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◆
月原 想花
――はっ。
何か人の声を聞いたような気がして、想花はぱちりと目を開きました。
いつの間に眠っていたのでしょうか、頬杖をついていた窓枠を押すようにして身を剥がし、きょろきょろと辺りを見渡します。
そこは黄色い電燈に照らされた、緑の天鵞絨の腰掛けが並んだ列車の車室でした。
ですが、想花には列車に乗り込んだ記憶がありません。
「ここは、一体……」
ごしごし目をこすっている想花の耳に、駅名を告げる駅員の声が入ってきます。窓の外では大勢の人が列車から降りて、同じ方向へ歩いていました。猫電でよく見る光景です。あの先に改札口があるのでしょう。
その光景を眺めていると、背後から話しかけられました。
「お客さま。本だらけの星に到着です。停車時間は1時間。忘れものと乗り遅れにお気をつけくださいニャ」
車掌の服を着た人間大の猫がにっこり笑ってそう告げて、会釈をして車室を出て行きました。
(猫。猫だ。二足歩行の猫がしゃべった……)
想花はあっけにとられ、ついで、ああそうかと納得に至りました。
きっとこれも、寝子島特有の現象が起きたからなのだ。いつものことだ。特に驚くことでもない、と。
「それにしても、さすがに宇宙は行きすぎだろ?」
そうは口にしてみたものの、宇宙という規模の大きさを思うとはなはだ痛快な気分にもなって、まあいいか、と思うのでした。
停車場に降り立ち、列車を振り返って、宇宙を走る列車か、とあらためて考えます。
列車の後ろには銀色の星々がまたたく夜空と、その夜空へ伸びるきざはしのような軌道がありました。
そういえば軌道とは、天空の道を指す言葉でもあるのだったな。あの軌道は、何千光年も離れた星と星の間をつないでいるのだろうか。宇宙を走っているのに、汽笛が聞こえて窓を開けても呼吸ができるのはなぜだろうか。
想像力を刺激されて、あれやこれやと空想を巡らせていた想花は、気付けば図書館の書庫のような場所に来ていました。
薄暗い屋内で、等間隔にずらりと並んだ本棚には、少しの乱れもなくぎっしりと本が並んでいます。
「すごいな。こんなにたくさんの本、どこから持ち込まれたんだろう?」
背表紙に箔押しされた表題らしい文字は、どこの文字ともわかりません。それどころか、光の加減でしょうか、かすかに発光しているように見えて、想花は目にとまった1冊の本を抜き取りました。
はらりとページをめくると、今度は中の文字たちが、ぱちぱちと線香花火のように光を弾いています。
「うわあ……」
その不思議さについついページをめくり続けて、最後のページにきたときには、想花はこれを買おうと決めていました。
「お買い上げありがとうございますにゃ~」
笑顔の店員猫に見送られて、本の入った紙袋を手に列車へと戻ります。
まだ出発まで時間があるせいか、車室には誰も戻ってきておらず、あの車掌の猫が通路に立って、腰掛けの木の部分を空拭きしていました。
「お帰りなさいませ、お客さま」
「ねえ車掌さん。これ、何て書いてあるかわかる?」
さっそく本を取り出して翻訳をお願いする想花に、猫車掌は快く引き受けてくれます。
「どれどれ。ああ、これはですねぇ。美顔クリームの作り方ですにゃ」
「美容の本か」
「ですにゃ。一晩でどんなに荒れた肌も即座にツヤツヤ、目もパッチリ。お湯に溶かして飲めばたちどころに美声になるとありますにゃ。必要なのはサンマ草1束、宇宙ツナの油少々、縞々ネズミの――」
「……なんか、猫の好物っぽいね」
「当然ですにゃ。『これであなたも美猫になれる』というタイトルの本ですにゃ」
背表紙の箔押し文字をなぞっての猫車掌の言葉に、想花はがくっと肩を落としました。
挿絵に猫が多かったので、猫に関係した本だろうと予想していましたが、まさか猫の肌ツヤ(毛ツヤ?)を良くする本とは思ってもみませんでした。
(まあ、こういうのも旅行の醍醐味かな)
それにしても、サンマ草って一体どんな草なのでしょうか。
たくさんのサンマが直立して、星空を見上げながら風に揺れている、そんな光景を想像するととても楽しくて、自然と口元がほころびます。
宇宙ツナは、この宇宙を泳ぐ魚だろうか……想花は新たな停車場に向かって動き始めた列車の揺れに身を任せながら、窓の外を眺めていました。
宇宙ツナが併走したりしないだろうかと、そんなふうに考えながら。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
寺岡志乃
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
SF・ファンタジー
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2023年05月17日
参加申し込みの期限
2023年05月24日 11時00分
アクション投稿の期限
2023年05月24日 11時00分
参加キャラクター一覧
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