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他人との距離の取り方がたくみで、いつの間にか相手の懐に入りこんでいる、千里はそんなタイプの少年だった。
それも考えて行動しているためではなく、ごくナチュラルに相手の『もっとも適切な位置』に立つことができるようだった。きっと天賦の才なのだろう。
あるときごく短い会話を千里とかわしたことが、ラッセルの転機となった。ごく短いといってもそれは、ラッセルにとって小学校でおこなった最長時間の会話となったのだから。たとえ砂金の一粒だったとしても、ラッセルには太陽のしずくのように思えたものだ。
一時期は枯れ木のようになっていたラッセルの心に一気に火がついた。乾ききっていただけに炎の勢いは強烈だった。
もっと話せるようになりたい。
もっと、人とかかわりたい。
強く願った。欲した。
それからは努力あるのみだった。
ラッセルは朝の挨拶からはじめた。できるだけ「おはよう」を多くの同級生、教師に告げるようこころがけた。
それができるようになったら次は話す。毎回の相手はひとりだけでいい。単語を口にするだけでも進歩だ。こなせたら時間や次の教科を尋ねるとか、そんな簡単な、必要最低限の質問でも問いかけて返事があればよしとする。
いつも挑戦だった。毎回素手で崖を登攀(とうはん)しているような気持ちだった。
いくらくり返そうとも、いつだって話しはじめたらラッセルの頭は紙より真っ白になり、心臓ははげしい動悸を刻んだ。
バクバクだったよな。毎回。すごく。
でも返事がもらえたのがうれしかった。その積み重ねだ。
努力は実を結んだ。満開とか大輪とはいかずとも、小規模ながら美しい花を咲かせた。
ラッセルはいまも忘れていない。合唱コンクールでたどたどしかった自分に、励ましの言葉がかかったことを。
たいして面白い話をしたつもりもないのに、同級生が笑ってくれたことも何よりうれしかった。自信につながった。
人の目が見れて笑えるようになるまで、鏡の中の俺が俺そのものになるまで五年かかった。
高校デビューもやっぱバクバクでヤバかったっけ。
桜舞い散るあの日、ラッセルは自分の心音がドラムロールを立てるように感じていたものだ。
けれどそうしてラッセルの現在がある。未来もある。
鳥に変身できる『ろっこん』が奇跡であることはまちがいない。けれども自分に訪れた最初の奇跡は、ひょっとしたら千里との出逢いだったのかも思うのだ。
いまがあるのも海道のおかげっていうか、恵まれてるよな。
あの成功体験はまちがいなく自分の宝だ。受験勉強の苦難だって、あれを乗り越えるべく荒療治した日々に比べたら全然平気だろと思う。考えすぎると体が動かなくなるという弱点がわかった以上、英語だって面接だって、その両者のミックスたる英語面接だって考えすぎないようにして挑みたい。
気負いすぎないようにして、自分の苦手とも向き合わねーとな。
マタ大に入るには必要なことだから。
自主登校日のたびにラッセルは、英語教師に依頼してリスニングの模擬練習を重ねてきた。さいわい寝子高にはネイティブスピーカーのイギリス人教師もいるため内容の充実度は高い。「要は慣れだよねぇ」と気楽に教師は言って、いつも嫌な顔ひとつせずつきあってくれる。今日も午後から練習の予定だ。
あとはしっかり聴いて、声出して、書く。
慣れよう。慣れようという意識が消えちまうくらいに。
十二月の空はやっぱり薄墨色だが、見つめるラッセルの瞳には蒼い光が宿っている。
もちろん大学に入ることそのものがラッセルの目的ではない。目的は入ってからの日々にあるのだ。
大学では仲間を作ってエンジョイするんだ。高校では普通科だった分、いっぱい鑑賞していっぱい学んでしっかり追いついて。
美術好きだし、どれだけやれるか試したい。
やがてラッセルは、飲みきったパックを左手でくしゃっと握りしめた。そろそろ校舎に戻ろう。
決意するのは遅れたけど、頑張りたいんだ。
俺は。
どんなことがあっても。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
桂木京介
シナリオタイプ(らっポ)
ゴールドシナリオ(200)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
日常
オールジャンル
定員
5人
参加キャラクター数
5人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2023年05月07日
参加申し込みの期限
2023年05月14日 11時00分
アクション投稿の期限
2023年05月14日 11時00分
参加キャラクター一覧
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