮影班は意気揚々と近づいてきた。どうやら、『撮影大歓迎』と返答したと思われたらしい。
「え、なに?」
迫り来るカメラ。スタッフが拍手で煽り立て、周囲から野次も飛ぶ始末。
雰囲気の良いところでキスというのは、この場の誰もが考えなかったわけでもないけれど。
どういうことかと刀をみやる千歳と、大勢に見られるという羞恥に襲われ、助けを求めるように千歳を見る海と。内心「ありがたい!」と叫んでいた刀は、緩みそうになる唇を誤魔化すように引き結んだ。
イベントの趣旨を軽く説明され、じゃあ仕方ないねと腹を括った女性陣の後ろでは、こっそり刀がスタッフにスマホを預けていた。ぼそぼそと打ち合わせをしている間に、海と千歳も作戦会議があったようで、いつのまにか刀の両腕は二人にしっかり絡め取られるようにして身を寄せ合っている。
名を呼ぶ代わりの熱い視線が、刀の喉を鳴らす。示し合わせたように、二人は刀の頬へと口づけた。
ヒューヒューと歓声が響き渡っても、これでは終われない。キスが愛情表現の一種であるなら、貰ってばかりではいられないのだ。
刀は海の鼻先に、そして千歳の瞼へとキスを落とす。いつもと違う場所にと思ったのか、深い意味があってのことかは……彼のすることだ、単に手近なところでと思っただけかもしれない。
それよりも今、女性陣が気になっているのは刀がスタッフと話をしていたこと。
「まさか、刀くんによる仕込みだったなんてこと……」
「違うって! せっかく綺麗なツリーもあるんだしと思ってさ」
スタッフから受け取ったスマホを確認して、刀はにんまりと笑む。
記念写真を撮ったのだと言えば――彼女達は、どんな反応をするだろうか?
身体が温まれば、勇気もちょっぴり湧いてくる。
これで、洞窟の奥に何が待ち構えていようが怖くない――と言ってしまえば、この手は解かれるだろうか。
綾辻 綾花
がきゅうっと繋いだ手に力を込めれば、
早川 珪
は足を止める。
「何か見つけた?」
進行方向を照らしていた『小さな導きの星』を、足元から天井まで掲げて周囲の様子を探る珪の様子は真剣そのもの。洞窟の中で宝探しのような真似事は、やっぱり男心をくすぐるのだろうか。
「いえ……オーナメントを見つけたら、ツリーを目指すでしょう?」
そこは、冬の花や木の実がふんだんに使われた飾りがいっぱいで、見目麗しいのだろう。
もしかしたら、その中には――ヤドリギも、あるかもしれない。そうしたら、その下に行ったなら。
鼓動を急かすように聞こえてくるのは『キスしてサンタさん』だ。
「ええっ、今年はここでも?」
だとしても、まだときめくロケーションに辿り着いてもいないのに。
反射的に珪の後ろに隠れたけれど、取材班は別のグループへと突撃していく。綾花はホッとしたような残念なような気持ちになりながら、じっと珪を見上げた。
「あの、えっと……」
イベントでなら、応じてくれるだろうか。想いを込めてなら、受け取ってくれるだろうか。
前もって確認したところで、きっと彼の返答は『先生として』のものだろう。けれど、ゆっくり考えさせない突発的な物であれば、彼の本音が知れるだろうか。
「……ツリーへ行ったら巻き込まれちゃうかもしれないけど、先へ進むかい?」
「はっ、はい!」
ここで帰るなんて選択肢は無い。
元気な返答が何を期待しているかは気付きつつ、珪は「オーナメントが見つかるといいね」とだけ笑った。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
浅野 悠希
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
恋愛
NPC交流
定員
15人
参加キャラクター数
15人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2023年07月30日
参加申し込みの期限
2023年08月06日 11時00分
アクション投稿の期限
2023年08月06日 11時00分
参加キャラクター一覧
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