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ミラーボールな夜
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【星に魅せられて】
空き教室にふたり。窓から星を覗く桜は、眉毛をへの字に曲げて、
「なにも虹色に光らなくても……」
神魂のやることなすこと、ツッコミを入れるのにも疲れておりまして。フツウがなんだ! と、今日は声を荒げるのもやめておきます。
なにしろ、カレシといっしょなもので。
「まさか月まで虹色に光らせるとは。寝子高すごいな!」
「いや、それは寝子高関係ないと思うけど……」
「そうなの? でも、一生思い出に残るよ。これ」
匠の無邪気に、ああ、と桜もこくりとうなずきました。
確かにそう。こんなまぶしくてド派手な夜、忘れようもありません。隣の彼といっしょにそれを見たという記憶が、たやすく色褪せようはずもありません。この光景はずうっとずうっと、桜の胸の奥へ残り続けることでしょう。
そう思うとなんだか急に照れくさくなって、手の中でまだぬくぬくとあたたかいカフェオレをぐびりとひと口。
「……桜」
ふと、真っすぐに繋がれる瞳と瞳。微動だにせず数秒間、気持ちと気持ちは通じ合って、ひとつになって。
ここにはふたりきり、人目はばかることもありません。
「匠……」
星々の光に彩られながら、ふたりにとって二度目のキス。ミルクのように甘く、しっとりとぬくもりをはらむキスでした。
星の輝き、月夜酒。道哉も時治郎もながくながく生きてきたあやかしですから、肴になりそうなたあいもない話には事欠きません。
「「乾杯!」」
かつんと杯を鳴らし、一献。痛飲するのは寝子島の銘酒です。霊界の酒も悪くないけれど、この場にあっては生者の真似事も良きもの。
酒があれば、思い出話も弾みます。いずれも些末で細々として、覚えているのが不思議なくらいの小さな記憶ですけれど、それでじゅうぶん。
「やれ、夜か。生前の夜なんぞ、夜廻りで御用改メか、つき合いでの宴席か。あとは寝ているばかりで、こうしてゆっくり夜空を眺めようなんぞという風雅にゃ縁が無かったが」
「どうだい。今宵のような風情は」
「おう。これが存外、悪くねえもんだ」
「はっはっは。人喰いが月に魅入られたかね」
人の、あやかしのそれぞれに、十人十色の生きざまがありましょう。月見を楽しむ者もあれば、月夜に追われる者もあり。
道哉にも時治郎にも、互いに語らぬ過去があります。人を憎んだこともありました。愛した者もあったでしょう。
なればこそ、と道哉などは言うのです。
「ほんの一夜、星月の饗宴を余さず楽しむも、またなりふり構わず精いっぱいに生きるも、生き物の……おっと。ひととあやかしの特権だ」
「そこんとこは、今も昔も変わらねえ。怠惰に生きてるヒマはねえやな」
「然り、だね。長き時を歩んでなお、その思いが強くなる。一期一会と言うしな」
何度目かの、乾杯! を経て、思い出語りは幕末、明治のひところへ。
「それにしても、先ほどの太刀筋は肝が冷えた。死線にて血肉で鍛えし、壬生の狼の業とでも言おうか」
「そんなところだ。絶技を目にするにゃ事欠かねえ、魂まで凍てつくような死合いを幾度となく凌いだもんだぜ。懐かしいな……」
「今日にも名が伝わるような達人とも剣を交えたんだろう? どんな人がいたんだい」
「おお。あいつらはどうだ? 浅葱のダンダラ羽織に剣の冴え、忘れもしねえ。『沖田は猛者の剣。斎藤は無敵の剣』なんて呼ばれててな」
時代は過ぎ去るも、記憶は残ります。この夜もまた、月と星の虹色とともに深く刻まれるのでしょう。
「ふう。風が心地いいねぇ」
「火照った肌に、初冬の寒風が良い塩梅だぜ」
そうしてやっぱり、乾杯!
忘れがたい夜は酒とともに、しんしんと更けてゆきました。
天体ショーも見納め。星見会は終わり、就寝時間となりました。多くの参加者が体育館へと向かい、寝袋にくるまります。
そんな中。3年5組の教室に満ちるのは差し込む七色星明り、青い静寂。七瀬の孤独。
「…………」
スマホに繋いだイヤホンから流れる、星の歌。今夜にふさわしく透きとおるような声を響かせる、星にまつわる名曲を選びました。
歌い手は星に願いをかけ、星を恋人になぞらえ、星を道標として歩みます。人にとって星とは大様にして、希望の象徴であるようです。星に未来を託し、星の明かりに救われ、星の美しさを愛になぞらえるのです。
であれば……七瀬の星は、どこにあるのでしょうか?
「おっと。悪い子はっけん~」
かららと扉が開き、振り向いたそこに立っていたのは、ウォルターでした。
「ウォルターさん。来てくれたんですか」
「見回りついでにねぇ。もう就寝の時間だけど……ま、ちょっとくらいいいかぁ」
よいしょっと、なんて軽い調子で七瀬の隣へ腰かけると、
「なに聞いてるの?」
「星を歌った曲をあれこれと……せっかくやけん、ウォルターさんも聞きますか? 星を見ながら」
「いいねぇ」
イヤホン分け合って、素敵な歌をはんぶんこ。星空も仲良く二等分。
肩でリズムを刻み、ウォルターは言いました。
「いい夜だねぇ。倉前」
「はい……星が綺麗ですねぇ」
月と星と、歌と、ウォルターだけ。まるで世界を、ひとり占め。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
墨谷幽
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
コメディ
NPC交流
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2023年05月15日
参加申し込みの期限
2023年05月22日 11時00分
アクション投稿の期限
2023年05月22日 11時00分
参加キャラクター一覧
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