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満場の拍手に送られて控え室へ向かう。
ステージを降りるといつだって汗ぐっしょりだ。
カリフォルニアの太陽みたいな脚光を浴びたせいもある。激しくヴァイオリンを奏で燃えるような摩擦熱を体感したせいもある。けれど緊張から解放されたという理由が、じつのところ一番大きいのかもしれない。いわば安堵の汗だ。胸に張り詰めていたものが溶け、毛穴という毛穴から蒸散していくような感覚を
深林 真瞭
はおぼえていた。たっぷり水を吸ったタオルになった気分だ。体はずっしりと重くて、けれどもしたたるほどに充足している。
某有名交響楽団に所属し第一ヴァイオリンをつとめていたときも、アフターステージにおいてしばしばこの状態を味わったものだがその質、重さ、すべてにおいて現在は段ちがいだ。
なにせ現在の真瞭はソリスト、独立独歩の身の上だからだ。内紛ばかりの交響楽団は去年九月に退団した。しばらくの休養を経て年明けに活動を開始したのだった。交響楽団のエースたる第一ヴァイオリンの地位は重荷ではあったが、しょせんは集団の一人ではあった。全責任が自分というソロアーティストの重圧とは比べものにならない。しかし毀誉褒貶、いずれも自分にかかってくることには確かな手応えを感じた。評価もすべて自分が受ける。非難もすべて自分が受ける。他の誰かのせいにできないというのは究極の自由をも意味した。
もう今年も終わり近い。さいわいというか、今年に限って言えば真瞭は仕事に困ることはなかった。客演を含めコンサートの機会には恵まれたし、演奏以外にもライナーノーツの解説を書いたり、雑誌のコンサート評の原稿依頼やラジオ出演の機会ももらった。
数えるほどではあるものの、テレビのバラエティ番組に出演したのもいい経験となった。共演したお笑い芸人がしばしば口にする『間(ま)』とか『爪痕』なる文法には慣れることができず、彼ら特有のミソジニー全開な発言に鼻白む場面は少なくなかったものの、楽しむことはできたと思う。
だが圧倒的に大きな手応えを得たのは、由良佳蓮と担当したアニメの劇伴(げきばん)の仕事だった。クラシック音楽をテーマにした秋アニメ『ブラームスはお好き?』である。
本作において真瞭は、主としてヒロインのライバルが演奏する曲を担当した。当該キャラクターは『天才』という設定なので、真瞭は天衣無縫な音を鳴らさねばならなかった。実際は血がにじむほどに弾き倒しているというのに、考えることなく気が向くまま奏でている
ように
演じる必要があったのだ。実生活でそういうキャラクターなのはピアノ担当の佳蓮のほうだというのに!
自分の持つ最大限を音に込めたという自覚はあったものの、完成したアニメがオンエアされるまで真瞭はずっとナーバスになっていた。しかし放映後、返ってきた反響はほぼ賞賛一色だった。それも盛大な。
アニメ自体も大ヒットした。いわゆる覇権アニメだ。作品自体も驚異的な視聴率と配信再生回数を記録し、サウンドトラックアルバムは総合チャートのベスト10に数週間とどまるというクラシックジャンルとしては記録的な売り上げを見せた。好評をうけ『ブラームスはお好き?』は第二期の放映も決定、来年末にはオリジナル劇場版の公開も控えている。原作漫画が人気だったためある程度の成果は期待されていたものの、予想をはるかに上回る反響だったといっていい。
この追い風を得て佳蓮とのダブルヘッダーコンサートも大好評で、小規模なツアーは連日ソールドアウトを達成した。
とりわけ『ブラスキ』最終回直後となる千秋楽、すなわち今夜の寝子島公演は、ホールの小ささもあいまってプラチナチケット化したという。当初予定していたセットリストを『ブラスキ』楽曲に組み直したおかげかもしれない。
固定ファン中心の普段の演奏会とは客層がちがう。
ツアーが進むにつれ客席はカジュアル化していった。格式張りがちなこれまでとは勝手がちがった。けれど悪い気はしなかった。そればかりかありがたいと思っている。多くの人に自分たちの音楽を届けることができるようになったのだから。
けれど真瞭は自分に言い聞かせるのを忘れない。
人気は水物、奢らないようにしなくちゃ。
喝采を背に受けながらも我が身をいましめる。
楽屋に戻り着替えた真瞭はささやかな打ち上げを提案したものの、ピアニスト佳蓮は眉を八の字にして首を振った。急げば日付が変わる前に自宅に帰れるから、と。息子のところにとんぼ帰りするのだいう。
自由奔放にも見えて、しっかり母親してるな。
真瞭はなかば感心し、なかばうらやましく思った。
結局その夜真瞭は、ホテルのルームサービスで軽いディナーをすませるにとどめたのである。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
桂木京介
シナリオタイプ(らっポ)
ゴールドシナリオ(200)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
日常
オールジャンル
定員
5人
参加キャラクター数
5人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2023年05月07日
参加申し込みの期限
2023年05月14日 11時00分
アクション投稿の期限
2023年05月14日 11時00分
参加キャラクター一覧
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