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人肌恋しいとは言うが、あやかしもまた例外ではないようである。
「ふむ。こんな時は……あれだね」
三毛谷 道哉
も何だか今日は寒々しい。12月の寝子島だから徐々に冷え込むも道理だが、それ以上に切羽詰まるような焦燥感があった。
しかし、落ち着いて理知的な道哉はそれに慌てたり、突き動かされるまま誰かに抱き着いたりはしない。代わりにゆったりと構えて向かったのは、旧市街である。
「そう、こんな時は『猫だんご』だ」
ぬくまる相手は人でなくともいいのだ。幸いにして寝子島では、歩けばいくらもしないうちにぬくもりの源泉を目にするだろう。
「やあ、いたいた。おうい、私も混ぜてくれないかね?」
参道商店街の日向のあたたかいところに、さっそく猫のたまり場を見つけた。何匹もの猫が押し合いへし合い、ぎゅうぎゅうに密集している。
一匹の喉へ静かに手のひらを伸ばし撫でてやると、ごろごろと気持ち良さそうに声を漏らした後、億劫そうながらに場所を開けてくれた。そこへむぎゅう、と収まる。
「うん。これはぬくい」
ぬくぬくして、ぽかぽかしている。猫の体温は人よりいくらか高く、むしろ人肌よりも暖を取るのに向いているかもしれない。
「お?」
しばらくそうしていると、猫たちは道哉の膝に乗り、足に乗り、大胆な者は背中をよじのぼって肩やら頭にまで乗り始めた。
「よしよし。みんなであたたまろうな。今日はどうにも冷えるからね。身も、心も」
よく見れば、猫は多くが寝子島の野良だが、中には霊界から紛れ込んだのであろう、しっぽが二又三又の猫又も混じっていた。近くには寝子島電鉄霊界線の銀朱駅もあり、頻繁に行き来しているらしい。もはや人の世も慣れたもので、あやかしらしく何とも豪胆である。
「じ~~~」
「おや」
さらには、それを羨ましそうに眺める視線もまたあった。
「みちちかくん、たのしそうだね~」
「やあ、そんなところで見てないで、一緒にどうだね。きなこ」
餅々 きなこ
だった。幽霊の彼女もやはり、人恋しさが募るらしい。みゃあ、ふみゃあとあくびを漏らす猫たちの愛らしさに釘付けだ。
「ほら、以前のように念じれば実体化することもできるだろう。猫だんごはあたたかいぞ~?」
「むむむ。やってみる!」
むんっと念じて集中すること数十秒、きなこはどこにでもいそうな可愛らしい六歳児の姿となっていた。以前は何分もかけて実体化していたが、いくぶん慣れたらしい。
「わ~い、ねこねこ!」
道哉の隣へ小さな身体をぎゅうとねじこむ。空気を読んだか、猫又たちが彼女のために場所を譲り、代わりにその膝へと乗っかった。きなこの喜びようといったらなかった。
「ぽかぽかできもちいいね、みちちかくん♪」
「ふむ。少し妬けるねぇ」
「やける?」
にやりと笑んだ道哉。次の瞬間、その姿はぱっと消え失せ、
三毛猫となり、きなこの揃えた太ももへひょいと飛び乗った。
「わ! みちちかくんも、ぽかぽかだ♪」
「うむ。心も身体も暖まるだろう?」
道哉の背を撫ぜるきなこの瞳は、とろけるように穏やかだった。
静かな寝息が耳に届く。猫たちもすぴすぴと鼻を鳴らして寝入っている中、きなこもすっかり夢の中だ。
「ふふ……」
微笑ましく見つめる。道哉の好きな冬の風物詩を、こうしてきなこにも伝えることができて嬉しく思う。こんな穏やかな時がいつまでも続けばいい。
きなこは幽霊だ。その死には壮絶な彼女の出自が付き纏う。
贄と捧げられた小さな花嫁
の顛末を、道哉も苦々しく聞いたものだ。
だからこそ、と道哉は願う。幸薄かった彼女の生前を忘れさせるほど、今を満たしてやりたい。
「ま、時はいくらでもあるものな」
幽霊も、猫又も。長い時を生きてきたし、これからも時は続いてゆくだろう。友として仲間として、共に歩んでいけたらと思う。
「……うむ。柄にもなく感傷的だな」
あやかしだって、そんな日もある。どうやら今日はそんな日らしい。
寂しく人恋しい一日を共に過ごす相手がいて、何と自分は恵まれているだろうと、道哉は微笑んだ。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
網 透介
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
コメディ
お色気
NPC交流
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2023年05月22日
参加申し込みの期限
2023年05月29日 11時00分
アクション投稿の期限
2023年05月29日 11時00分
参加キャラクター一覧
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