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感謝のち戦場、所により色男
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話には聞くけれど、日本では馴染みが薄いブラックフライデー。
せいぜい大型スーパーか、海外企業の通販サイトが盛り上がっていることくらいは
桜井 ラッセル
も知っているけれど。
(何でも安いんだったらなぁ……)
目玉として思い浮かぶのは、食品や服にブランド品。あまり興味は惹かれなかったが、シーサイドタウンのアウトレットモールならどこかで面白い物を見付けるだろうか――なんて、のんびりやって来た。
「あれ?」
しかし、何かがおかしい。休日のモールは、こんなに閑散としていただろうか。
セールともなれば人混みは避けられないと思っていたのに、通路はガラガラだ。お店の什器も空っぽだし、マネキンなんて素っ裸でビシッとポーズを決めている。壁のポップも剥がれかけていて、寒々しいというか痛々しい気さえした。
(一体なんだってこんな)
不思議に思いながらフロアを移動すると、その理由がわかった。建物内で混乱を避けるため、販売開始時刻をずらしていた店がオープンするやいなや、客は店に雪崩れ込む。
もはや襲撃と言っても過言ではない。人を掻き分け、飛び越え、棚にあろうが展示品だろうがお構いなしに狩られていく。
――帰ろうかな
あまり競り合いが得意でないラッセルは、及び腰になった。
目当ての品があるわけでもなし、良い物はああして売れてしまうのだから、残り福に期待するにも限度はあるだろう。
怪我人が出ないといいなと願いながら、ふと吹き抜け部分から階下を見下ろした。せっかくここまで足を運んだのに、とも思いながら階上を見る。そういえば、上には文房具売り場があったっけ。
「……行ってみるか!」
一式揃えれば高くつく、ちょっと憧れの画材。セールならば、まごついていた背中を押してくれる気がした。
街並みは上品で、扱う品もお客様を選ぶ星ヶ丘のブランド街。しかし1本裏手に入ったり、外階段から地下へと降りれば、そこには若者にも手の届くブランドが数多くあるものだ。
姫木 じゅん
が気になっていたのもその手のブランドで、彼女の洋服の好みからすれば普通のOLが欲しがるようなバックではないこともわかっていたから、
朝鳥 さゆる
は路地を逸れても大して気にも留めなかった。
「待ってここ! この路地は、こっちから……だから、こうっ!」
少しレトロな格子のついた古いビルを、じゅんは嬉々として写真に収める。
「これはね、3話で出てくる建物なんだけど、実は同じデザイナーによる似たような建物があってさ。どっちが本当の元ネタかってなったとき、決め手になったのが斜向かいのカフェ! 放映当時にはもう改装しちゃってたから、原作コミックスからの古参とアニメからの新規ファンで揉めたシーンでもあってね」
おかげで主人公たちの住む街のモデル特定に時間がかかったとか、気付いた店側がわかる人にだけ通じるようなコラボショップカードを作ってくれてとか、早口で教えてくれる。
こういうときのじゅんが『楽しい』のだと言うことも、最初は気圧されて気づけなかった。コロコロと表情を変えながら話すじゅんの速度に毎度ついていけるわけではないが、この「聖地巡礼」というのは見知った星ヶ丘が違った物に見えて面白い。
(この辺りが舞台なら……)
実家の近くも通るだろうか。まさか、自分の家がアニメに出ているとは思わないが――そうとでも言われない限り、立ち寄るつもりもない場所だ。
誰かが待っていることもなく、誰かが手入れして維持しているわけでもない。両親が亡くなり一人娘も恋人と同棲している今、無人のそこへは足を踏み入れる理由がなかった。
……『実家』なんてご大層な名前がついているせいで、どうやって触れて整理すればいいのか、途方に暮れている、というほうが当てはまるのかもしれないが。
片付けるにしても処分するにしても、今すぐに答えを急ぐ必要もない。さゆるはとことんじゅんに付き合うつもりで、相づちくらいは返しながら熱の籠もったトークを聞いていたのだけど。
「で! なんと主人公たちが出入りしていた裏の顔を持つ店が、今はあたし好みの店なのよ!!」
店内見学も兼ねて、そしてブラックフライデーだから気も大きくなって。次々に手に取っては「買います」と包んで貰っているが……曲がりなりにも、ここは星ヶ丘で。
ちらりとマネキンの着ていた服の値段を見る。あくまでそれは通常価格かも知れないが、全力でセールをしているほどの雰囲気も感じない。
「……近くの店も見てみたいから、何かあったら呼んで」
いざとなったら、カードを出そう。
野暮かもしれない言葉は飲み込んで、さゆるは目当ての店へと足を向けた。
星ヶ丘にあるようなアクセサリーショップへ、普通の高校生が現れたなら値踏みされることだろう。
けれど、1度覚えた客を忘れるような接客をしないからこそ、高級店として続けられるのだ。
「お待ちしておりました、朝鳥さま」
すぐに席の用意がされて、デザイン画とともに注文したチョーカーが2つ並べられる。
どちらも、この店が得意とするデザインではないものの、じゅんの好みを踏襲しつつ腕を振るってもらった。
レースにあしらわれたクロッサンドラの花は、ハートが重なったような大ぶりな花びらをしているけど、チープにならないよう細かく編み込んで繊細に表現してもらった。
チャームの石だって、じゅんが受け取ってくれそうなランクにまで落としつつ、専門店でなければ購入できない確かな品質とカットを施してもらった。
「ありがとうございます。無理なお願いでしたのに」
「とんでもありません。新しい挑戦は、我々にも学びでございます」
満足いく仕上がりに感謝して受け取ると、さゆるは店を出た。じゅんはまだ、買い物をしているのだろうかと先ほどの店へと向かう途中、さゆるのスマホが鳴るのと、さゆるがスマホを弄っているじゅんを見付けるのは同時だった。
「あ、今メッセ送ったのに……何してたの?」
「……内緒」
「ふぅん。あ、ならさ! 次は敵対組織がアジトにしていた場所なんだけど」
今は目の前の秘密より、聖地巡礼のほうに夢中らしい。
そのおかげで、誕生日へのサプライズプレゼントは成功するのだった。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
浅野 悠希
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
恋愛
NPC交流
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2023年04月14日
参加申し込みの期限
2023年04月21日 11時00分
アクション投稿の期限
2023年04月21日 11時00分
参加キャラクター一覧
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