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◆
八神 修
気付いたとき、修は走る列車の中に座って、窓の外を眺めていました。
いつからこうしているのか、自分はどこへ行こうとしているのか、全く覚えていません。そしてここがいつも乗っている寝子電でないことや、外の景色が一度も見たことのないものであることもわかっていましたが、不思議とそれに慌てる気持ちは浮かんできませんでした。
列車は先ほどから宇宙の暗闇を抜けて、草原の中を走っています。星座の光を受けて草は白くきらきらと光り、どこからともなく吹いてくる、宇宙風とでもいうのでしょうか、それになびいて、奥のほうでは海のようなうねりが起きています。
飽きない美しさに見入っていると、「修くん?」と声がかかりました。
それは
七夜 あおい
でした。
「あおい。あおいも乗っていたのか」
「修くんもだったんだ」
聞くと、あおいも気付いたときにはこの列車に乗っていたということでした。それで、他にも同じような人がいないか探していたそうです。
「同じ車室に、見知った人が何人も乗っているのを見かけたの。だからもしかして他の車両にもいるんじゃないかって思って」
「へえ、そうなのか」
話していると、戸がからりと軽い音を立てて開いて、猫の車掌が現れました。
「あおい、ここ座って」
「あ、うん」
あおいが通路を譲ると猫車掌がとことこやってきて、2人に「切符を拝見にゃ」と言います。
2人は同時に胸元のおそろいの猫のペンダントトップを見せました。
「あの猫が変身して招待してくれたのかな?」
手のひらのペンダントを見下ろして修が言います。
異世界の獺との縁で手に入れた元は一つのルビーだから、不思議なパワーがあっても驚かない、との修の言葉に、あおいも「もしそうなら、すてきな奇跡ね」と答えます。
「俺も今、そう思った」
修は笑顔で言いました。
それから2人で外の景色を見て、楽しんでいました。
変化し続ける宇宙の色合いや、星座のまたたき。白い湯気のような星雲と蒸気の粒のような恒星たち。
あかあかと燃える巨大な火輪の前をよぎる流星群が現れたときは、願い事をしました。
あおいがふと何かに気付いた様子で窓に身を寄せます。
「ね、修くん。何か聞こえない?」
「何か?」
「うん。声……歌? みたいな」
目を伏せて耳を澄ますあおいをまねて、修も耳を澄ませました。すると、かすかにですが、確かに歌声が聞こえます。
あまりに遠すぎるせいか、はたまた言葉が違うためか、何を言っているのかまではわかりませんでしたし伴奏もありませんでしたが、それは間違いなく大勢の人の歌う声でした。
どこからだろう、と窓の外を見渡します。
今、窓の外はとても明るく、まぶしい光にあふれていて、そのあまりの強さからほとんど何も見えなくなっていました。
同じように手でひさしを作ったあおいが「修くん、あそこ!」といずこかを指さします。すると、真っ白で埋め尽くされた視界の中、たくさんの人が立っていたり草の中に膝をついているらしい様子が見えました。
彼らは同じ方向を向いて、両手の指を胸の前で組み合わせて、歌を歌っているようでした。
輻射される強い光に阻まれて、彼らが何を見ているかはわかりません。もしかすると、その強い光にこそ彼らは祈り、歌を捧げているのかもしれないと、修は思いました。
その光景、強い光、歌声は、修の胸に長く残っていました。
本だらけの星でたくさんの本棚を巡り、本を探している間も、頭の片隅にあることを感じます。
思い切ってあおいに話すと「私も」とあおいは答えました。
「でも、私は見られてよかったと思うの。うまく言えないけど、私の進む道は間違ってないと思えたわ」
話しながらあおいが本棚から抜き出したのは、医学書でした。
その他にも、何冊も医学関係書を脇に抱えています。
「そうか。そうだな。俺も応援してる」
「私も。修くんの応援するね。
だからはいっ」
本番は近いからね、と笑顔のあおいから本をどさどさっと渡されて、修は苦笑いを返しました。
席について、抜き出してきた本を使って自習をします。どの本も貴重なエビデンス、癌のユニークな治療法、ピアレビュー付論文が載っていて、とても有益なものです。
いくらも読まないうちに修は引き込まれ、本の世界に埋没していました。
ぼーっという音が聞こえました。
本に夢中になっていた修は、それを聞いても何も感じなかったのですが、あおいは違いました。
がたんと大きく椅子を後ろに引いて立ち上がり、壁の時計を見ます。
「大変! 修くん、帰ろう! 乗り遅れちゃうよ!」
「えっ? ……あ!」
あおいに肩を揺すられて気付いた修は、急いで本を棚に戻しているあおいを手伝って、列車に戻りました。
走って、車両に飛び乗った直後、ぼーっとまた汽笛が鳴り、列車が動き始めます。
「ぎりぎりだったね。でも間に合ってよかった」
「うん。あおいのおかげだ」
息を整えながら車室に戻る前に、もう一度、修は本だらけの星を振り返りました。
そして、あそこで得た知識を無駄にしないと、頭の片隅で繰り返される歌声に誓ったのでした。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
寺岡志乃
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
SF・ファンタジー
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2023年05月17日
参加申し込みの期限
2023年05月24日 11時00分
アクション投稿の期限
2023年05月24日 11時00分
参加キャラクター一覧
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